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バリューラーさんのレビュー一覧

投稿者:バリューラー

32 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

紙の本日本資本主義の精神

2008/01/20 18:11

成果主義は非効率

8人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

江戸時代の終わりか明治時代の初めのかは定かではないが、その頃のイメージした映像を見る時、気持ちが悪くなる。狭い道に駕籠(かご)と自動車が行き来し、着物と洋服が混在している。アンバランスが目まいを引きを越す感覚になる。
同じようなことが、今、企業で起こっている。日本型資本主義と欧米型の混在のみならず、正社員と契約社員と派遣とアルバイトにパート今やごちゃごちゃである。いつでも仕事を変われる気軽さを企業側の論理から宣伝され、今や難民と化している。(いつでも仕事を変わることが出来ると言うことは、企業から見れば、いつでも辞めさせることが出来ることに他ならない)
正社員にしても成果主義という名のコスト削減にオブラートをつつまれ、「やればやっただけ」と勘違いしていた現実に気づかされている。そう「やればやっただけ」ではないのである。「期待する役割以上の成果を出した時、僅少のベースアップがある、但し、役割りを果たしていないと評価された時、大幅なベースダウンになる」が正しいのである。そこから導き出される合理的結論は、目標(役割)を高くすれば、目標未達者が続出し、結果、人件費削減につながる。と言うことである。
 しかし、これには、大きな誤算があった。モチベーションダウンによる生産性悪化。そこに持ってきて、本書の言う会社の「見えざる原則」がまだ機能しているので、ますます悪化の一途をたどり、とんでもなく非効率な状況を生み出している。
 著者の言う企業社会におけるマイナスとなる日本人的特徴が「忙しく振舞う」余剰人員で会社をいっぱいにしているのである。
 過渡期の時代の気持ち悪さを理解する鍵が本書の役割りでもある。
歴史と理屈を理解したうえで、現状に対応することが、今とるべき道であることを、著者は教えてくれる。

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紙の本

マイナス思考の薦め

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

薦められなくても、マイナス思考が得意な人はいっぱいいるのではないだろうか。それならなおさら好都合だ。思いっきりマイナス思考をして、最悪中の最悪を想定する。それに耐えられるかどうかを考えることができる。

本書の冒頭に「本書を読み終えたときの覚悟について」記述されている。私はその覚悟に従って本書を薦めようとしているのだが、読み終えた時、いや実は読み進めている最中におぼろげながら気づいていたある「問い」にぶつかった。それは、「著者はいったい誰に向けてこの本を書いたのだろう。」という疑問だ。
 出版社から出版されていて、広く一般に買うことができるという常識と、「まさか私のために書いた」という幻想が心の中で対峙している。

 常識の中での優等生はレールから外れた時に見える世界を知らず、ピンチをチャンスに変えることすらできない。変革期には命がけで夢を見る力のある者が必要とされていることが伝わってきて、時間を忘れて、入り込んでしまっている自分に気がついた時、「著者の意図する想定読者は誰だ」と考えてしまった。

著者は言う「人は必ずなりたいものに”なってしまっている”」と。これは「なりたものに”なれる”」と言う意味でないところが、非常に厳しい法則だと著者は言い切っている。プラス思考が常識としていた根底が崩れた瞬間であった。「愛読書は百回読みなさい」という著者の言葉どおり、「答えが見つかるまで」読んでみようと思う宝物となった。

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紙の本

ゴージャスなスイートルームのジャグジーで年代物のワインを飲みながら、明日のトレーディングの戦略を考える。

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

これがトレードで成功した「勝者の世界」です。
本書冒頭にあるこの一文がすべてを物語っている。
その業界にいない人なら誰もが「(成績の良い)サラリーマンディーラーが独立して専業ディーラーに」なればいいのにと思う。「彼らのほとんどは成功しません」と著者はいう。その理由は「彼らがサラリーマン時代に勝っていた理由を、会社に置き忘れてしまった」ことに起因するのだそうだ。

