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その分野での常識は、外から見ればそれほど常識的ではない。
古い常識を改めるのには、柔軟な頭脳と強い意志がいる。
それをやってのけたお爺さんの痛快な自慢話。
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福岡正信さん以来の衝撃です。農業には様々な政治背景や利権が絡み合い、本来あるべき姿から遠ざかる一方である。農の経験が長い日本が戦後間違った方向に進み続け、それを指導した米欧は逆に見直し始めているのが悲しい事実。
農法が普及するには、簡単で収量が多いことが重要。
岩澤さんの農法はいずれもクリアしており、とても魅力的かつ革命的に思える。
1番感銘を受けたのは、それを普及させることにたいする情熱とその優れた方法論。
自己満足と社会への諦めに終わらず、自分がいない将来の日本のことを考えて行動している姿に尊敬します。
市民農園と町おこし、里山の復活にたいする方法論、いや、行動には完全に共感するとともに、是非そのうちお会いして協力させて頂きたいと強く思います。
日本は捨てたもんじゃない。
もし現在の勢力分布が変われば世界の注目を浴びる素晴らしい国になるだろう。
2010.5.18
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今、読んでいる本。とても面白い。奇跡のリンゴの木村さんとの共通点にも感動した。
日経の広告見て、無性に買いたくなった。いつもの寄り道先である三省堂名古屋テルミナ店で購入。積読みへ。
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農業の専門的な内容は一部よく分からないところもあったが、この人は本当に農業を愛しているプロフェッショナルなんだと思う。どんなことでも常識を疑い、新しいことにチャレンジする志に感銘を受けた。
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自然の力をきちんと借りるときちんとした食べ物が得られるのですね。これまでの「近代農業」はあらゆるエネルギーを、農業をダメにするために使ってきたのでは??と思わされます。本当はそんなものじゃない。これから先、こうした全体の視点を持つことが希望につながると思いました。
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長年の苦しい研究と試行錯誤の末、遂に米のまったく新しい栽培法を確立した著者による珠玉の一冊。
現在の日本の農業が抱えている問題を解き明かし、自給率の向上と安全で安定した食糧の供給を真剣に考えると、この農法を広めることは非常に有効に思えた。
冬期灌水をすることで田んぼにイトミミズが大量に発生し、土を耕して豊かにするとともに、
不耕作を基本として稲にストレスをかけることで病気や災害に強い稲が育つ。
従来の農法がいかに国や農協、肥料メーカーなどによって歪められてきたか。
このサイクルを変えれば日本の農業は再生し、持続的に成長を遂げることが出来るかもしれない。
激しく農業をやってみたくなるのだが......。
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耕さず肥料も農薬も使わぬ-不耕起移植栽培と冬期湛水農法
不耕起とは文字通り、田んぼの土を耕さずに、苗を植えること-イネを刈り取った後のイネ株をそのまま残し、そのイネ株とイネ株の間に今年の新しい苗を植える。移植とは、あらかじめ苗を育てておいて、田植期にそれを移植すること。田んぼに直接種籾をまく直播き法ではなく、一般的に行われているように、苗を別に育てておいて、田植えの時に移植する方法で、苗の育て方が一般と違い、稚苗ではなく、成苗にしてから移植する。
冬期湛水法とは、冬に田んぼに水を張っておく農法-一般的には、秋にイネ刈りをした後、田んぼをそのままにしておき、春の田植えの前に田起しをしてから水を張って苗を植えるが、冬期湛水は、冬にも田んぼに水を張っておき、田んぼの中の光合成を促し、植物プランクトンやそれを餌にする動物プランクトンの発生を助け、イネの生長に必要な栄養分が供給されることを狙うもので、結果として無肥料栽培になる。また、雑草の発生も抑えられるので、無農薬栽培にもなる、という。
――2010/05/31
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著者の岩澤信夫さんは80歳近いご高齢にも関わらずなお精力的で、田んぼを耕さない「不耕起」という栽培方法を研究、提唱し、農薬も肥料も使わない安全なコメ作りを日本に広めようとしている。不耕起栽培でとれるコメは冷害にも強く収量も多く、味もよく、何より農薬も肥料も使わないので安全。また不耕起の田んぼには多様な生物が集まり、浄水能力もあるといい事ずくめ。しかしこの農法に限ったことではないが、革新的な手法が受け入れられるには障害も多い。特に日本の農業には硬直的な行政や農協の壁が。それでも誰かがやらなきゃいけないんだ。
