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日本経済新聞さんのレビュー一覧

投稿者:日本経済新聞

1,361 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

紙の本毒になる親 一生苦しむ子供

2001/11/19 22:16

2001/11/11朝刊

11人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 子供がおかしくなってきたと言われるが、その責任の多くは親にある。暴力や性的虐待はもちろん、「義務を果たさない」「過剰なコントロール」「残酷な言葉で傷つけること」も「虐待」として、子供の心の成長を阻み、大人になってからも苦悩の人生を押しつける。心理セラピストとして二十年以上にわたって数千人のカウンセリングをしてきた著者の豊富な事例を紹介するとともに、親の「毒」から逃れ、自分の人生を取り戻す道筋を示す。
(C) 日本経済新聞社 1997-2001

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紙の本

2002/01/06朝刊

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 日本型経営あるいは日本型資本主義と欧米、特に英米のそれとの比較は、内外に多くの優れた著作がある。狭く日本型に絞らず、逆に英米型が普遍的な資本主義か問い直す角度からも、ドイツ・フランスなど大陸型経済システムと英米型を対比したM・アルベールの「資本主義対資本主義」などの好著がある。当然ではあるが、日本経済が高成長を維持し、日本企業が世界を席巻する勢いのときは日本型の長所を認める論考が多かった。これに対して、九〇年代以降は水に落ちた犬をたたくように、日本型をいびつな経済システムととらえる議論が圧倒的だ。
 その中にあってドーア教授は一貫して日本型の長所を認めて論陣を張ってきた。深刻な不況や構造的な競争力の低下、さらには日本経済の破たん論まで出始め、日本の経済システムを擁護するのに自信喪失気味の日本人学者や研究者などと比べて、イギリスを拠点に、時間軸や視野を広くとって観察している教授の方が、日本経済の本質がよく見えるのかもしれない。
 屈指の日本通の著者だけに、経営や経済システムを英米型に改革しようとする企業などの表面的な動きをうのみにしない。それを伝える報道やリポートから、本物の「構造改革」かどうか皮肉を交えて読み解く。とりわけ企業統治をめぐる上滑り的な議論については、ニヤリとさせられる指摘も多い。
 原著が書かれたのは約二年前。しかし、この二年間に大きな変化があった。ニューエコノミーを喧伝(けんでん)された米国が情報技術(IT)バブルの崩壊を経て本格的な不況に突入し、ストック・オプションや401kプランなど、株式市場に依拠した制度に修正の動きが出始めた。シリコンバレーモデルも二、三年前の輝きを失った。
 著者は、日本経済にかつての成功をもたらした基本的な長所が失われたと考える理由は何もない、と結論している。この間の変化を踏まえればもっと過激な結論になったかもしれない。英米型に同化して行かざるを得ないとする議論が支配的であるが、短絡して良いのか、改めて考えさせられる。
(C) 日本経済新聞社 1997-2001

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紙の本

紙の本心の傷を癒すということ

2002/01/17 22:16

2002/01/13朝刊

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 阪神大震災発生後、被災者の多くが不眠や緊張感などのストレスを訴えた。本書は避難所に集まったボランティアと共に、被災者の心の傷のケアに当たった精神科医の記録だ。救助を求める声が耳から離れず、気を楽にすることを罪悪視する女性には、黙って話を聞くことから始めた。肉親を失った被災者同士の対話や電話相談にも参加した。それでも自殺や孤独死が相次いだ。かけがえのないものを失った人々の心のケアは本当に可能か、著者の苦悩が伝わってくる。
(C) 日本経済新聞社 1997-2001

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紙の本

紙の本本田宗一郎夢を力に

2001/08/24 22:17

2001/07/29朝刊

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 今年は本田宗一郎の没後十年。自動車産業再編の大波の中でわが道を行く世界企業ホンダの原点と活力源は本田の強烈な創業者精神にある。前半生を回顧した後、四輪乗用車への進出、F1挑戦、小型車との苦闘、低公害エンジンの開発、さわやかな引退劇など、波乱万丈の足どりを名女房役、藤沢武夫の活躍ぶりと併せてたどる。
(C) 日本経済新聞社 1997-2001

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紙の本

紙の本文房具56話

2001/01/25 12:16

2001/1/21朝刊

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 鉛筆、消しゴムから小刀や鳩(はと)目パンチまで、五十を超える文房具に対する思いをつづった。物書きとして同じ万年筆を十六年も使い続けた。自作の本ができあがると、インクの吸い取り紙を持って出版社を訪ね、本にサインした。畳職人の太い針を使って、判子を作る自前の小刀をつくった。懐かしい思い出も交えたエッセーから、一つ一つの文房具を使いこなすまでの苦労や工夫が、著者に大きな創造力を与えたことがわかる。
(C) 日本経済新聞社 1997-2000

