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遊牧民から見た世界史 増補版 (日経ビジネス人文庫)
著者 杉山 正明 (著)
遊牧民の視点から眺めると世界史が違って見えてくる。スキタイ、匈奴から、テュルク、ウイグル、キタイ、モンゴル帝国まで、膨大な原典史料をもとに草原の民の視点から人類史を描き直...
遊牧民から見た世界史 増補版 (日経ビジネス人文庫)
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商品説明
遊牧民の視点から眺めると世界史が違って見えてくる。スキタイ、匈奴から、テュルク、ウイグル、キタイ、モンゴル帝国まで、膨大な原典史料をもとに草原の民の視点から人類史を描き直す。ロングセラー文庫の増補版。
松岡正剛が2011年2月「千夜千冊」でも取り上げた本書。巻頭に「増補版のための追記」を加筆をしています。【商品解説】
目次
- 『遊牧明から見た世界史 増補版』のための追記
- 1章 民族も国境もこえて
- 2章 中央ユーラシアの構図
- 3章 遊牧国家の原型を追って
- 4章 草原と中華をつらぬく変動の波
- 5章 世界を動かすテュルク・モンゴル族
- 6章 モンゴルの戦争と平和
- 7章 近現代史の枠組みを問う
- あとがき
- 解説―「定住」と「移動」をめぐって 松本健一
著者紹介
杉山 正明
- 略歴
- 1952年静岡県生まれ。京都市上京区一松町在住。京都大学文学部卒業、同大学院文学研究科博士課程単位取得退学。現在、京都大学大学院文学研究科教授。博士(文学)。 <主な著書>『モンゴル帝国の興亡』(上下、講談社現代新書)、『遊牧民から見た世界史』(日経ビジネス人文庫)、『中国の歴史08 疾駆する草原の征服者』・『興亡の世界史09 モンゴル帝国と長いその後』(以上、講談社)ほか。1995年、『クビライの挑戦』(朝日新聞社)でサントリー学芸賞。モンゴル時代史研究の功績により、2003年に司馬遼太郎賞、2006年に紫綬褒章。『モンゴル帝国と大元ウルス』(京都大学学術出版会)で2007年に日本学士院賞を受賞。
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目から鱗が落ちまくる面白さ
2011/08/29 00:45
5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:MESSY - この投稿者のレビュー一覧を見る
前々から読みたい、読みたいと思っていた本で、増補版が出たのを機に、ついに読みました。期待にたがわない面白さです。次から次に目から鱗が落ち、歴史を、そして世界を見る目が変わってしまうような気にさえなります。たとえば・・・
10世紀から割と最近までの世界史は「テュルク・イスラーム時代」と呼びうる時代だった(P80)。
「陸と弓矢の時代」と「海と銃器の時代」が並存していた時期があった(P82)。
漢字文化圏で「漢楚の攻防」と理解されている東アジアでの覇権争いは、匈奴も交えた三つ巴の覇権争いとして理解すべきであり、そのことを司馬遷は読む人が読めばわかるように「史記」に書いている(P152)。
漢の武帝のときの匈奴との戦争は異様な長期戦で、それは武帝という異様な帝王の個性によるところが大きい(P190)。
中国の24の正史のうち三分の一は唐の太宗の時に編まれた(P253)。太宗ほど歴史の中での自分の演出に長けた帝王は少ない(P255)。唐の建国を支えたのは東突厥だった(P289)。
いろいろ書き出すと限りがありません。要するに、中国の正史や欧州の歴史観の観点を超越した、歴史ひいては世界の観方ともいうべきものを、学べるような気がします。そして、より深く、世界を理解しよう、という意欲を掻き立てられます。
たとえば、冒頭の「追記」のなかで著者は、ロシア・ソ連がカザフスタンにもたらした悲劇を少しだけ紹介していますが、その具体的な実像は本書ではわかりません。おそらく、日本人でカザフの歴史を多少なりとも知っている人はごく少数でしょう。
1997年にこの本の初版が出て以来、遊牧民、あるいは中央アジアについての情報はずいぶん多く日本でも流通するようにはなっています。しかし、まだまだ足りないのが実情という気もします。
紙の本
世界史
2019/04/22 06:10
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:七無齋 - この投稿者のレビュー一覧を見る
世界史をいわゆる少数民族から見た世界。角度を変えると新たな発見があるという見本のようだ。物事を多角的に見る必要があることを教えてくれる。
紙の本
今までは中華思想と欧米偏重
2022/02/04 16:34
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
私達の頭の中にある「世界史」が中華思想と欧米偏重に満ちていることを痛感させられる書物である。特に中華史において「北の蛮族」と言われ続けてきた人々の有り様を南北逆さまにした地図で端的に表現されたのは視覚的にわかりやすい。2千数百年前にペルシャのダリウス1世の王政.寡頭制.民主政に対する評価も大変に面白い。政治はこの2千数百年間はたして進歩したのだろうか?
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かつて出版されたハードカバーの再版
2021/05/23 19:46
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:健 - この投稿者のレビュー一覧を見る
1997年に日本経済新聞から出版されたハードカバー版の再版です。そちらを持っている方は、この文庫版は内容が同じなので、買う必要はないでしょう。
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視点を変えることの大切さ
2024/03/02 12:55
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:十番侍 - この投稿者のレビュー一覧を見る
遊牧民は中国歴代王朝の天敵。高校時代に歴史をマジメに学んだ人ほど持ちがちな知識だが、視点を遊牧民サイドへ移すことで、異なる歴史が見えてくるという、楽しいカルチャーショックをいただいた。得てしてステレオタイプな歴史理解をしがちな「学生時代に歴史を勉強しなかったけれど、オトナになってから流行にのって歴史に詳しくなった」方々には、視点を変えて歴史を舐めまわすのはシンドイかも知れないが、この本をきっかけにして「トンデモ歴史説」でなく、学術的な歴史のウラを垣間見て欲しい。