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紙の本
円山夢久の実力
2002/03/22 00:14
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:十二番目の男 - この投稿者のレビュー一覧を見る
円山夢久の小説は地味である。色あせているわけではなく、むしろ輝いてさえいるのだが、愚直なまでに奇抜な色彩の小説が好まれるこの業界のこのジャンルにおいては今ひとつ目だっていない。電撃文庫のサイト内にあるBBSにおいても、「リングテイル」や「リビスの翼」はあまり話題にならなかった。話題性という点においては「キノの旅」に及ばない。
しかしながら、実際に手にとって読んでみれば、彼女の実力がひしひしと伝わってくる。文体は極めて堅実でありながら、描写にはセンスが感じられ、すらすらと読めるけれども、置いていかれることはない。文頭文末がことごとく散らされているのにも、読者に対する気遣いが感じられる。しっかりとした文章に加え、ストーリーは技巧的である。最後の最後まで一気に読める一作。
作品の雰囲気は、和製ハリー・ポッター。電撃文庫に手を出すのなら、なにをさしおいてもまずは円山夢久の小説である。安心して読める。
紙の本
電撃hpVol.13〜Vol.15での誌上連載を大端加筆・修正して刊行された作品。
2002/06/08 19:27
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:min - この投稿者のレビュー一覧を見る
◆波乱万丈なあらすじ◆
孤児の少年・トールは実は世界的に名の知れた名家・ゴーダ家の正統な嫡子であった。現当主であり彼の祖母であるバネッサ=ゴーダとのザインの斜塔での生活→かつてザインを領土としていたが現在では人間の征服下となり奴隷同然の扱いを受けているウィールズ達との出会い→ゴーダ家の財産やシーア鉄の所有権を賭けた陸軍との争い→世界規模で広がりを見せる『廃土病』を巡る陰謀に巻き込まれてゆく。
資産争いなど、なんだかよくある大河ドラマみたいな感じですが、それなりに面白かったです。波乱万丈すぎて「おいおい」とつい突っ込みを入れたくなってしまうところもあるものの、世界観が確立されているし、人間味あふれるキャラクターには愛着を感じました。というか、キャラで読ませるタイプの作品だと思います。
ただ、欲を言えば、作家とイラストレーターのコラボレーション色の強い電撃文庫でこのイラストはちょっと読者を選んでしまうんじゃないかなと思いました…。