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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2007.10
- 出版社: 技術評論社
- サイズ:19cm/245p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-7741-3191-7
紙の本
外貨崩落 生き残る人は知っているもう1つのシナリオ FX、外貨預金、外貨投資信託 崩壊 円キャリー・トレード
著者 松田 哲 (著)
高い金利差を受け取れる円キャリー・トレードは一見魅力的だが、様々な波乱要因によって、崩壊の危機にさらされている。外貨崩落のリスクから資産を守り、さらなる利益を手にするため...
外貨崩落 生き残る人は知っているもう1つのシナリオ FX、外貨預金、外貨投資信託 崩壊 円キャリー・トレード
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商品説明
高い金利差を受け取れる円キャリー・トレードは一見魅力的だが、様々な波乱要因によって、崩壊の危機にさらされている。外貨崩落のリスクから資産を守り、さらなる利益を手にするために外国為替市場の「これから」を読む。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
松田 哲
- 略歴
- 〈松田哲〉早稲田大学法学部卒業。三菱信託銀行、クレディ・スイス銀行勤務などを経て、法人・個人向けの外国為替に関するコンサルティング業務を精力的に行う。亜細亜大学非常勤講師。
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紙の本
円キャリー・トレード崩壊を的確に予測
2008/11/09 12:33
5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:CAM - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書のカバーには「高い金利差を受け取れる円キャリー・トレードは一見すると魅力的。だが、『サブプライム・ローン問題』をはじめとする波乱要因によって円キャリー・トレードは崩壊の危機に、外貨は崩落の危うさにさらされている。外貨崩落のリスクから資産を守りさらなる利益を手にするために外国為替市場の『これから』の動きを読む。」とある。
2007年10月25日であるから、刊行後1年も経たずして、その警告は現実のものとなったことになる。本書において、著者は、高金利通貨はいずれ下落する、という予測を再三述べている。 高金利通貨の代表格であったAUドルで言えば、08年7月22日ごろでは104円台であったものが、10月26日には55円台とわずかに3ヶ月で半値まで暴落した。 著者の指摘はまさにそのとおりとなった。 今になって冷静に考えれば、それは極めて当然の結果にも思える。後から気がつくのは悔しく悲しいことではあるが・・・・
例えば、Financial Times紙は、07年2月24日号で、キャリー・トレードによって金利差を利得しようという行為は、魅力的に見えるかもしれないが、いわば(道路ならしの)スティーム・ローラーの前でフリー・ランチ(無料の昼飯)を食べようとするようなもので、借りた通貨が高くなれば多少の金利差益など簡単に吹き飛んでしまう危険な行為だと述べていた。そして、08年10月27日号では、07年2月に警告していたスティーム・ローラーが遂にやって来た、と述べている。
また、日経金融新聞 08年1月29日号では、JPモルガン・チェースのシニア通貨ストラテジストであるポール・メゲシー氏が、次のように述べている。
「米国の景気は景気後退の縁を歩んでいる。それによって今年、為替相場がどうなるか決まるだろう。
米国の景気後退は過去30年間にわずか5回しかないが、いくつかのテーマがあった。
第一に、貿易加重ベースでみたドルは景気後退が始まるとともに下落し、景気後退が終わりに近づくにつれ回復している。
第二に、景気後退の初期段階における最強の通貨は円とスイスフランである。
第三に、最も弱い通貨は世界貿易と市況商品の価格に最も影響を受ける通貨で、主にオーストラリアドルとカナダドルである。
第四に、景気後退の間、為替レートはより不安定になり、ボラティリティ(変動率)が上昇する。ボラティリティの上昇によって、景気が安定しているときに隆盛を極める円キャリートレード(円借り取引)が難しくなる。借りた円を売るのが難しくなるからだ。」
ここ2、3ヶ月の世界経済、為替の動きはほぼこの予想通りに動いている。
本書における著者の予測は、円金利が引き上げられ米ドル等との金利差が縮小することによって円キャリー・トレード解消に進む、というような部分(p.198以下)については、多少は違ってはいるが、円キャリー・トレード崩壊により高金利通貨が大幅に下落するという本書の中心論点については的確なものであったと言える。 外貨取引、外貨資産に関心がある者にとっては一読の価値がある書だと思う。