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猟奇と妖美の江戸川乱歩 (双葉文庫 文豪怪奇コレクション)
「押絵と旅する男」「人間椅子」「目羅博士の不思議な犯罪」…。乱歩の抱く特異な幻想が、最も向こう側(彼岸、あの世、狂気や空想裡の世界)へと接近した12篇。鼎談「夏の夜ばなし...
猟奇と妖美の江戸川乱歩 (双葉文庫 文豪怪奇コレクション)
文豪怪奇コレクション 猟奇と妖美の江戸川乱歩
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商品説明
「押絵と旅する男」「人間椅子」「目羅博士の不思議な犯罪」…。乱歩の抱く特異な幻想が、最も向こう側(彼岸、あの世、狂気や空想裡の世界)へと接近した12篇。鼎談「夏の夜ばなし」は文庫初収録。【「TRC MARC」の商品解説】
日本人に最も親しまれてきた作家の一人である江戸川乱歩は、ミステリーや少年向け読物のみならず、怪談文芸の名手でもあった。蜃気楼幻想と人形からくり芝居が妖しく交錯する不朽の名作「押絵と旅する男」、斬新な着想が光る「鏡地獄」や「人間椅子」、この世ならぬ快楽の世界へと誘う「人でなしの恋」や「目羅博士」など、残虐への郷愁に満ちた闇黒耽美な禁断の名作を総てこの一冊に凝縮。巻末に「夏の夜ばなし──幽霊を語る座談会」を文庫初収録!【商品解説】
江戸川乱歩が遺した怪奇幻想短篇のすべてが、この1冊に。怖くて妖しい文豪名作アンソロジー、注目の第2弾! 【本の内容】
収録作品一覧
火星の運河 | 9−19 | |
---|---|---|
鏡地獄 | 21−46 | |
押絵と旅する男 | 47−79 |
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乱歩の怪奇耽美な世界観の短編集ベスト版
2022/05/08 16:38
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まいみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ミステリーで有名な江戸川乱歩ですが、柳の木に幽霊を見るような、地続きの現実に不可思議な世界が浮かび上がる怪奇で耽美な作品達もまた彼の真骨頂です。読んでいると見てはならないものを隙間から覗いているような妙な後ろ暗さを覚える程、それぞれの物語は人の内側の狂気で世界観を形造っており、あくまで人が怪奇の中心にあるのが非常に面白いです。
明治・大正・昭和当時にあったであろう薄闇がどの作品にも漂っており、その頃の文化・風俗を魅力的に描き出しています。
そんな魅力的世界観を蠢くのは偏執的な愛と狂気の物語達です。奇縁でもってふつうならざるものを愛した人々の苦悩を苗床にその愛の対象はより怪しく耽美に輝き、時に人を破滅へと追いやります。しかしその苦悩は等身大の人の暗さや重みがありながらも愛は非常に幻想的で美しく、例え破滅しても異論のない納得感と悪い気のしない読了感があります。
特に「押絵と旅する男」の押絵に魅せられた幻想的愛と人と押絵ゆえのズレがもたらす侘しさ、「人間椅子」の偏執的で不器用な人恋しさ、「蟲」の閉塞的でエゴイスティックな狂気的恋慕と破滅、「芋虫」の2人地獄の中での苦悩と狂気の中になお漂う相愛感がお気に入りです。