「会社は負け続けたディーラーを強制的に休ませる(トレーディングさせない)ルールを作っている」
ところが専業ディーラーは休むかどうかは個人の自由となり、加えて「(負けが続いている時、トレードを休むのは)”精神的に苦しい”という理由からルールを守ることができません。」
なるほど、自由であるがゆえに、困難であることがよく理解できる。

「トレードとは、上がると思えば買い、下がると思えば売ればよい、ただ”それだけ"の単純な作業なのです」
計画を立てたとおりにエントリーし、自分のルールどおりに損切りポイント、利食いポイントでエグジットするだけのこと。年に数回の10倍増チャンスのために、こまめな損をコストとして積み重ねる作業。ほとんどの人はこの逆をやる。「いつも、今回が大チャンスだ」と。それは感情のなせる業であり、通常生活では有効であるがために、この心理的罠に自分を自分で誘い込んでしまう。 損を重ねるうちにあらゆる雑念が、思考力があるがゆえに行動へといざなう。それが敗者への道だと気づきながら、今の精神的苦痛を避けるために、歩んでしまう。

「トレードとは、まさに自分との戦いである」という著者の言葉が非常に印象的なのは、勝った者だけが味わえる世界を体感しているからこそ説得力があるのだと感じた。「自分のルールを守った者だけが、自由の世界の住人になれる」のだと。

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紙の本

感謝しています。

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 転職の賞味期限が切れた頃、法律上の管理監督者を曲解した、役職者なるものに変身させられる。世に言う「名ばかりナンチャラ」の誕生である。残業代はつかないし、目標は未達成を見込んだ超高レベルで設定され、定期降給の格好の材料とされる。つまり、経験豊富で安く使える人材がまた一人確保できたことになる。
 一番安い新入社員と違って、物分りがよく、文句は言わない、聞かない、居酒屋以外では。やめたければやめればよいという扱い、やめたくてもやめれない現状。需要と供給が妙にあった、やるせない哀しい状況。
 しかも、定期降給が10年くらい続けられると、基本給は新入社員より低くなる。この頃になるとチンケなプライドはもちろんズタズタ、とんがっていたものが丸くならざるをえなくなり、こうして一人前のサラリーマンが一丁上がりとなる。

 これでいいのか、人生は。と思う頃「辞めるな、キケン!」はバイブルとなる。
「無礼講、本気にしたら、飛ばされる」と痛快だ。
「開き直れよ、さらば肩は叩かれん」といいえて妙。
「酒も会社も、ぬるめのほうがいい」は核心そのものだ。

 物事には、やってみなければ分からないことも多いけれど、サラリーマンのよさは辞めてみなければ分からないと、うかがい知ることができた。特に本書でいうところの非正社員と正社員の違いは驚くべき格差だ。応募要項は熟読必須。正社員で受けたつもりが、そうでないカラクリが規定されていたりする。規定されているのならまだましだ。話がトンドン違ってくるというパターンは対処のしよがない、すでに前の会社を辞めてしまっている場合には。
 ヘッドハントならその日から正社員、ヒントはこの辺にありだ。気をつけよう、甘い言葉の転職に。

 著者に対する映像イメージには好き嫌いがあるかもしれない。たぶん、私も皆さんと同じようなイメージを抱いている。ここは一旦それを脇においておいて、言っていることのみに集中しよう。騙されたとしても609円なら価値有る逸品である。この本に出会えたことに感謝しています。

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紙の本

予測は不可能という思い込み。

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「アメリカという国では努力さえすれば誰でも夢をかなえられる」
本当だろうか。原文はどのようになっているのだろう。
「正しく株を買い利益を得るのは、とても難しい仕事である」
もう一度、著者名を確認。もちろん日本向けに書いたものではなく、話はウォール街での出来事だ。
「プロも素人も実にマーケットの九割の人々が、とにかく準備不足なのである」
さすがに驚く。アメリカでもそうなのだと。

