電子書籍
夏休みにもピッタリ
2018/08/14 21:46
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投稿者:さくら - この投稿者のレビュー一覧を見る
小学生から大人までおすすめできる本だと思います。
主人公はちょうど子どもと大人の境目にいて、ロボットとともに心を豊かに成長させていく。
表紙の絵もそうですが、ロボットがとてもかわいくてストーリーも内容がぎゅっと詰まっていて楽しめます。
そして同時に自分と向き合うすばらしい哲学書でもあります。
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喜多川ワールドらしく爽やかで深い作品でした。主人公は中学生の隼人とユージ(ロボット)、終盤は胸が熱くなり涙腺が緩んでいる自分がいました。「ボクハ、キミに『アイ』を伝えるために、生まれた。」この『アイ』が一つの注目ポイントです。そして最後の方にわかるのですが「ソバニイルヨ」の意味も圧巻です。
ストーリーのネタバレにならない箇所の引用です。
「これをやったら、人からどう言われるか、こんなことを言ったら、人がどう思うか・・・・・・。そんなことを気にしてばかりで、自分の人生でやりたいこともやらずに、言いたいことも言わずに人生を終えていく人がたくさんいる。それって、すごくもったいない。たった、一度だけの人生。隼人は、他の誰かの価値観に合わせることに費やすんじゃなくて、自分の価値観にもっと正直に生きるべき」
以前娘に、同じ喜多川著「心晴日和」を贈った事があり、たまたま今回も薦めてみたら興味を持ったらしく、今はJK娘の手元にあります。何か生きるヒントや節目になったら嬉しい所です。
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自己啓発の内容を含んだ小説に、感動や恋愛的な内容をちょいちょい入れてくる、喜多川泰さんの新作。
中学一年生の男子、隼人が主人公。
中学に入った隼人は、なんで勉強なんてするんだろ、なんの意味があるんだと勉強することが大嫌いで毎日サッカーの練習に明け暮れ、宿題なんてやった試しもなく、、新しくできた友達の影響か優しさや言葉づかいも変わってきた。
そんな隼人の父親の幸一郎は、近所に研究所を作り、日々AIの研究をしていたが、夏休みを含んだ三ヶ月間、仕事の関係で海外出張に行くことに。
幸一郎が出発した日、隼人の部屋に手作り感丸出しの工作のようなロボットが置いてあった。
恐る恐るロボットを起動させた隼人は、アイを伝えるためにやって来たUG(ユージー)と名乗るロボットを嫌悪し、邪魔者扱いする。
そんなある日、学校で「いじめ」の対象となりかけた隼人は、UGに相談するようになり、人生で大切なことを学んでいくことになる。
喜多川泰さんがこれまでの著書や講演で語ってきた、大きな才能に頼るのではなく、少しずつでも毎日行動し続けること、どうせやるなら楽しみながら、一生懸命やること、人との出会いは人生を大きく変える力があることなどに加え、強くて優しい心を手に入れるための秘訣も盛り込まれていた。
小説なのでさらさらと読み進められるけど、大切にしたいことが多く書かれているので、内容を噛み砕きながら読んでいきたい内容だった。
人がどう思うかを意識しすぎるがあまり、自分の好きなことができずに終わる人生なんておもしろくない。みんな好きなことや価値観は違って当たり前。そういう生き方をしたいし、子どもにも伝えていきたいと思った。
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大好きな喜多川作品、今回は中学生が主人公で、中学生のリアルな感情が書かれてある。喜多川氏は中学、高校生の現場で教えている教師なだけあって、中学生の視点と保護者の視点、学校の先生の視点がリアルに書かれてあっておもしろい。毎回喜多川作品を読むと、うんうん、そうそう、と頷きながら一気に読める。今回はちょっと悲しい要素もあって涙倍増。
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【熱目上】
小説です。
このベタな感じがいいです。
私のような小説ビギナーは泣いてしまいます。
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心に残るフレーズがとても多かった本。
海外出張に出た父親が置いていったロボット「ユージ」。ユージは隼人に言う。
「勉強しないで困るのは隼人じゃない。困るのは隼人の周りにいる大切な人達。」
「でも隼人も同じだったでしょ。自分の楽しいのためなら、誰かを悲しませる嘘をついても平気。」
