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こーちゃんさんのレビュー一覧

投稿者:こーちゃん

10 件中 1 件~ 10 件を表示

紙の本

帯にある通りの「衝撃のノンフィクション」

9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

テレビで50回以上報道したと記されたあとがきを読みながら、私はそれを何度か見たはずなのに、何も覚えていないことに深く反省した。と同時に、やはりこうした書籍の形でまとめて発表することが、私のような人間にも知らしめることになると思う。
 なぜ殺人犯が捕まらないのか。そのあまりにも空恐ろしい理由に暗然とする。その理由はとても不当だ。孤軍奮闘する筆者の努力には頭が下がるが、やはり孤立無援の状態では、不当な理由ながら、決して連続誘拐自体すら認めず、犯人検挙に向けた捜査さえしない捜査機関を動かすことはできないのではないかと残念ながら思う。
 この本を読んだ人たちが他のメディアに「なぜ、取材しないのか」「なぜ、放送しないのか」「なぜ、記事にしないのか」と問いかけ、動かすことが私たちができる1歩だと思う。

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紙の本

たくさんの「なぜ」

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

共同通信の社会部記者2人が見ず知らずの姉妹を惨殺した凶悪事件の犯人を追いかけたルポ。事件記者は日々発生する事件・事故を追いかけることだけで疲れ果てる。聞きかじりしたわずかな捜査情報を「続報」として追いかけるのに精いっぱいだ。事件のその後に関心を抱いたとしても、裁判になれば、そこには別の担当記者がいる。でも、時に連載という形で事件を追いかけ、すぐれたルポが生まれることが時よりある。この本もそうした1冊だ。
 私自身、この事件はこの本を読むまで記憶から消えていた。読みながら「そんな凄惨な事件があったな」との印象をわずかに蘇った程度だった。つまり、そんなに誰もが知る有名な事件ではない。だが「死刑でいいです」と言い、自分の本心を明かさぬまま犯人が死刑が執行された事件は、被害者の遺族はもちろん、実は何も私たちの社会に還元されないまま消え去っていったという思いが残る。そして、犯人の生い立ちや、事件までの経過からは多くの私たちが考えなければいけない「なぜ」が残る。ぜひ、読んでもらいたい1冊だ。

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紙の本

小悪党の時代

6人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

あまりの被害者の多さと、家族もろとも丸呑みにしてしまう手口で世間を震撼させた事件の記録はまだ1年ほどしか経っていないのに、すでに世間は忘れようとしているように思う。次々に起きる事件を私たちはただ消費している。そういう時に今一度事件を追いかける優れたルポに出会うと、消費しているときには見えていなかった背景が見えてくる。この本はそうした1冊だと思う。
なかなか指摘しづらいが、この稀代の女はどうやって生まれたのか。そこには土壌というべきものがあるのだということに気付かされる。生まれであり、育ちであり、環境がいかに人間の人格形成に影響を与えるのか。弱肉強食とは、本当に強いものが行うことではなく、弱いモノがより弱いモノを餌食にする行為であると感じた。そうした土壌は今も厳然としてあり、そこには残念ながら同じような事柄が今でも行われているのではないか、と思わせるこのルポは私たちに多くのことを考えるきっかけに満ちている。

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紙の本

紙の本池上彰の憲法入門

2013/11/26 10:52

相変わらず分かりやすい

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

少し下火になったとは言え、憲法改正をめぐる火種はくずぶっている。その一方で、私たちは今の憲法がどのようにできたのか。その後、どうような議論が展開されてきたのか。知っていそうで知らないし、学校で習うことはほんのわずかでしかない。この本は多分、内容的には憲法に関するガイドより、もう少し幅広い知識があるととてもおもしろい内容になっている。中学生というより、高校生・大学生に読んでもらいたいなあと思う。その上で、憲法を改正すべきかどうか、改正するなら、どういう点を改正するのか。議論が熟成するのに最適の1冊だと思う。