その準備の一つが銘柄選択。その発掘方法に本書の半分のページが割り当てられている。なるほど、これだけの労力と時間をかけるだけの価値が著者にはあったのだなと納得がいく。もちろん詳細は本書に譲るが、一貫している著者の信念がとても参考となる。「株式市場では、歴史は繰り返される。それは、人間の本質が変わらないからである。そして需要と供給の法則も変わらないからである」からこそ「過去の成長株の株価パターンを今後の銘柄選択の手本として利用できる」のだという。

選択とともに観察の重要性にふれているあたりも、さすがだ。
「魚のことについて学ぼうと思ったら、水槽の前に座って魚を観察するのです」
当たり前のことを私たちは忘れがちだ。幻想を抱く前に実践から学ぶ重要性を教えてくれている。
魚を与えてくれるのではなく、魚の捕り方を教えてくれている。
ついでに捕り損なったらどうしたら良いかまで。今この時期、読みごたえ充分。

なかでも「投資家に共通する二十一の誤り」は圧巻だ。
とくに十三番目、「手っ取り早く簡単に稼ぎたいと思っている」は耳が痛い。
だからこそ努力と忍耐が成功へ結びつくさまを解説しているのだなと納得。
「マーケットに偶然性などほとんどない。マーケットの天井を見抜くには、努力して知識を習得する必要がある」といい、
「マーケットの動きを予測するのは絶対に不可能でだれにもなしえない」というのは「誤った思い込み」だと言い切る著者の自信を、まざまざと感じさせられる逸品であった。

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紙の本

オシエテ・ショック、ソシエテ・ショック。土地ころがしのサブプライム、2008年1月

8人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

最近の世界同時株安はサブプライムが表面講釈、ソシエテの巨額損失確定売りが実質原因のようだ。とはいえ、サブプライムも本書の舞台米国では、モノラインの危機が裏打ちされて、消費を大きく後退させて、お金が回っていない=景気が悪くなっている現状である。

本書の本質は「土地ころがし」である。
そこで継続的に成功するには、不動産価格が永遠に右肩上がりに上昇することが前提である。いつか日本が歩んだ道ではあるが、大きく違うのは、ローンが破綻しても、借入者は不動産を手放せば、不動産価格がいくらであろうと”借金チャラ”になるところである。
さすが米国、再チャレンジの余地を残しておくと言うことだ。
その仕組みは、住宅ローンの証券化により、ハイリスクハイリターン商品として、各国の金融機関に売り払い、米国自体のリスクを薄くしている。これがサブプライム問題の原因である。まさか本書によって、不動産売買が活発になったことが起因しているとは、思わないが、低所得者層がお金持ちになる過程は「不動産ころがし」によってであることが、よく分かる。

ところが、本書を読み進めると、まるで日本のファイナンシャル教育のことと錯覚してしまうほど、そのファイナンシャルリテラシシー状況は、よく似ている。但し日本でローン破綻が起きると、不動産を手放したくらいではすまない。その後も、残額を払い続けなければならないので、ほとんどの人が再起不能となる。そこが米国と大きく違うところだ。

しかし、不動産担保差し入れで「借金チャラ」といっても、住む所がなくなるわけであるから、個人の消費は非常に落ち込む=景気が悪くなるのスパイラルに入ってくる。
そこへ、今度は信用保証会社=モノラインの損失が重なって、挙句が、ソシエテショック。ソシエテは、サブプライムに直接は関係ないが、間接的にサブプライム慢性ショックで先物価格が売られたことに起因していることに加え、底流に景気悪化気流が流れているので、悪材料なら何でも反応状態なのは間違いない。

さて、いま金持ち父さんは、どうしているのだろう。不動産のカラウリは出来ないし、貧乏父さんのように、現金化(堅実に預金)しているわけもなく、住むと所さえもない状態ではないかと、いらぬ心配をしている。

貧乏父さんは、”投資はせずに損もしない”、「預金」のみ。(ちなみに貧乏父さんは貧乏ではない、金持ち父さんほど、お金を持っていないだけの話である。)金持ち父さんが、金持ち父さんと超貧乏父さんの間をいったりきたりしている。結果、金持ちと貧乏は相対的なものと理解できた。

