ぶんさんのレビュー一覧
投稿者:ぶん
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2002/04/02 14:25
メロディを離れて
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私はミスターチルドレンの奏でるメロディが大好きだ。だから、喜んで楽曲を聴き、そのメッセージにも耳を傾けることでき、素晴らしい歌詞の世界に浸ることができる。
でも、音楽の好き嫌いは人それぞれで、私が大好きなミスチルのメロディが苦手だという人もいるだろう。メロディが苦手なせいで、ミスチルの素晴らしい歌詞の世界を知らなかった人もいるかもしれない。このような人に、この本をぜひ読んでいただきたい。
ミスチルの歌詞は、メロディと切り離されても、十分に魅力的なことが分かってもらえると思う。そして、歌詞が気に入れば、苦手だと思っていた楽曲の素晴らしさも発見してもらえるのではなかろうか。
2002/03/10 16:35
根のある思考
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論文試験の需要が高まるにつれて論文テクニックを指南する本が増えている。巷の論文本では、選択肢試験は悪、論文試験こそ思考力を試す良い試験と決めつけ、世間でも同じ認識が充満している。そんな中、著者は、そのようなステレオタイプは間違いだと一刀両断し、そのような主張をする者ほど、論文試験をテクニック試験に貶めてしまっていると嘆く。
この本は、そのような小手先テクニック論文指南書から一線を画し、本当の思考力を鍛えてくれる本である。
紙の本大戦勃発 1
2002/04/14 00:49
娯楽小説として
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ライアンシリーズ最新作。ライアン大統領が率いるアメリカと中国の争いを描く軍事小説。ライアンシリーズ第一弾『レッドオクトーバーを追え』のころと比べると、軍事的描写が減り、政治的・思想的な描写が増えて来て、筆者の訴える正義が全面に押し出される形となっている。
著者の正義観は極めて読者に分かりやすく、ライアンシリーズの読後感がすがすがしいのは、この分かりやすさのためだろう。これは、ハリウッド映画に似た分かりやすさではなかろうか。筆者の考える正義に同調できる人も、できない人も、この分かりやすさのために、娯楽として非常に楽しめるだろう。このシリーズは、娯楽小説としての最高峰だろう。
2002/03/18 17:56
英語への印象を変えたい方に
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英語は、たくさん読んで、たくさんしゃべって、と経験と理解がただただ比例する分野だと思っている方に、ぜひ試していただきたい参考書である。慣れが、英語の上達を促すことは全く否定しないが、それだけでは、英語という言語の力を全て理解できずに終わってしまう。この参考書の論理的な英語への取り組み方を知れば、英語という言語の持つ真の力に気づき、感動すら味わえると私は思う。
紙の本真田太平記 第1巻 天魔の夏
2002/03/18 17:45
時間を忘れてしまう
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信長・秀吉・家康と一大傑物が現れ、時代が落ち着いていく戦国時代終盤に、一際明るい光芒を放つ真田家の物語である。
著者らしく、超人的な力を持つ忍(しのび)が大活躍する活劇なので、史実そのものを好む傾向のある私にとっては、始めは戸惑いながらの読書だった。12巻もあるので、読み終えることができるかと心配もしたが、今、こうして読後の感想を書いているように、それは全くの杞憂に終わっている。
人物の描き方、場面展開、ストーリーの構築、どれをとっても素晴らしく、時間がたつのも忘れ、読みふけることができる小説である。日常を忘れて、本の世界に没頭してみたいと思う人にお勧めである。
2002/03/17 19:27
判官贔屓もローマの強さがあってこそ
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この巻は戦争の天才ハンニバル1人に捧げられている。歴史上何人も現れる戦争の天才であるが、ハンニバルはその中でも最上級の天才である。この評価は異論をみないだろう。
その天才が、どうしてもローマには最終的な勝利を得ることができなかった(局所的な勝利は数知れないが)。判官贔屓好きと言われる日本人にとっては、この天才の悲劇ぶりが楽しくて仕方がないはずだ。
ただ、この判官贔屓を楽しめるのも、ローマの強さがあってこそ。ローマが弱ければ、ハンニバルがあっけなくローマを打倒して話が終わってしまう。何度ハンニバルが勝っても、戦いが終わらず、最終的にはハンニバルが破れてしまうというできすぎたストーリーができるのも、ローマの底のない強さがあってこそなのだ。
ローマの強さに感謝しながら、判官贔屓を楽しもう。
2002/04/02 15:40
日本人に論理的思考を身につけさせるために