「期待ばかりしない。今日一日、誰かに頼らないでいい一日にすると決める。」
「自分では気づかないうちに、人間は会う人会う人に、色んな事を期待してる。」
「隼人もきっと、無意識のうちに、会う人に、自分に対して『こうして欲しい』と期待しているんだと思う。でもそれって、会う人会う人に頼って生きてるってこと。その人達が、自分の望み通りの行動を取ってくれて初めて『いい一日』になるってことは、隼人の一日が、いい一日になるかならないかが、隼人によってではなく、周囲の人によって決まってる。だから最初から期待しない。」
「子供は、やらなきゃいけないことは、誰かが決めて、自分の元にやってくると思ってる。でもちょうど今の隼人くらいの年齢から、やらなきゃいけないことは自分が作り出してるってことに気付き始める。隼人もできるだけ早めに気付いた方がいい。」
「結局、これまでのやらなきゃいけないことも同じ。夢があって、それを達成するためにうまれたもの。ただ、その夢は自分で決めた夢ではなくて、隼人の親が決めた夢。…でもこれからは自分で決めていく。もし、隼人が大人になって、虫歯でひどいことになっても構わないと思うのであれば、隼斗の毎日の中から、『歯磨き』というしなければならないことが消える。勉強も同じ。」
「その大切さをしっかりと理解した上で、それでもいらないと判断するならやめてもいい。それ、自分の人生。でも、やめることで起こることも自己責任。勉強をやめるってことが、自分の未来にどういう意味を持つのかということを知らないのにやめるのは危険。」
「やらなきゃいけない最低限を、超えないなんて損してるよ。」
「最低限を超えたとき、必ず、それをしなければ得られない楽しさがある。」
「勉強がつまらないのは、それを超えたことがないから。そこを超えたところに、隼人の人生にとって大切なものが全部ある。」
1年で約50万分の時間を、消費・浪費・投資のどれに使っているのか。投資をしないと将来得られるものが無くなってしまう。
「何をするかではなく、どうやるか。」
「何をやろうとするときも必要最低限を超えようとした時間だけが投資になる。つまり将来の財産になるってこと。忘れちゃだめ。」
きっと何もかも親が教えようとするよりも、たくさんの人と出会って、その人達から教えてもらった方が、子供は成長するんだろうなって思える。
(隼人の母が夫に送ったメール)
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感涙。
自分のことしか考えられない中学生が、父親の残していったロボットに大切なことをいくつも教わる。
読むことで、主人公と一緒に自分も精神的に成長することができる。
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最低限を超えたところから、自分の資産になる
どうせやるなら、の精神
哀しみを知ること、命には限りごある事
哀しみを知ることで、優しくなれること
多くの事を学ぶ事が出来た
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大好きな喜多川さんの作品。物語を読みながら多くの学びが得られる1冊。時間を、消費・浪費・投資と考えるという発想に驚き。我々は1年生きると平等に約50万分もらっている。時間は溜められないからその都度使い切るしかない。将来のことを考えるためには、「投資」の時間をしっかりと持つことが大切。だからといって、投資=勉強とは限らないというのもなるほどなと思った。
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ベタかもしれないけど、最後らへんはちょっと泣いてしもた
子供が読むととてもよさそう。でも大人にも良いだろうな。
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ソバニイルヨ
実は少年少女が読む本だったのかもしれない。でも思春期の子供を持つ親、あるいは人の心やオリジナルな心を大事にしてほしいと思っている人が読んでも大いによい。
「変人」である理系父が思春期の息子と妻を残してアメリカに3カ月の海外出張。その直接コミュニケーションとれない期間を狙って、新規に独自開発したAIロボットUGを置いていく。
ひねくれかけてた長男は、UGとの根源的な会話をとおして何故勉強するのか、時間をどのように意識して過ごしていくべきなのか判りやすく理解していく物語。
もともと主人公の少年は物分かりのよいイイ子なんだろうけど、AIロボットとのやりとりを通じて主人公の成長を促しつづけるのだ。
これからは子育てもAIか...
