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商品説明
高校の美術部に所属する僕は学校の絵画を壊した疑いを掛けられ、美人だが変わり者の同級生・千坂桜に助けられる。それから僕らは絵画にまつわる数々の事件に遭遇し…。『小説野性時代』等掲載に書き下ろしを加え書籍化。【「TRC MARC」の商品解説】
『彼女は、天才画家にして名探偵。』
彼女に出会ったその日から、僕の人生は変わった。
絵画で謎を解き明かしながら僕は知る、その喜びと苦しみを。
画廊の息子で幼い頃から画家を目指している緑川礼(僕)は、期待外れな高校生活を送っていた。友人は筋肉マニアの変わり者一人。美術展の公募にも落選続きで、画家としての一歩も踏み出せず、冴えない毎日だった。だが高校生活も半ばを過ぎた頃、僕は学校の絵画損壊事件の犯人にされそうになる。その窮地を救ってくれたのは、無口で謎めいた同学年の美少女、千坂桜だった。千坂は有名絵画をヒントに事件の真相を解き明かし、それから僕の日々は一変する。僕は高校・芸大・社会人と、天才的な美術センスを持つ千坂と共に、絵画にまつわる事件に巻き込まれていくことになり……。
ルネ・マグリット『光の帝国』、ジャクソン・ポロック『カット・アウト』、パウル・クレー『グラス・ファサード』など有名絵画が多数登場!(カラー口絵付き)
絵画をヒントに、美術にまつわる事件の謎を解け。「才能」をめぐる、ほろ苦く切ない青春×アートミステリ!【商品解説】
著者紹介
似鳥鶏
- 略歴
- 〈似鳥鶏〉1981年千葉県生まれ。ミステリ作家。2006年「理由あって冬に出る」で鮎川哲也賞に佳作入選しデビュー。ほかの著書に「楓ケ丘動物園」シリーズ、「戦力外捜査官」シリーズなど。
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電子書籍
真作と贋作
2017/05/28 17:48
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
自分を絵の天才だと信じてた緑川くん。ちょっとイタイです。
でもだんだん普通に良い青年になります。その過程がなかなか心地いい。
ヒロインの千坂さんは最初は無口で物静かな少女だったのに、だんだん天才独特の変さ加減を見せてきます。
二人のキャラのコントラストがちょっと楽しい。でも、お互いに足りないところを補ってるコンビ。
二人の同級生風戸くんが凄く楽しい男の子。この子のお陰で明るいお話になってると言っても過言ではない気がします。
紙の本
絵を巡るミステリー
2017/05/28 17:37
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
画廊の息子と天才的画力を持つ少女が絵を巡る謎を解いていくミステリー。
高校理事長所有の絵の毀損、美術館の絵の毀損、画廊の絵の盗難、大学のボヤ、それぞれ独立した事件に見えていたが最後にすべてが繋がります。
ところどころ※印で注釈が入ってますが、これが面白い。注釈に笑ったのって初めてかも。
紙の本
軽く読めるけどテーマは深刻。
2017/12/26 22:52
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たけぞう - この投稿者のレビュー一覧を見る
売れ筋のライトミステリーの作家さんです。
最初に読んだのはアンソロジーの中の一篇で、いまいち
のれませんでした。初めて一冊で読んだ作品は、
大人向けのサスペンス調で、チャレンジ作品で残念な結果でした。
三作品目はこの本で、どうやら最近の作品は、エグいものを
忍ばせている傾向を感じました。
それでも著者らしい仕上がりなのだろうと思います。
キャラの立った登場人物、この作品で言えば表紙の彼女で、
天才型の美術部員です。
語り手は天才に振り回される凡人で、天才の至らぬところを
カバーしてあげるという庶民代表みたいな感じの人です。
凡人で無個性の語り手、天才でとっつきにくい探偵。
王道の設定です。
しかし似鳥鶏さんはトリックを結構仕込んできます。
素人でも分かるような簡単なネタで引きつけつつ、読み手が
得意気になったところで全然違う角度から突き刺してくるという、
意地悪なミステリーオタク感があります。
どこか優しさが足りないのです。語り口は柔らかいというのに。
この作品は、高校の美術部の子と、変人で天才的絵画
センスを持つ彼女がタッグを組んだライトミステリーです。
ほのかで淡い感じを匂わせつつ、ミステリーパートでは犯人に
意外性を持たせてコントラストを効かせています。
自分は絵が好きなのでそこそこ楽しめましたが、名画を見て
トリックを見破るという謎解きのルーチンは最後まで
違和感をぬぐえませんでした。
探偵役の子が天才型だけに、絵画の理屈っぽい
読み込みは似合わない感じがしましたので。
さて、何冊か積読していますが微妙になってきました。
この作品も途中まで結構楽しんでいただけに、
最後の毒気に当てられすぎました。
初期の作品で、もっとライトなものは苦みが少ないようなので、
気に入りそうな作品をもう少し探してみようと思います。
それなりに楽しんでいる部分がありますので。