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商品説明
巨大メディア誕生の陰で圧倒的な存在感を示し、経済のデジタル化・産業の娯楽化を背景にさらに支配力を高めつつあるハリウッド。そのビジネスの実態と戦略を真正面からとらえ、娯楽ビジネスの行方を探る。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
滝山 晋
- 略歴
- 〈滝山晋〉1961年生まれ。筑波大学大学院修了。日本経済新聞社東京編集局国際部次長。
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紙の本
最近のいささか大味なハリウッド超大作よりも、ずっとスリリングな一冊である。
2001/02/07 17:07
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投稿者:新田隆男 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ウォールストリート、シリコンバレーと並ぶ米国産業の3大集積地のひとつであるハリウッド。その競争力、影響力は傑出し、今もなお巨大化し続けている。ところが、ハリウッド映画に関する著作は多くても、ハリウッドそのものを分析したものは皆無。
本書は、94年から98年にかけて日本経済新聞の記者としてロサンゼルス支局に勤務した著者が、そのメカニズムを書き記したものである。メディア・コングロマリットの核を担うべく絶えず買収の標的となるメジャー・スタジオ。ユニバーサルなどは過去10年間に松下、シーグラム、ビベンディと3 回にわたって転売されているが、にもかかわらずその存在在価値は一向に揺らぐことはない。それはなぜか?
本書では「コンテント・イズ・キング」というハリウッドの信念(ディズニー会長マイケル・アイズナーは、「ミッキーという名前のねずみであれ、(中略)コンテントの価値は娯楽デリバリーシステムが新しく発展するたびに高められる」と語っている)が、わかりやすく説明されている。スティーブン・スピルバーグやデビッド・ゲフィンが、新しいメジャー・スタジオを作る、と公言して始めた「ドリーム・ワークス」の業績(傍目にはアカデミー賞受賞作「アメリカン・ビュテーィー」など順調に見えるが)の分析、映画のコスト構造と収益性(高騰する製作費と減りつつあるメガヒット)、そしてインターネットによって、ハリウッドはどう変わるか。
ある意味で、最近のいささか大味なハリウッド超大作よりも、ずっとスリリングな一冊である。