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紙の本

紙の本読書術

2000/12/01 21:17

2000/11/26朝刊

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 評論家で都立中央図書館長でもある著者が高校生を読者に想定して書き、古典の精読術から速読術、外国語の本の読み方、読んだふりも重要と説く「読まない」術まで、本との付き合い方を懇切丁寧に解説する。「新聞は重要な読書」、「わからない本は読まないこと」といった警句にもあふれ、初版から三十数年を経ても少しも古びていない。
(C) 日本経済新聞社 1997-2000

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紙の本

2000/3/20朝刊

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 「国民とはイメージとして心に描かれた想像の政治共同体である」。本書はナショナリズムを大胆に再定義した。ナショナリズムとは民族意識の覚醒でも何でもなく、何もないところに「国民」を発明する操作にすぎないという。
 そんな「文化的人造物」がなぜ、数百年も命脈を保ってきたのか。第三世界の国家成立を分析した著者は、資本主義を要因にあげる。「やつら」と「我々」は何が違うのか。言語や宗教ではない。メディアを通じた情報の共有や繁栄こそが、国民意識や連帯感を醸成するというのだ。
 国際サッカー人気のせいか、日の丸を手にする若者が増えている。ナショナリズムは「他のイズムとは違って……いかなる大思想家も生み出さなかった」が、票にも商売にもなる。「ナショナリズムの魔術」は健在である。(城)
(C) 日本経済新聞社 1997-2000

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紙の本

2002/06/02朝刊

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 プロ野球のFA選手の話ではない。企業や官庁などの組織に属さず独立して働いている人たちのことである。著者は、米国ホワイトハウスでの一見華やかな仕事から、「二度と勤め人にはならない」と決意して文筆業に転じ、自らフリーエージェントの実態を取材して本書をまとめた。
 はっきりした定義は無いが著者の調査によれば、米国では自由業のフリーランス、臨時社員、ミニ起業家を合わせて、フリーエージェントは少なくとも三千三百万人に上る。米国の労働者の実に四人に一人に相当するという。
 かつて大企業や官庁などの大組織に帰属することは「幸せ」を意味した。生活の安定や高い社会的地位などが保障されたからだ。しかしその常識は今や錯覚に過ぎないというのが著者の見方だ。
 競争の激化により企業は従業員の雇用を保障しなくなった。企業の寿命はどんどん短くなり、たとえ一つの企業に勤め続けたくても現実に難しくなっている。ならばパソコンなどの「生産手段」は今や個人でも持てるので、タテ社会の組織から離れて、生きがいを自分なりに追求したいという機運が急激に高まってきたという。
 常識をひっくり返すと、初めて気づくことがいろいろある。毎日長い距離を通勤して、家には寝に帰るだけという生活も、著者によれば「産業革命以降のこと」に過ぎない。ホームオフィスを構えれば、仕事と家庭の境界線は消え、いつでも「ありのままの自分」でいられる。
 もっとも劣悪な労働条件の下で働く「テンプ・スレーブ(臨時社員奴隷)」と呼ばれる人たちもいる。だが著者は負の側面も認めたうえで、これからは「フリーエージェント・ネーション(国)」の時代だと肯定的にとらえている。巻末に玄田有史学習院大学教授が「タテ社会からヨコ社会への緩やかな脱却が、日本人にも迫られている」と解説している。
 日本では今のところフリーターの問題が大きいが、読み進むうちに基本的には同じ方向にあると思うようになった。組織に頼れない現実や独立志向の高まりなど、日本人のこれからを映し出す鏡を見るような面白さがある。
(C) 日本経済新聞社 1997-2001

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紙の本

2002/05/25夕刊

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 初夏を迎え、キャンプや山登りを楽しむには格好のシーズン。だが心配なのはケガや事故だ。本書では、野外で起きるトラブルの対処法を項目別に紹介。第一章では、ねんざや熱中症の応急処置からケガ人の搬送法まで、写真入りで解説。第二章以降はキャンプ場、川、海、山とケース別に危険回避術をレクチャーする。危険エリアを示した図や、ハチやヒルなど危険な動物、キノコなどの毒性植物の一覧は現地で役立つだろう。笑顔で帰路につくための「保険」として携帯したい一冊だ。
(C) 日本経済新聞社 1997-2001