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自己啓発の要素が強いけれど、押しつけがましくなくAIにその役割を担わせるさじ加減が絶妙。
「最低限を超える」は大人が読んでも大いにうなずけるところ。中高生が読んで少しでも心に響いたら今後の考え方が大きくかわってくるように思う。
少年を見守る両親の立ち位置も温かさに溢れていて、ユージーとの交流に涙があふれた。考え方ひとつで生き方をかえられるんだなぁとしみじみ。ひとつでも実践できることがありそう。
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主人公は中学一年生の男の子。中学一年生といえば、一番多感な時期に差し掛かる嫌にとっては難しい時期かも知れない。
子供の頃には大して気にもしなかった友達との「違い」なんてものを徐々に強く意識するようになるのもこのくらいの年代かも知れない。例えば、友達から「ゲームをしよう」と誘われたとき、本当は本を読んでいたいのだが、そんなことをいうと「暗い奴」と思われて嫌われてしまうと恐れ、つい一緒にゲームをやりに行ってしまったりする。
そうやっているうちに人は段々と「自分の好き」が分からなくなってしまうかも知れない。本来、人は一人一人が違っていて当たり前だし、それが持って生まれた個性なのだが、人と違うことを嫌い、「普通」を求め、ややもすると「自分らしさ」を見失ってしまう。
本来は「自分らしく生きる」というのは、自分が好きなことを選択して生きる…それこそ普通のことなのだが、これが簡単にできなくなってしまう。
でも、誰しもがこういう経験を経て「強さ」を手に入れ、優しくなれるのかも知れない。人は自分が体験したことから学んだことしか中々分からないものだ。
失恋したからこそ、失恋した友達の哀しみが理解できるようになるし、死ぬほど悔しい思いをしたからこそ、悔しい思いをした友達のために一緒に悔し涙を流すことができるようになる。そうやって、一歩一歩、子供から大人へと、人として成長していく。
主人公の少年は、「キミニ アイヲツタエルタメニウマレテキタ」という一人のAIから、これ以外にも大切なことを学んでいく。多感な時期の彼ら、彼女らにとって親や先生の言葉には中々素直に耳を傾けられないものである。AIではなくても、そんな誰かが側にいれば子どもたちは驚くほどの成長を遂げるだろう。
私は常々思っていたのだが、本書を読み、改めて「自分がそんな大人でありたい」と思った。
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一度、私も読みましたが、家に帰ると父が残していったというナゾのロボットとの生活に戸惑う主人公の隼人、人目を気にしていた生活からロボットがくれる「アイ」の意味を知っていく笑いと感動がある話。「人生で一度は読んでほしい!」と心から思うような、そんな小説になっています!
ぜひ読んでみて下さい!
請求記号:913.6/Ki63
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どちらかというと、学生向けの小説に感じた。
「AI」といったトレンド要素を入れつつ、多感な歳頃である中学生の主人公とロボットが対話していく成長物語。
中学に入ることで、これまでなかった「悩み」が増えて、年相応らしく悩む主人公にロボットがアドバイスしていく形式で話は進んでいく。
ロボットの発言のほとんどが、自己啓発本に載ってあるようなフレーズで、やや説法っぽく感じるが分かりやすい。
自分自身もいろんな啓発本を読んでいるので、どこかで見たような内容だなーと思いつつ、物語自体がなかなか楽しいのですんなり入っていく。復習感覚で読んでいきました。
物語の内容として、正直な感想を述べると物足りない感じも否めない。学生の頃に読みたかった作品。