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筆者には、ぜひ、引き続き演習本を出して欲しい。「論理的思考は練習によって身につけられる」と主張するならば、その練習の場をぜひとも提供していただきたいと思う。
「考える場はいくらでもある」というのも確かだが、普段、その場を活かすことが難しい。著書のように、特別に設けられた場があってこそ、ようやく練習することができるのではないかと思う。これは甘えかもしれないが、現実的に私は、特別な場がないと練習ができない。このような人は世の中に多いと思う。ぜひとも、著者には、演習本を出していただき、普段の「考える場」を活かすことができない日本人の論理的思考を鍛えて欲しい。
紙の本七瀬ふたたび
2002/03/30 00:26
異なるということ
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心が読める能力を持つ七瀬という少女の物語。超能力を持つがゆえに、普通の日常生活が送れない悩みを持つ。そればかりか、ある組織に追われるはめになってしまう。
超能力という素材を用いて、差別の根源となる一人一人の違いを認めることができない人間の弱さを描いている。ストーリーの展開やテンポも素晴らしい。ぜひ多くの人に読んでいただきたい作品だと思う。
紙の本ぼくたちは、銀行を作った。 ソニー銀行インサイド・ストーリー
2002/03/10 17:01
チャレンジの素
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この本で語られるのは銀行創立という壮大な一大ストーリーである。TVドラマにすれば、10話でも、20話でも語り尽くせぬものになるだろう。そんな大チャレンジなのに、お気楽さがすべてを包み込んでいる。
読み始めたころは、そんなギャップに戸惑った。大チャレンジがこんな口調で語られていいのかと。しかし、読み続けるうちに気がついた。このお気楽さこそがチャレンジの素なのではないかと。あまりに深刻に物事をとらえると、失敗するかもしれないチャレンジなどできないのではないかと。
今、チャレンジが出来ない人には、このお気楽さが必要なのかもしれない。
紙の本TN君の伝記
2002/02/24 15:51
時代に色褪せない「こと」
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伝記・歴史書などは過去の出来事を描くのに、現在・未来の役に立つ。このわけは、時代に関わりなく必要な「こと」を描くからだ。
『TN君の伝記』は、その役に立つ伝記の中でも、秀逸である。さすがに明治時代、と時代設定は明かすが最後まで描かれる人物の名を明かさない。これは、著者が描きたい「こと」が普遍的なもので、主人公の名という特定性など必要ではないからだ。
ぜひとも、この本を多くの人に読んでいただき、著者の描きたかった「こと」を感じてもらいたい。
2002/05/18 10:48
タイトルとは違う内容
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タイトルから、数学が苦手な人でも数学を理解できるようになり、数学の見方が変わっていくという内容を予想していたが、予想に反し、数学がいかに重要かということを繰り返し、繰り返し説く本だった。
読んでみて、数学の重要性は分かったが、その啓蒙は、このタイトルの本を読もうとする読者に対しては不要な気がする。なぜなら、数学が重要だと分かっていながら、できない・やりたくないと思っている人がこのタイトルに飛びつくはずだからだ。
この内容では、このタイトルは似つかわしくないと思う。タイトルはキャッチコピーの役割もあるが、一番の役割は内容を的確に表現することではないのだろうか。
紙の本図解仕事人
2002/06/14 18:13
これから図解の重要性を感じたい方に
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図解の方法論についてしっかりと学べるのではないか期待すると、その期待は裏切られるだろう。
図解の効用・目的については、繰り返し繰り返し述べてあるが、図解のスキルアップ方法は、やや物足りない。
本書を手に取る人ならば、図解の重要性はすでに理解していて、その方法を学びたいのではないか。著者の「図解力」は素晴らしいだけに、読者のニーズを掴みきっていない本書は残念な出来となっている。
2002/04/28 22:20
日本人を高めるために
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著書は、文章を読むときには、三色ボールペンで線を引きながら読むということを、勧める本である。
この読み方には、多くの効用があると著者は語る。最終的には、この読み方が、日本人の日本語能力を高めることができると著者は確信を持っている。この確信は、著者が小学生から大学生まで幅広い教育現場で実践をしてみた結果から生まれている。
私は、まだこの読み方を実践し始めたばかりで、その効用が本当に現れるかどうかは分からない。ただ、著者の日本人を高める実験の中に私も組み込まれてしまったのは確かだ。そして、その実験につきあうだけの価値はあるのではないかと思う。
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