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商品説明
「物語」と「心理療法」の関係をふまえながら、実際の心理療法の現場で起こっていることを紹介しつつ、村上春樹の作品で描かれていることをテキストにして、さまざまな角度から考察する。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
岩宮 恵子
- 略歴
- 〈岩宮恵子〉聖心女子大学文学部卒業。臨床心理士。鳥取大学医学部精神科での臨床を経て、臨床心理相談室を個人開業。島根大学教育学部助教授。著書に「生きにくい子どもたち」など。
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著者/著名人のレビュー
心理療法家の著者が...
ジュンク堂
心理療法家の著者が、なぜ村上春樹なのか。まず第一に、クライエントの話を真剣に聞くと、精神的にも身体的にもすさまじくきつくなる。そんなときに村上作品を本の綴じ目がバラバラになるまで読み返す。そうしているうちに自分のなかで何かがはっきりしてくる、というのである。もう一つは、かの女のクライエントには、村上春樹を読んでいる人が非常に多いということに彼女は深い意味を見出しているからである。
こうして彼女は、思春期のこころを説明するために、村上作品のシーンとかぶせながら、自らの相談事例のプロセスを解明する方法に挑戦したのである。
事例は、思春期の娘をもつ母親との面接であるが、この娘は家庭内暴力やひきこもり、援助交際等、現代の思春期の抱える大きな問題をすべて抱え込んでいる。一〇年近いカウンセリングの結末はどうなったか。彼女の野心的な執筆スタイルは成功したのか。読んでご判断いただければ幸いである。
なお、本書は、朝日新聞「著者に会いたい」欄、また『現代詩手帖』等で大きく紹介された。
出版ダイジェスト:2004年10月
テーマ『家族とことばを交わしていますか 子どもも親も、元気になる本』より
紙の本
編集者コメント
2004/05/16 03:15
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投稿者:日評編集者 - この投稿者のレビュー一覧を見る
現代人を魅了しつづける、作家・村上春樹。彼の作品はその複雑な構造にもかかわらず、何故これほどまでに人々を惹きつけるのでしょうか? 本書は、村上作品を心理療法の視点で読み解く、まったく新しいタイプのハルキ評論です。みずから「自己治療的な行為」として書いているという村上の執筆プロセスは、クライエントが治療者との関係のなかで物語を見出していく心理療法のプロセスととても似ています。実際作品には、心理療法的なエッセンスが数多くちりばめられているのです。
著者は、実際の心理面接の1事例(不登校からひきこもりになった思春期の娘に悩む母親の面接)と村上春樹の作品を相互に読み解きながら、現代人が囚われている物語の呪縛、思春期体験の破壊力と再生力、また本当の物語をいきるということについて、事例の流れに沿って示していきます。援助交際の発覚、家庭内暴力等を経て、3年以上に及ぶ母親面接の末、母娘がたどりついたのは…?
現代をどう生きるかを考えるすべての方に、幅広く読んでいただきたいと思います。