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紙の本

2002/05/12朝刊

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 日露戦争の勝利からノモンハン事件の負け戦までの暗転の過程を、リーダー、組織、社会的モラルといった側面からち密に検証する。この時期の日本は経済、外交など各分野で内発的な改革を進めていたが、結局軍部の専制を防げず惨めな敗戦という結果を招いてしまった。著者は、現在改革を進める日本は、今こそこの間の歴史を真剣に見つめ直し、「政」「官」の健全な発展と武士道的な「道徳的緊張」を取り戻すべきだと説く。
(C) 日本経済新聞社 1997-2001

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紙の本

2002/05/11夕刊

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

同居する母親と妻の仲裁に疲れたNさんは、自動車通勤で過ごす車中だけが至福の空間だ。「こっちは会社で自分の身を守ることに必死。誰かを助ける余裕なんてない」。三十—五十代の夫四十三人が、妻には言えない心の内を著者の前で告白する。身勝手で情けない夫の言い訳ともとれるが、同時にそれは、彼らの悲鳴でもある。妻の息子への愛情に嫉妬(しっと)する夫、出張と偽って実母に会いに行く夫……。今まで語られることが少なかった夫たちの本音が、現代の夫婦のあり方を問いかける。
(C) 日本経済新聞社 1997-2001

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紙の本

紙の本花かげの物語

2002/04/19 22:15

2002/04/01地方経済面

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 花あわれ せめてはあと二旬  ついの開花をゆるし給え
 十八年前、道路拡張工事で伐採寸前だった福岡市南区桧原地区の桜並木「桧原桜」に筆者がつるした、進藤一馬福岡市長(当時)への“命ごい”の色紙から不思議な物語が始まった。
 花守たちが次々に登場、広がる「花あわれ」の大合唱。雅号、香瑞麻の返歌で応える進藤市長など当時の柔軟な行政の対応で、桧原桜は永遠の開花を約束される。その経緯と花守たちとの交流を、福岡シティ銀行に勤める著者は淡々と描く。桧原桜は今年も満開。
(C) 日本経済新聞社 1997-2001

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紙の本

2002/02/17朝刊

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 アジア人で初めてノーベル経済学賞を受賞した経済学者の最近の講演をまとめた。本書を貫いているのは「人間の安全保障」重視の姿勢だ。
 著者はそれを「人間の生存、生活、尊厳を脅かす脅威を包括的にとらえ、これに対する取り組みを強化する考え方」と定義する。冷戦後、内戦型の紛争が頻発し、国境を越えた“人道的介入”を支える論理として使われたが、本書の問題意識はより幅広い。九〇年代後半のアジア通貨危機で露呈した、韓国などの経済システムのぜい弱性も、人間の安全保障が浸透していなかったからだ、と指摘する。
 働いた者が富を得る市場経済の経済的インセンティブに加え、言論の自由や参政権など政治参加の権利を保障する政治的インセンティブを整備する重要性を説く。通貨危機で大量の解雇が発生したのは、貧しい人々の政治力が十分でなかったことも一因と見る。これまで著者は、多くの人が満足する経済はどうあるべきか、との視点から、個人の政治・経済的能力の伸長に力点を置いてきた。その考え方に連なる主張だ。
 日本が直面する様々な問題を考えるにあたっても示唆に富む。アフガニスタンの復興は、人々の能力伸長に重点を置いたものになるのか。あるいは、大量失業時代を迎え、雇用の安全網は整備されているのか。著者は東京での講演の最後をこう結ぶ。「これからの未来においてなされるべきことは山ほどあります」。その言葉には確固とした哲学がにじみ出る。
(C) 日本経済新聞社 1997-2001

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紙の本

2001/11/11朝刊

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 詩人と哲学者によるデュオ(二重奏)。二千編を超す谷川氏の詩の中から長谷川氏が選び、短文を書き下ろした。テーマは「生・老・死」。哲学者を父にもつ詩人と、私塾で日々子どもたちに接してきた哲学者の組み合わせに妙味がある。解説でも、対決でもない。詩に触発されて思索が深まり、それがまた言葉になって読者に返ってくる。難しい言葉など使わずとも、「生きている/生かされてある」不思議が伝わる。計三十編、どこを切り取っても、ぜいたくな時間が流れている。
(C) 日本経済新聞社 1997-2001

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紙の本

2001/11/12夕刊

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 宮台真司、宮崎哲弥、上野俊哉ら一九九〇年代以降にメディアに登場した約四十人の評論家を批評した。甘すぎず辛すぎず、明快に切るところが痛快。本業の分かりにくい研究者が増えたわけにも触れ、全共闘やニューアカデミズムの時代と現在との違いを浮き彫りにする。
(C) 日本経済新聞社 1997-2001

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