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- カテゴリ:中学生
- 発売日:2017/06/21
- 出版社: 講談社
- サイズ:20cm/243p
- 利用対象:中学生
- ISBN:978-4-06-220601-3
読割 50
紙の本
15歳、ぬけがら
著者 栗沢 まり (著)
【講談社児童文学新人賞佳作(第57回)】母子家庭で育つ中学3年生の麻美は、「いちばんボロい」といわれる市営住宅に住んでいる。心療内科に通う母は寝ているだけで、食事は給食が...
15歳、ぬけがら
15歳、ぬけがら
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商品説明
【講談社児童文学新人賞佳作(第57回)】母子家庭で育つ中学3年生の麻美は、「いちばんボロい」といわれる市営住宅に住んでいる。心療内科に通う母は寝ているだけで、食事は給食が頼り。夏休み、仲間が非行に手を染めるなか、麻美は学習支援塾「まなび〜」に出会う。【「TRC MARC」の商品解説】
母子家庭で育つ中学3年生の麻美は、「一番ボロい」といわれる市営住宅に住んでいる。家はゴミ屋敷。この春から心療内科に通う母は、一日中、なにもしないでただ寝ているだけ。食事は給食が頼りなのに、そんな現状を先生は知りもしない。 夏休みに入って、夜の仲間が、万引き、出会い系とつぎつぎに非行に手を染めていくなか、麻美は同じ住宅に住む同級生がきっかけで、学習支援塾『まなび~』に出会う。
母さんが茶色の紙袋を揺らしてる。
ものすごく久しぶりのハンバーガー。ポテトもある。ドリンクも。つばが出てきて、ガツガツ食べて、ゴクゴク飲んだ。
「そんなにあわてて食べなくても」
母さんは疲れた声で、でも、笑ってた。さびしそうに笑って、ビールをゴクリゴクリとのどに流しこんでいる。
母さんはどうやってこのお金を作ったんだろう。
想像したら、のどが詰まった。食べつづけることを拒否することも考えたけど、いいにおいと食欲に負けた。なにも考えないことにして、久々の味を楽しむ。
すべてを味わいおえたあと、どうしようもなく苦しくなった。ゴミ袋と包み紙が、あたしに問いかけてくる。
おまえは何者だ。なんで、平気で食べられるんだ。
そしてまた、そう思うそばから別の自分が否定する。
考えるな。考えたら生きていけなくなるぞ。
――本文より
母子家庭で育つ中学3年生の麻美は、「一番ボロい」といわれる市営住宅に住んでいる。家はゴミ屋敷。この春から心療内科に通う母は、一日中、なにもしないでただ寝ているだけ。食事は給食が頼りなのに、そんな現状を先生は知りもしない。 夏休みに入って、夜の仲間が、万引き、出会い系とつぎつぎに非行に手を染めていくなか、麻美は同じ住宅に住む同級生がきっかけで、学習支援塾『まなび~』に出会う。
『まなび~』が与えてくれたのは、おいしいごはんと、頼りになる大人だった。【商品解説】
目次
- 1 マヨネーズとハンバーガー
- 2 パンの耳と野菜炒め、それから海苔弁
- 3 湯気の立ったソース焼きそば
- 4 カツ丼、チャーハン、ハンバーグ
- 5 クリームパンと塩おにぎり。あったかいお茶も
- 6 ハンバーグ弁当。ひときれのパン
- 7 貧乏チャーハンとフレンチトースト
著者紹介
栗沢 まり
- 略歴
- 〈栗沢まり〉都留文科大学卒業。公立中学校で国語教諭として勤務後、塾講師、学習支援塾スタディアドバイザーなどを経験。作家。「15歳、ぬけがら」で第57回講談社児童文学新人賞佳作を受賞。
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紙の本
『15歳、ぬけがら』
2017/11/27 20:10
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
スカート丈が短いのは中1からずっと着ているから
おなかがすくと食品売り場の試食コーナーへ行き
水道が止まっているので公園の公衆トイレで顔を洗う
母子家庭で育つ中学3年生の麻美
診療内科に通う母は当てにならず、すさまじい生活の中で夜の仲間とのつきあいに危うく流されそうになりながら、同じ市営住宅に住む同級生とのかかわりを通じて出会う支援塾「まなび~」の大人たちによってすこしずつ心が開かれていく
「ぬけがら、最高。あたしは、強いぬけがらになるんだ」
第57回(2016年)講談社児童文学新人賞で佳作入選の問題作
ちなみにこのとき新人賞を受賞したのが『ラブリィ!』(吉田桃子)で、佳作のもう一編が『マイナス・ヒーロー』(落合由佳)
この3作、甲乙つけがたし
紙の本
面白かった
2017/09/11 17:02
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぽんぽん - この投稿者のレビュー一覧を見る
貧困を描いた児童書。
離婚前と後で変わる母親。昔の母親に戻ってほしいと思いつつも、いろいろとあきらめた様子の主人公がかなしい。
ラストは前を向いた感じで良かった。
面白かった。