紙の本
解剖場面での臨場感
2019/09/03 14:51
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ムササビの運動会 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本の特徴は、検屍(検案)や解剖の場面に臨場感があること。
著者が現役の解剖技官であり、経験に基づく部分と筆力によるものでしょう。
文章全体は読みやすいです。
しかし、専門用語に難しさを感じるところがあり、
初学者向けの法医学テキストに目を通したり、
ネット検索で知識を仕入れてから読み返しました。
異状死体を目の前にしてぴりぴりした現場にいるはずなのに、
法医学者と解剖技官、検視官や警察関係者らの
どこか脱力感のあるコントのような会話にギャップがあり面白かったです。
次回作がもし出たら読んでみたいです。
電子書籍
多少くどいけど
2020/03/02 18:39
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:はな - この投稿者のレビュー一覧を見る
解剖用語の解説が詳しすぎて少々くどく感じますが、逆に犯罪者の心理に踏み込むことがなく、法医学の現場ってこういうものなんだろうなと思わされます。
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法医学をテーマにした連作ミステリ。っていうと最近某シリーズを読んだので、またしてもえぐいのかしら、と思いましたが。淡々とした筆致で描かれているので、えぐいのが苦手な人でも大丈夫です。たぶん。そしてそういうのを知らな人にもわかりやすく解説されている部分もあって勉強になります(何の?)。
お気に入りは「誰そ彼の殺人」。指紋と歯列のない死体。一卵性双生児。っていうと、ミステリ読みとしてはすぐにああ、そういうことね、と真相が思い浮かぶと思いきや。それがここまで一筋縄でいかないとは! そんなのってありか。これは思いつかなかったー。
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若き女性主人公と偏屈な男性上司というありがちな設定と言えますが主人公のちょっと抜けた性格、特に驚くと声をあげてしまうというところがだんだんツボに入ってきました。医学用語がバンバン出てきますが意味が分かんないというより興味が持てました。検死から事件解決につながるというパターンは法医昆虫学捜査官シリーズと似てますね。専門性の高い内容がキーになるのも同様。つまり好きな部類の小説でした。
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さすが現役の方が書いているので、司法解剖のシーンはなるほどなというかんじ。ドキュメンタリー感がありました。大事件というより、このお仕事をしている方の日常を覗いた感じ、でしょうか。ページ数の割に時間をかけて読んだ印象。特に前半。ちょっと辛かった…。でも後半は読みやすかったです。パターンや用語に慣れたからですかね?これはシリーズで続きそうですね。
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連作短編集4編
仙台市東北大学法医学,死体解剖から解き明かす犯罪という切り口.かなり詳しく解剖の様子が描かれていて,警察官が倒れるのもわかる気がした.ワトソン的な立ち位置の楓が女性ながら解剖していくのには感心する.事件の推理も面白いけれど,とにかく,解剖シーンに圧倒されました.
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最近法医学物が取り上げられてるミステリを多く読んでたので、この本気になって読んでみたけど、著者が法医学に従事されてるだけあって、検屍シーンがものすごく詳細。ミステリだとさらっと通過しちゃうところがいろいろと知れて興味深かった。
今宮准教授と梨木さんのコンビの続編希望。
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ちぃと解剖内容については、リアル過ぎるかなぁ?
しかし、二人(主人公と友人の刑事)のやりとり面白かったかな?
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法医学からひもとく事件。
蘊蓄がおもしろかったんだけど、専門用語が混ざるとどうしても読みにくい・・・
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ずっと読みたかった本で、期待一杯だったのがよくなかったのかも知れませんが、ミステリとしては今一つだったかな。専門用語が多いのは仕方ないとしても、なんとなく読みにくかった…。
法医学シリーズなら、赤堀先生シリーズの方が好みです。まぁ、あれは法医昆虫学なんだが…。
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死体は語る…
解剖技官・梨木楓と法医学部の准教授・今宮の変死体を巡る推理小説。
「恙なき遺体」
「誰そ彼の殺人」
「蓮池浄土」
「安楽椅子探偵、今宮貴継」
著者さんは解剖技官を務めたというだけあって解剖現場などがとってもリアル~
勉強になった~
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読み出しは時間がかかったけれど、楽しく読めました。
解剖技官の梨木楓と、上司の准教授兼監察医の今宮との事件もの
全4篇からなる
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解剖の描写が緻密ですが、臨床検査技師免許を持っていて、解剖技官として解剖に携わっている人なら当たり前ですね。それより小説としての面白さはどこに?
遺体からどのように真相を導き出したのか、その過程の説明が大雑把。解剖シーンとの文章の差がありすぎです。
梨木、今宮、小倉もいいキャラなのに、他の作家さんが書いたらもっと魅力的になっただろうに勿体ない。★2とはいかないですが2,5です。
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仙台の国立大学法医学教室の解剖技官、梨木楓は准教授の上司・法医学者の今宮貴継と共に日々身元や死因が不明の死体を解剖している。その過程で今宮が誰も気付いていない証拠に辿り着き、事件を解決する短編集。医師ではなく解剖技官という立場からの話なのは新鮮。法医学教室が舞台の話で作者が医師の作品は中山さんの「ヒポクラテス」シリーズや椹野さんの「鬼籍通覧」シリーズとかあるけど、現職の解剖技官(臨床検査技師)作者だけあって解剖シーンが丁寧に描写されているし、法医学豆知識がちょこちょこあるのは推理物好きとしてはご馳走。警察の検視官と共に事件現場に臨場する所とか普段は描写されてないし。ただミステリとしての驚きがないのが残念。容疑者の動きが書き割りじみて見えて先が見通せてしまった。温泉旅館での不審死事件「恙なき遺体」がまだまとまり良かったかな。蓮池に浮かぶ老人の「蓮池浄土」は設定は凝っていると思った。
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解剖技官の著者が書く法医学ミステリー。
スマートニュースで文庫本のコミカライズ紹介を拝見しました。それが面白くて図書館で本を検索したら見つかり、以前から読んでみたかった著者のデビュー作でした。
キャラがわかりやすく、サクサク読めました。解剖だけでなく、検視の場面からも詳しかったです。
臨床検査技師の解剖技官が主人公なので、解剖以外の検査業務のことなど、お仕事についても触れています。