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紙の本

超おススメの1冊

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

帯に「この本が教科書だったら授業がもっと楽しかったのに!」とある通り、すこぶる付きのおもしろさだ。ただ、250ページほどしかないのに、あまりに情報量が多くて、読み終えるのに随分時間がかかってしまった。とにかく「へぇ-」とか「ほー」とか、1つの国や国もどきや、かつてあった国の説明を読む度に何かしらの驚きが満載されている。
 筆者は現在はさいたま市議だそうで、その肩書きとこの本がリンクできないが、香港の新聞社に勤務していたときに、香港の中国返還騒ぎの中で、聞いたこともない国の国籍を変えませんか広告が新聞にずらり並んでいたことがきっかけだと聞き、納得した。本当によく丁寧に調べてあり(どこかにタネ本があるのかもしれないけど)、おもしろい。
 そして、日本が古代からずっと日本であると何となく疑問なく受け入れてきたが、どうやら国というモノはそんなものじゃないなあと気付きを与えてくれたりもする。ただ、そんな面倒くさい考え抜きに、それぞれの国の成り立ちの事実が書かれてあるだけの本なので、ご心配なく。

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紙の本

紙の本明るい炭鉱

2013/10/28 11:27

素晴らしきかな炭鉱

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

私自身、福岡県大牟田市出身。つまりは日本最大の産炭地、三池炭鉱で育った。父は直接、炭鉱で働いていたわけではないが、当たり前のように炭住街(単に社宅と呼んでいた)で遊び育った。いわゆる青春の門的な世界の描き方にとても違和感を感じてきた。この本は私も全く知らない炭鉱という事業の仕組みや技術力の面をとても詳しく教えてくれるとともに、そこでは職住一体で、生活だけでなく文化的な営みも活発に行われていることを教えてくれた。労働対資本、やくざ、落盤事故など、外から分かりやすい視点でしか描かれず、そこに集まる人たちは流れ者であり、故郷を追われたものであり、といったステレオタイプ。でも、そこにはお金を稼ぎ、職住一体となった活気ある町で、明るく元気の良い人たちの確かな暮らしがあった。それがこの国を支えていた。そのことはもっと知られるべきことだと思う。ダークツーリズムとは少し意味合いが似ているが、それとはまた違う光をこの本は炭鉱に当ててくれている。多くの人に読んでもらいたい。特に、まるで産炭地出身が悪いことのように口ごもっている出身者に読んでほしいと思う。

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紙の本

紙の本「編集手帳」の文章術

2013/01/31 10:59

納得のテクニック

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

仕事柄、ほぼ毎朝、新聞各紙、少なくとも一般紙5紙に目を通す。最近の楽しみの一つは、編集手帳。ウンチクもさることながら、なによりも情がある。少し胸が温かくなったり、熱くなったりさせてもらう。同じ筆者が毎日書くしんどさを思うと、その努力はどれほどかとぼんやりと考えていたが、この本を読んで納得できた。引き出しをたくさん持て、とはどんな仕事でもよく言われることだと思うが、具体的な方法は大いに参考になる。ますます朝が楽しみになった。

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紙の本

紙の本疾風ロンド

2013/11/26 13:24

さすが手練れ

13人中、13人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

文庫書き下ろしの長編。最近は力が入りすぎた作品が多く、読む方がしんどくなることが多い。でもこの東野作品は適当に力が抜けていて、読んでいてとても楽だ。スイスイと読める作品はともすれば軽く、底が浅く、くだらないとなりがちだが、当然ながら東野作品はそうならない。軽やかなエンターテーメントに仕上げるのはお手の物だ。いろんな要素をちりばめながら、ロンドのように筋は進んでいき、その着地点はさすが。読後感も心地良い。多分、最終盤である母親に語らせた言葉がこの本の主題なのだろう。それは、とても健在なメッセージであり、今の日本社会全体に問いかけた作者からのメッセージだと思った。

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紙の本

紙の本日本人の叡智

2013/11/13 13:12

おすすめ良書

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

朝日新聞のBEで2年間連載したコラムをまとめた。1回に1人を取り上げ、その人の人となりとともに、言葉を紹介するというコラム。著名人ばかりでなく、市井に埋もれた人を積極的に取り上げるのは今、一番の歴史学者の真骨頂だろう。とてもためになり、なおかつ「人間はすごいなあ、素晴らしいなあ」と思わせてくれる。

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紙の本

さすがの村山節

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

難しいながらもワクワクする宇宙論。理解できない部分もあるが、哲学的なテーマに真正面から答えを見い出そうしているのは物理学者だけだろう。現代の哲学者たちがたどりついた摩訶不思議な世界を、易しく、しかし、手を抜かず語ってくれる村山氏のさすがの一冊。私も文系の人間だが、こんなにワクワクと語ってくれる教師がいたら、違う道を歩むことだってあったはず。その入門編をぜひ中高校生に読んでもらいたい

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