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とても、昭和一桁生まれの方が書かれたとは思えない、若々しい文章。
そして、情熱。
岩崎さんは 農家というより学者。しかも、実践もできるという。
不耕期移植栽培・冬季湛水農法、SRI農法を中心に、現代の農業・行政・消費者の問題を見つめていく。
耕さず肥料も農薬も使わない農業、ときき
「流行の無農薬か安全思考かー」
と思ったら、違った。
なるべく手間をかけずに、たくさん収穫できるような方法を考えていたら、こうなったらしい。
手間をかけずに、たくさん はごくごく普通の商売屋が考えること、その結果として、肥料農薬なしになり、現在のニーズにもあっているとはすごい。時代を先にいっている。
しかも、著者の岩崎さんは農家がつぶれないように、というだけでなく、数10年たち日本に飢餓の時代がやってきたらどうするんだ、と子孫のことまで面倒を見ようとしている。
手間をかけずに、たくさん は私のようなずぶの素人が農家となり、自分の食べ物を自分で作れるようにという配慮でもあったのだ。
同じことが、文中に何度も出てくるので、やや飽きるけど、農家じゃないからそれくらいくり返してくれた方が、分かりやすいのかもしれない。
「野菜の裏側」にもこの方の農法で育てた田んぼがたしかでていた。
「野菜の裏側」はよんでると、押し付けがましくてなんだからイライラしたのに、この本の著者岩澤さんの文章からはそいういったストレスを一切感じなかった。なんなんだろう。
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2010年読後すぐに、著者に直接会いたくなった。
著者主催のへそまがり大豆栽培講習会は本書同様驚きの連続だった。
ほんの少ししかおはなしできなかったが、著者独特の空気感がよかった。
いまさらだけど、本当にありがとう。
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稲作放棄地が増えている現状から稲作を維持しようという試みと将来像、思想が書かれておりとても共感しました。
不耕起の方法ということはあまり書かれていないので
実施するならば勉強会に出席することが必要と思われます。
著者である岩澤先生が先月亡くなられたことを知り、一度お会いしたかったので残念です。
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養老さんとの対談「日本のリアル」に出てきた岩澤さんの話が面白かったので読んだ。稲の生理というのは、実に面白い。また、その生理の可能性を観察し続けた著者の文章も面白い。
不耕起・冬期湛水栽培は、今後どのように展開するのだろうか。
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食事で身体は作られる。
この国の農業の現状が輝かしい未来に繋がっているのだとは、
信じられないくらいには知っていても、本当には理解出来てない。
それでも前を向いて進もうとされてる方がいる事を知れて良かった。
米作りを近くで見る機会があるので、耕さない田んぼ、
そこを覆す事の難しさは分かる気がしました。
昔は春先には田んぼにレンゲやクローバーがいっぱいでしたが、
農具や農業のやり方、農薬等の変化によって、
ほとんど見る事が出来なくなっている事も、
本当は違う方向あるんだろうな。
牛乳の現実1つを取っても、
この国は国民をどの未来に連れて行こうとしているのか
考えてしまいます。
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ブログに掲載しました。
http://boketen.seesaa.net/article/407089068.html
農業と言えば土を耕すということ。「農耕民族」というくらいのものだ。
それを真っ向から否定し、耕さない農業を提唱する。
いつの世にも、どんな分野にも、革命家というものはいるが、この人こそ日本農業千年の常識をくつがえす革命家だ。
おのれの直観を信じ、耕さないカチンカチンの粘土質の土壌に米を栽培する技法を、20年がかりで開発した。
肥料を(化学肥料も堆肥も)与えず、農薬もいっさい使わないで、1993年の冷害の時に他の田んぼが実を結ばない「青立ち」状態の時、不耕起栽培の田んぼだけがほぼ例年なみの収穫を得た。
ではその年を境に日本の農業がすべて「不耕起栽培」に切り替わったかというと、そういうことはまったく起こらない。
それどころか、農機具業界、農薬業界にがんじがらめに支配されている農協は、不耕起栽培を目の敵にしている。
いつの時代も、革命家のこうむる受難は変わらないものだなあ。
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耕さず肥料も農薬も使わない農業。面白い内容だけど、田んぼの経験がない素人にはわかりづらい内容だったかも。しかし今までの米作りの常識をうちぶる不耕起への取り組み、そして未来への展望など興味深かったです。