今回のソシエテがショックであったことを教えてもらった時、株価が反転し、景気も回復し、不動産が上がりだし、相対的な金持ち父さんが新たに生まれることだろう。もちろん時間がかかるかどうかは、それこそ相場次第、景況感を人々がどう持つか次第ではあるが、この繰り返しが経済の循環と本書を通じて、よく理解できた。

バリューラー。2008年1月27日深夜

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紙の本

真実は常に少数派に宿る

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「車を買うときは、自分のニーズを満たしたなるべく割安な車を見つけるため何ヶ月でも調べ続けるをいとわない人たちが、投資判断を下すときは金額が車の10倍であってもほんの数秒で決めてしまう」のは驚くばかりだと著者は言う。”時間は友だちであって、敵ではない””一攫千金狙いが敗北を招く”とする戒めの例として紹介している。

しかし、幻想への期待なくして、株式投資ができるだろうか。
倒産したら紙くずになるのを承知で大金を支払うのだから尋常ではいられない。熱狂や高揚なくして投資などできようもない、大多数である普通の人には。
もちろん著者のいうとおり、それが絶望的敗北への道であることは、本書を読み返すまでもない。


(口座残高Xリスク率)÷最大損失=トレード枚数
この「著者のマネーマネジメントの公式」は、マネーマネジメントに共通した原則として記述されている「儲かっているときは枚数を増やし、損しているときは減らす」を最もよく表している。著者は「これぞ適切な資金配分の、まさに要である」と断言。さすがにロビンズワールドカップ・ウイナー。基本にどこまでも忠実だと感服した。

損しているときは、そもそも資金が減っていくのだから、枚数を減らさざるをえないのではないかとも思えるが、取り戻そうとして熱くなるのを戒めているのだと理解できる。問題は調子がいい時、欲に乗って枚数を増やしすぎて、いっきにやられるケースだ。

本書で紹介されている紀元前500年の言葉「すべてのトレンドは行きすぎて、自ら反転する」のとおりであるが、それは、いつ、どのように反転するかは、誰にもわからない。だからこそ、不確実性に対する資金管理が勝利への道だと読み解くことができる。

ラスベガスでは、一回あたりの最大掛け金が決められているそうである。
それは、ギャンブラー保護のためでは、けっしてないことが、すべてを語っていた。
ラスベガスの経営者の数と、そこに訪れるギャンブラーの数、「勝つのは常に少数派」のようだ。

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紙の本

紙の本夢をかなえるゾウ 1

2009/01/04 11:31

『運が良い』!!「ワクワクする夢は強く思い描けば実現する」の”ワクワク”という言葉がつくことを発見できたことが「運が良い」。

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

<新しいアプローチ>
 具体的事象で物事を語るとイメージしやすい反面、広がりに弱点を残す。逆に抽象的であればイメージ力の有る人には最適だが、そうでない人が大勢いて、結局、伝えるという目的が達成できないはめになってしまう。
 本書は具体的アプローチでありながら「ガネーシャ」というイメージを広げやすいキャラクターを起用することによって、抵抗なく深みの有る教えを享受できる。
 この新鮮さが、既に150万部突破の原動力となっているのだと納得した。

<「ガネーシャ」>
 まず響きが良い 中身は本書でのお楽しみだが、自分が反面教師であると言い訳している場面が多数あり、とてもユーモラスであり、共感を引き出す。

<教えのひとつ>
「人を喜ばすことが、自分の喜びになる」かどうか分かれ目。
「人を縛っている鎖なんてみんな同じ」ことは誰でも気がついている。そのままにして、後悔して一生を過ごすのかどうかの分かれ目が「ベクトルの方向が自分に向いているか、人に向いているか」そしてそのことに気づくかどうか、気づいて修正できるかどうかにかかっている。
という意味において、ガネーシャ、ひいては著者は成功していると改めて実感した。

<鋭い視点>
『「やりたいことが分からない」って言うてるやつの九十九パーセントは「何もやっとれへん」やつなんや』実際に経験してみて体感すると、向いている向いてないがわかる。何をしようか頭の中で考えているだけでは、それは単なる幻想、妄想だと読み解くことが出来た。

