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taka☆さんのレビュー一覧

投稿者:taka☆

6 件中 1 件~ 6 件を表示

紙の本

失礼ながら、エッセイ優先で読んでしまった!!?

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

この本、かなり面白い。
俳句と写真とエッセイをワンセットに
見開き2ページで1テーマ。
著者には悪いけれど
エッセイの部分を中心にして読んだ。
時々、声に出して笑うほど面白い。

たとえば、最終ページ項。
「ここで別れの花が冷えている」
という俳句は別にして
(別にしたら著者は怒るやろうけど、
この際、別にして)、
西部劇の話になるのである。

「ここから西へ馬で二日行けば小さな小屋がある、
そこで落ち合おう・・」。
この言葉を受けて著者が宣う。

“・・・西と言ってもアンタ、もうちょっと詳しく言わないと
どーにもならんとか、
馬で二日とゆーが馬のスピードにもよるぞとか、
小さい小屋(大きい小屋なんかあるのか!)はひとつだけか、
最近新しいのできてないのか・・一切聞き返さないのである。
これで落ち会えるとはやっぱり西部のガンマンはものすごいな、
と子供心にしきりに感心したのである・・・。”

長くなってきたが、ここからこのエッセイは
クライマックスを迎えるのであるが
著者の見る目(視点というような合理的なものではない)は
ますます冴える。

こんな話がおよそ七十。
通勤電車の往復で読めるけれど
決してにやにやしてはならない。
むろん、声を出して笑っては危険。

俳句ファンは俳句だけ読んでも
もちろんいい。念のため。

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紙の本

紙の本ダブルギアリング 連鎖破綻

2015/11/25 16:53

生保業界を抉る

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

破綻の危機に瀕している大手生保清和生命は
風評もふくめ、解約者がどんどん増え、
その解約金すら馬鹿にならない危険水域に。
合併先やグループの援助をあてにしているが
それもままならず、
生保業界全体の仕組みを変える政治的な
交渉も進めている。
そのような清和生命の立場を眺めながら
外資保険会社が買い叩こうと成り行きをうかがっている。

社長室次長と企画部長は同期入社。
沈みかけているこの会社を
なんとか助けようと奔走する。
その同期の二人にはこの会社に入社後
あるいは生まれ育つなかで
生命保険、清和生命との因縁があった。

企業買収や投資について書かれているところは
真山仁だなあと想像できる。
二人の生い立ちや清和生命入社後の事件の
描き方は真山調ではない・・・気がする。

またしても経済小説を読む資質というか
知識がないために読み違えているのではと
不安が残る。それはそれとして
経済小説って面白い!!

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電子書籍

電子書籍マグマ

2015/11/25 16:34

地熱エネルギーへの期待

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外資系投資ファンドに勤める野上妙子。
休暇明けに出社すると
自分を残して、すべての部員がクビに。
そして妙子が命じられたのは
「地熱発電」会社の再生であった。
「地熱発電エネルギー」は原発以前に一度
注目を浴びたことがあるが
いまではすっかり忘れられた存在。
その「地熱発電」にいまごろなぜ?
そんな疑問を持ちながら再生に挑むうちに
研究者の熱に影響を受け
妙子はこのエネルギーのポテンシャルを
感じていく。
そんな妙子の動きとは別に政治家たちが
突然にこのエネルギーへ目を向け始め
意外な展開を迎えていく・・・。

作者眞山仁はこれからの自然エネルギーとして
この「地熱」に期待しているというような
コメントをどこかで読んだ気がする。

この小説にもあるように
それは夢であり、期待である。
そして、この「地熱」をエネルギーとして
具体化していくには数々の課題があり
それを解決し、現実化していこうとするのが
小説には書き込められている。

読了して、夢ではなく、期待として
あまり知られていない「地熱エネルギー」に
注目してみたいと思ってきた。

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電子書籍

電子書籍黙示

2015/11/25 16:30

TPPも先取り

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農薬散布のラジコンヘリが操作ミスで
体験学習に来ていた小学生に
農薬を浴びせ、小学生は重体になる。
その小学生の父親が農薬の開発者であった。

その農薬は「ほとんど」人間には害がなく
実効性の高い「優れた」農薬と評価されていた。
ただ、ミツバチを大量失踪させ、死に至らせる以外は。

この事件から農薬の必要性、農業のあり方、
あるいは遺伝子組み換えによる
農産物の大量生産・・・など問題が交錯していく。

この作家の著作で仕入れた知識だが
日本の食料自給率は?
こんな設問がよくあるが、
自給率はカロリーがベースらしい。
農作物の収穫量だと勘違いしていた。
この勘違いは農作物の収穫量がどの位かあるのか
という具体的な数字を隠蔽している。

