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商品説明
形容詞を中心に語彙を分析。「物」の性質を表す語彙と「場所」の性質を表す語彙、その違いや分類を考察。「大きい」「長い」、「明るい」「暗い」など語彙の体系化を試みる。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
久島 茂
- 略歴
- 〈久島茂〉1949年山梨県生まれ。早稲田大学大学院文学研究科(国語学専攻)博士課程単位取得退学。静岡大学教育学部教授。専門は意味論・文法論・音韻論。
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紙の本
形容詞に切り込む
2002/02/11 00:01
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:高杉親知 - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本語の種々の知覚形容詞を分析した意味論の良書である。個人的には、物と場所の対立を軸に据えた章より、形状形容詞の考察などの方が面白かった。例えば我々は「細長い」という語を単に「細い」+「長い」だと思っているが、そうではないことを著者は明らかにする。「細い石」、「長い石」とは普通言わないのに、「細長い石」は問題ない。この違いは、「細い」や「長い」は元々一次元的な形状を持つ物(ロープなど)に対してのみ使われるのに対し、「細長い」はそのような制限がなく、物体が一次元的な形状を持つことを表すからだ。また色形容詞の話では、古代日本語がアカイ・シロイ・クロイ・アヲイの四原色体系を持つのは知られているが、これに対して現代日本語はアカイ・キイロイ・チャイロイ・シロイ・クロイ・アオイの六原色体系を持ち、どちらも寒色・暖色と明色・暗色の対立で説明できるとあるのが非常に新鮮だった。