<決意と実行>
 本書に接するのは早ければ早いほど良いだろう、かといって今からでも遅くはない。ただし明日では遅すぎます。本書に出会った幸運に感謝しながら、『気分は伝染する』というベクトルを人に向けるために今何が出来るか、行動したいと強く決意できる一冊でした。



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紙の本

人は誰でも「天才」である。ただし「天才」であるだけでは無意味な存在だ。

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 質問することにより、相手が触発されて、新たな発想や”気づき”が生じるような影響があれば意味のあるひと時となる。

 人はもともと考える力を普通に持って生まれてくる。感じる力もしかり。したがって、それを見せつけたところで、意味はない。自明な事柄であるからだ。

 自分が「能力がある」ことを主張するための質問は「自分は人間である」と言っているようなもので、「だからどうした」で終わってしまう。

 他の人に影響をもたらす質問のために著者は四つのポイントでまとめている。
1、相手が話しているのは自分の質問が起点となっていることを認識すること。
2、相手の話に沿いつつ、質問の角度を少しづつ本質方向へ、ずらしていくこと。
3、相手の話によって、自分の中に芽生えたことを、率直に伝えること。
4、相手が気づきつつあることを、導く質問をすること。

 以上を踏まえた上で、最大の難関「自分自身への質問と答えをシュミレート」することが、後天的能力である質問力を磨くことができる。

 話し上手とは、「話させ上手」であることがよくわかる一冊です。
 天才をもう一歩進めるための質問「いい質問とは何か」を今でも深く考えさせられている。

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紙の本

紙の本人はなぜ「感情で動く」のか

2008/08/18 00:18

思い立ったが吉日。 虎穴にいらずんば食べられない・・か、いそがばまわるな・・か。

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 なぜ「太陽のまわりを地球はまわっている」のか。なぜ「地球は自転している」のか。はたして、本当にそうなのか。「限られた条件で作り上げた計算上のことであって、真実はどうなのか」などなどということより、俗世間にとっては地球の周りを太陽が回っていようがいまいが「太陽が東からのぼり、西に沈む」と決めた事実が大切である。
 座標軸が決まり、空間が設定され、自己を認識するためには、仮説でもかまわないから、ある決めが必要であるからだ。そこから距離がうまれ、行動を確認することができる。

 「感情によらない動きとはどのような行動であろうか」との問いが本書のタイトルの答えに近づくキーワードのような気もするが、著者のいうとおり「人間は感情で動くことを知っている」ことが重要だとおもう。
 感情で動かざるをえないからこそ、生きていけるのだ。うれしくも悲しくもなかったら、動かないのではないだろうか。
 
 著者は鋭い。「検討しているというのは、感情では既に決まっていて、後は理由付けをしているだけのことをいう」まさに”チャンスは感情がつくり出し、リスクは理性がつくり出す”ことに気づかせてくれた。
 理性が身を助ける経験があればあるほど、チャンスに弱く、一歩を踏み出せなくなる。なるほど踏み出さなければ、何も変わらないのだから、リスクはない。「感情の老化」を除いては。

 「きっかけ」は感情がつくってくれる。(あとはのるかそるか)人生を楽しめるかどうかがその答えだと、(ただし)「やってみよう」と思ったときがベストタイミングであると著者は教えてくれた。
”押さえ込むのではなく見つめるもの、それが感情である。”ことがよくわかる逸品である。

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紙の本

大衆筋の向こう側

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

電車を降りると乗り継ぎのため地下三階に向かって、走り出した人を見かけて、走り出す。その二人を見かけた人々が、乗り遅れまいと走り出す。
本書の中に引用されている『「みんなの意見」は案外正しい』の通り、電車に何とか間に合う確率が高い。これは電車に時刻表があるからだ。
 では、時刻表が無かったとしたらどうなるか。
始めに走り出す人は、なんとなく電車に間に合うような気がして走り出したとしたら。それを見かけた人は、「彼は何か知っているに違いない」と思い込み追随する。駅のアナウンスは走り出した人の人数を発表し始めた。それを聞いた群衆が次々と走り出す。本書で言う「情報カスケード」の典型だ。

