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- キミのこと、もっと聞かせて
- #4 泉田リー @下北沢
本誌『honto+』で連載中の「加瀬健太郎の キミのこと聞かせて」。その番外編を、ウェブ限定配信!ミレニアル世代の彼・彼女のライフスタイル、学校や仕事のこと、そして本や読書についてなど、気になるアレコレに迫ります。
今回取材した『キミ』:泉田リー
北海道出身。大手セレクトショップにショップスタッフとして勤めながら、個人で続けていた絵とイラストの才能を発揮し、店舗ウィンドウやPOPのデザインを手がけるように。その後、絵描きとして独立。自身の作品展をはじめ、イベントや展示などで広く活躍中。インスタアカウント:@izumidalee
最近は魚のことばかり考えています。
──セレクトショップを辞めて独立なさったのはいつですか?
いまからおよそ半年前のことです。
──フリーランスになって、生活は変わりましたか?
とにかく時間の使い方がわからなくて……。ずっと締め切りに追われている感じがするし、仕事を一切しないっていう日がうまく作れていません。自分の描くペースが思ったより早かったり遅かったりもして、そのあたりの感覚もまだ掴めていませんね。個展の作品づくりはいつできるんだろう、って。
──ここ最近は、どんなものをよく描いているんですか?
このところは、ずっと花の絵を描いていました。でも、個人的にはもう花を描くムードじゃなくなってしまっていて、いまは魚のことばかり考えています。
──花から魚へ。描く対象はどのように決めているのですか?
わたし、知らないものを調べるのが大好きなんです。だから、一度興味をもったらとことん調べて描き尽くします。これまでスニーカーばかりを描いていた時期もあれば、果物ばかり描く時期もある。花も、図鑑を買ってひたすら描いてきました。
──そうやって図鑑などを見て描くことが多いのですか?
はい、ほかにも恐竜の図鑑だったり、タイポグラフィーをまとめた本だったり、そういうものを参考にすることが多いですね。あと、海外に行ったときには、必ず現地で美術書を2、3冊買ってくるようにしています。
勝つとか負けるとか、そういう感覚がない。
──図鑑以外には、どんな本をよく読みますか?
小説を読むことも多いです。夫も本が好きで、お互いの買った本が、雑多にダンボールにまとめてあります。
──好きな作家は?
三島由紀夫。ほどよくコメディー要素があって、面白いんですよね。難解な話が、後からじわじわとわかってくる感じも好き。
──普段の読書について教えてください。
気に入った本を何回も読むこともあれば、最後まで読まずに終わってしまうこともわりと多くて……。読んでる途中で別のことが忙しくなると、そのまま読まなくなっちゃうんですよね。
──仕事の面で、これからの目標のようなものはありますか?
正直、目標はありません。たぶん、すごく田舎の方の小学校に通っていて同級生がいなかったからか、周りに勝つとか負けるとか、そういう感覚がないんです。ただ、絵を描くことは仕事のあるなし関係なくずっと続けていくと思います。唯一考えているのは、おばあちゃんになったら油絵をやるってことくらい。
PHOTO GALLERY ~オフショット~
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撮影/加瀬健太郎
文/髙阪正洋
加瀬健太郎・写真家
1974年、大阪生まれ。現在は東京を拠点に、雑誌、書籍など広く活動中。著書に『お父さん、だいじょうぶ?日記』、『スンギ少年のダイエット日記』(ともにリトルモア)、『イギリス 元気にジャンプ!ブルーベル』(偕成社)、『撮らなくてもよかったのに写真』(テルメブックス)など。
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