小説に戻る。
農薬を上手に使うことで(それだけではもちろんない)
遺伝子組み換えに頼らない
「安全な」食品を毎日、カンタンに手に入れることが
できる私たちの生活に
アメリカの企業が生産効率を極めて高くした
「安全な」遺伝子組み換え農産物を提供しようと
日本に乗り込んで来ようとする。
「安全な」農薬か?「安全な」遺伝子組み換えか?
小説はその疑問を提議しながら終わる。

小説ではあるが
日本の農業問題、食糧問題を
真剣に考えなければならないと
思わせた一冊である。

作家真山仁はミツバチやカイコを飼うという
「農業」のフィールドワークなどを実際に
行ったらしい。
小説を書くのにそれが必要かどうかの議論は
ここではしない。
しかし、その体験から生み出されたに違いない
小説がここにある。

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電子書籍

電子書籍雨に泣いてる

2015/11/25 14:50

後藤健二さんを忘れてはいない。

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早朝、ふと目覚めてネットを
チェックすると
後藤健二さんが殺害されたの速報。
テレビをつけニュースを観る。
殺害の速報とあわせて
後藤さんのこれまでの活動がレポートされる。

ジャーナリストって何だろう。
とても気恥ずかしい思い。
ジャーナリストをめざして
それになれなかったワタシ。

真山仁のこの新作は
ジャーナリストのきわめて正当な
基本的姿勢を写そうとした意欲作と思う。
実は昨日、読了し、感想を書くには
あまり熟していないが
後藤さんの報に接し
二度寝もままならず、書いてみることにした。


阪神大震災のとき新人記者だった大嶽は
震災救助の感動の記事を書いたが
その記事の事件は感動から悲劇の結末を生む。
新人記者大嶽のそのときの悔いは
中堅と呼ばれるようになったいまも
深い心の疵となっている。

3月11日、東日本大震災。
大嶽は妻の反対を振り切って現地取材を志願する。
妻の実家へ帰るという決意の言葉を遮って。

宮城取材班のキャップとして現地取材の他、
大嶽に課された任務があった。
仙台支社の新人記者をする新聞社の社主の孫娘松本の
消息を探索すること。
同僚や先輩の記者が津波にのまれ行方がわからないときに
社主の孫娘だけを探すことに
大いなる抵抗を感じながら
社命というひとことで、その任をやらざるを得ない
自分に強い抵抗を覚える大嶽。

運よく社主の孫娘松本と出会えたが
自らの命を犠牲にしながら
津波から松本を助けた坊さんがいた。
松本は本来の取材活動から外れ
自分の命を救ったその坊さんの取材にこだわる。
その坊さんは自殺したいという人々の命を
数多く救った地域の有名人でもあった・・・。

しかし、その坊さんにも過去があった。
報道すべきかどうかと悩みながら
坊さんの過去を洗う大嶽。
そして、クライマックスへ。

東日本大震災の現場取材での大嶽は
理想に近い記者であり、現場指揮官といえるであろう。
ジャーナリストはこうありたいと憧れさえ感じる。
そこに社主の孫娘とのあれこれ、
地域で敬愛されるひとりの僧侶とのことが
絡み合って、ヒューマンな
フィクッションの体となっているが
もう少しジャーナリスト側に寄っても
よかったのではなかろうか?

後藤健二さんが殺害されたのは
どうも真実らしい・・・。
哀悼の意を表します。
加えて、「テロ」とは一方的な言葉で
「宣戦布告のない戦争」というのが私見。
「戦争」という認識で交渉をすれば
違った結末もありえたのではないか。
「テロを憎む」ではなく「戦争を憎む」。

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紙の本

紙の本そして、星の輝く夜がくる

2015/11/25 16:38

ちょっと甘く社会性

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東日本大震災の被災地にある遠間第一小学校に、
阪神淡路大震災を経験した小野寺徹平が
1年間の期限付きながら、応援教師として赴任した。

小野寺は子どもたちが本来持っているはずの
イキイキした心を復活させたいと奮闘する。
しかし、そこに横たわっている問題は数多く、根が深く
一筋縄ではいかない。

たとえば、子どもたちの我慢や心の苦しみを
発露させたいと考えてつくった壁新聞「わがんね新聞」。
それだけでも、同僚の教師、学校、教育委員会、
そして世間から、いろんな目で見られる・・・。

原子力発電所に勤める父を持つ子ども、
ボランティアのリーダーとしてやって来た
阪神大震災のときの教え子との葛藤・・・。
全6編で構成されている。
どの物語にも解決策があるわけではないが
いま、子どもたちに何をしたらいいのか?という視点で
取り組んでいく小野寺に共感を覚える。

今回の眞山は少しゆるい。
理想に走る面が見受けられる。
しかし、大切なものは見逃して欲しくない、という
問題意識が全編に漂い
この震災、社会の問題に正面から取り組んでいる姿を
大いに評価したい。

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