 普段「まじめにコツコツ」と豪語している人たちが、このアナウンスを聞いて、あるいは実際に行動している人をまことしやかに感じて株式市場に参加してくるさまは、国が戦争に向かって突っ走る時と似ている。そこに時刻表、つまり「確約された未来」があるわけではないのに、大衆のオキテによって行動をうながされる。
著者風に言うと、地獄という現実があるのに、スイッチが入れられた大衆筋の感情が幻想を抱かせる。
 人は人間の中から生まれてくる以上、大衆の中にいる。それは魚が水のなかにいるがごとく、そのことに気づくのは難しい。ましてそこから抜け出すことなどできようハズもない。

「大衆筋の参加者たちが自分で考えるのを進んでやめる」と著者は指摘している。
身近な会社組織でそれが始まると会社がつぶれるだけで済むが、国がそうなると命にかかわる。バブルがはじけたくらいでは、個人レベルでは大損するだけだから、それもよしとするか。
『世渡りの知恵は教える。評判を落としたくなければ、習慣にとらわれずに成功するよりも、しきたりに従って失敗するほうがよい」ケインズの言葉を本書で見つけた時、コントラリアンはただの曲がり屋でないことに気がつかされた。

 何かおかしいという気づきを、いかに大切にするか。投機家の役割はそこにあると本書で読み解ける。平和な時は爪弾きにされがちだが、脈々とこの感覚を大事にしていきたい。時刻表がない株式市場で、大衆の間違いに向かっていく逆張りトレーダーの孤独と難しさ、そして重要さを知ることが出来る一冊でした。

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紙の本

ポンプの構造変化

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

”業界紙は、もっともその業界に読まれていない”と思っていたが、今回の本書はどうだろうか。金融のプロたちの目線へのサジェッションは大変勉強になる。
「いずれ大きな方向転換がなされるとわかりながら、リスクの高い金融取引や商品が拡大している」。これはサブプライムに向けられた言葉ではない。
ごく身近な商品に向けられたものだ。だが止められないようだ。あたかも顧客が求めているかのような幻想と、あたかもプロが推奨しているかのような錯覚が潮流を決めている。

金融ビジネスを単純化すると、お金を集めて配布するポンプの役目を果たしている。ある程度の吸い上げの力がないとお金は集まらない。その力とは潮流変化によるエネルギーだ。そして集まるお金の方向は金融機関へ向いて流れこむ。金融商品と称して売りさばき、代価としてお金を得る。金融機関へお金を流した方は、増えて返ってくることを期待するが、そうはならないことはご承知のとおりだ。
特に「自己責任」などと言われるとその四字熟語が「損失」と聞こえるから不思議だ。また「リスク」と聞くと「目減り」のイメージが広がり一般大衆は、なかなか手を出せない。「手を出す・出さない」と言っている時点で、もはやそれはカタギでないような感じさえしてくる。

一方、集められたお金は幅広く流れ出す。自分のところに戻ってくるの割合はかなり薄まっているのが常だ。
例えば投資信託を買うのは常に素人で、売るのは常に金融機関であることからもその構造は透けて見える。なかなか売れない金融商品の潮流をプロ側がどう見ているのかが本書でよくわかる。

さらに商品を取り巻く環境を幅広く、いろいろな角度から検証しているのも面白い。結果、プロでもはっきりとはわからないのだなと痛感した。ただし、その知識量は個人の比ではないことはたしかだ。特に会計基準IFRSに言及しているあたりはさすがだ。新たな混乱要素となるか、スムーズな導入となるための課題の難しさが指摘されている。ここにも潮流変化はビックチャンスとみる金融ビジネス特有の嗅覚を垣間見ることができた。
お金をポンプに入れるだけでなく、そのエンジンの構造変化をつかむことで、お金の方向を見定める大切さに納得。

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紙の本

具体的かつ実践的な分析技術が身につく言葉「習うより慣れろ」

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

貸借対照表は恣意的な操作が可能である。
従って正確な数値ではない場合がある。
いわんや次期予測など、エイ・ヤーの世界であるからして、鉛筆ナメナメどころの騒ぎじゃない。
そのようなものを分析する意味があるのか。
本書に出会うまで、謎の中をさまよっていた私に、一筋の光を与えてくれたのが著者である。

鍵は「バランスシートとキャッシュフローの関係」にあり。
著者が紹介している言葉「利益は意見、キャッシュは事実」のとおり複合的に推移を見ることによって、その企業が「何をやろうとしているのか」が見えてくる可能性がある。
ただし、そこまで読めるようになるためには、著者のいうとおり「数多くの決算書に当たる」しかない。その際の基本を本書は指し示してくれているからありがたい。

財務諸表の分析をしないで成功する手法は、もちろん存在するが、少なくとも、読みこなせれば誰でも気づく「大きく開いた落とし穴」に落ちることはなくなる。
そして本書で言う「金の卵を産むガチョウ」型のキャッシュフローの企業を発見することも可能だ。もちろん、それが株価上昇に必ずつながるとは限らないが。

財務諸表の解説書の意味はわかっても、何をどう分析するのかに戸惑っている場合に最適な一冊であった。

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紙の本

「個人投資家の利点の方が、はるかに多い」と”ビック・マネー”への可能性を著者は断言。読みごたえ・ありです。

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 歴史的局面に立ち会う時、覚えておきたい言葉「強いものが生き残れるわけではない、変われるものが生き残れるのだ」(ダーウィンの適者生存説)が本書のメインテーマだ。
 変化に適応する為の技、それが”規律”である。たとえば、単なる「塩漬け」と「長期投資」を分けるキーワードが本書にある「売りの規律」である。仕掛ける根拠の前提条件が変化した場合のルールを、あらかじめ決めておくことができるか、及びそのルールどおり売ることができるか。そのときの障壁である「感情」に、どう対処するか。「いつまでも、しがみついてないで、切るべきは切る」これができるための方法が本書にある。

 
 銘柄選択の方法が、売買判断の決め手にもなることが実例を交えて詳述されている。
「大根」一本買うのにも、あっちのスーパー、こっちの八百屋と駆けずり回るのに、大根の数百倍以上する「株」となると、ろくに調査もせずに「勢い」や「感情」、「雰囲気」、はては「衝動」で買ってしまうのは何故だろう。しかも株券は食べられない紙であり、やがてその紙さえも電子化されてしまうというのに。
 そんな時、本書の「BASM」と「7つのステップ」は非常に役立つツールとなる。銘柄を「ビジネスモデル」「前提」「戦略」「経営力」で分析し、7つのステップ(詳細は本書にて)を組み合わせて”評価を観察”する。これは「感情に左右されずに知識に基づき行動する目的=”ビック・マネー”」に通じる戦略であり事業計画、そして行動であると著者の実績に裏付けられた発言には感銘した。
 著者は言う「金の卵」を見つけるのか「金のガチョウ」を見つけたいのかと。たしかに「卵を一つのかご」に盛って落としたとしても、金の卵を産む「金のガチョウ」がいれば、問題はない。本書のメイン・タイトル「富者の集中投資」の意味にガッテンした。


 著者が「お茶の葉占い」と呼ぶチャートで本書にあるところの「FUD:不安・不確実・不信」が蔓延した相場の終焉を分析すると次のようになる。
 1、これでもかと、下がりきるところまで下がる。
 2、そして戻りがあり、ヤレヤレの戻り売り。
 3、ここが回復とばかりに出動する買い手とぶつかり、上がれば、買い(ストップロスは戻り売りがでて、もみ合ったたところ)。下がればまだ「待つ」。
 4、さらに下がり、前回の下値を割ったら「さらに待つ」。
 5、戻ってきては、下がり、上がって戻り高値を抜けば買い(ストップロスは前回の戻り高値)
 6、そのまま上がればよし、下がれば手仕舞い。
 7、さらに下がって、紙くずになっても問題はない。なにせそのときは、買ってないのだから。
 8、一方、もみ合う場面もなく直線的に上がっていっても、なんの問題もない、損はしていないのだから。
 著者の言う「じっと待つ」の意はここにありと納得した。
 ただし、買い出動のポイントで何を買うかは、この間にじっくり、考えることができる。そのための銘柄選択方(BASMと7つのステップ)が詳述されている本書は、今こそ読み時と感じた。
 

 とはいっても著者のように、上場企業のCEOと気軽にランチしたり、政府の要人にインタビューすることなどは、ほとんどの個人投資家の範疇ではない。
 しかし、学ぶべきは、その姿勢、そのやり方である。自分の資金を投じるのであるから、投資対象に対して、自分の力の及ぶ限り、十分な調査をすべきである。できることに目を向けると、することは山ほどあると気がつく。それが感情売買にならない為の第一歩であると痛感させられた。


 それにしても、”カン(ファン)ダメンタリスト”でも、”アー(チャー)ティスト”でも行き着く基本が同じであることに驚いた。それは「感情をこえるための知識、忍耐そして”規律”」だ。
 こうして本書を読み解き「成功への近道は、遠回りをすること」という座右の銘を得られたことに喜びを感じている。
 この絶好の環境及びタイミングで、本書に出会い、ビック・マネーへの第一歩を踏み出せたこ とに感謝したい。
 本書にあるエピソード「本当はもう(お金のために)働く必要はないんだけどね。仕事をしているのは単に楽しいから」と著者が体験した”人生の決定的瞬間”が個人投資家にも、おとづれることを願いながら。

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紙の本

「悪口は人を傷つけてしまう、そう自分自身という人を」。   「不安を吐いて、希望を吸う」朝の呼吸法の効果が現れ始めた。

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 頭に直接ビタミン注射を打たれたような快感。それはニンニク注射を直接打つようなものかもしれない。
 人間特有の性質を生かす習慣、「快」の言語習慣が勝ちグセ遺伝子のスイッチをオンにする。
「考えも知識も言葉によって構成されている。言葉の限界はそのまま意識の限界である。すなわち語彙力を豊富にするほど意識空間を広げることができる」と言葉を持つ人間の特性を最大限に生かす方法を著者は教えてくれる。

 朝起きた時の第一声は今まで、「まだ、ねむーい」であったが、「今日も一日、いいことがあるぞ」と声に出して言ってみる。これは人間にしかできない技だと、つくづく感心させられた。 著者のいう「自動目的達成装置」の目的は自分で自由に選べる、不安でも希望でも。選択の原因は常に自分の中にあり、人はそのことに気づかずに、他人を傷つける。すなわち自分自身を攻撃していることに他ならないなどと夢にも思わないのである。「運が悪いのは、その人が悪い」のである。著者の言葉をかりると「そもそも問題などどこにもない。問題を問題だと思う心が問題だったのだ」ということになる。

 魔法の石(意思とも読み取れる)を投げ捨ててしまう習慣、機関車の前の10円玉、生体実験のネズミだけにいい思いをさせることはない、などなど印象深い寓話を紹介しながら「行動をともなってこそ本当の理解ができる」と結論を出している。朝のビールのすすめ、朝食抜きの健康法、四股踏み、空気椅子とつま先立ち、三行メモからビタミンEまで様々な具体的行動を紹介してくれている本書はユニークかつ実践的である

 思考活動に必要なPOMCタンパク質が分解する過程で出る物質は、快思考のときと不安思考のときでは、性質が正反対だそうである。「貧乏ひまなし」とひがむのか、「福沢諭吉先生おはようございます」と元気よくスタートするのかで著者のいう「お金を引き寄せる」かどうかさえ決まってくることも理解できる。
 「希望にまさる妙薬なし」を実践している著者の言葉に説得力がある。
「人は誰しも、自分の考えたとおりの自分にしかなれない」そして「自分の選んだ言葉は自分自身を規定してしまう」、主語が誰であっても。なぜなら「発した言葉は耳から取り込んでしまう」から。「悪口を言う前に、どうしたらよいのかを考える」習慣をつけようと、納得の一冊に出会った。
 

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