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連続インタビュー<クリエイターズ・ファイル>

Creative Works Interview20 子役/児童劇団えんきんほう 所属
上杉みち(6歳)

トップクリエイターに密着し、その姿を追うシリーズ。今回は彗星のように現れ、映画「星のカラクリ」や「おばあちゃんの人参ジュース」で天才の名をほしいままにした、あのカリスマ子役俳優が登場。

*クリエイターズ・ファイルの単行本が発売されました。
クリエイターズ・ファイルVol.1
2016年9月20日発売。価格1,400円+税(DVD付き)
詳細はこちら。

撮影:高橋宗正

SCENE 1

 都内の撮影スタジオへ取材に赴いたのは、注目の子役俳優がここでドラマ撮影をしていると聞き及んだから。覗けば、さっそく母子によるシリアスなシーン撮影の真っ最中だった。
母「ハルトがちゃんとがんばったら、ライオンのキャラメル、あげるからね」
子「ほんとに? ほんとにライオンのキャラメルくれるの? 3つでも4つでも10個でも? ボク、ライオンのキャラメルだったらへんな話、100個でも食べれるよ」
母「ふん(笑)」
子「ボク、がんばるよ。絶対にママのところへ帰ってくるからね」
母「ほら、泣かないの。約束でしょ」
子「うん、ボク、泣かないって決めたよ。ボク、絶対に、絶対に泣かないんだ。ママにライオンのキャラメルもらうまでは。ママ、ママ……、ママー、メメー」
カットーッ。との声が響く。
 母子ともに迫真の演技である。母親役の佐藤みゆきさんと、その子・ハルト役の上杉みちくん。今期のドラマ「ライオンのキャラメル」で主役を務め、「天才子役、現る」と話題を振りまいた。彼は基本的に見る側やカメラ、対象物との間に一定の距離をあけたときにすばらしい力を発揮する。そんなまだまだ小さな6歳の素顔はどんなものなのか。
―難しそうなシーンだったけど、うまくできたかな?
みち「ちょっとだけ緊張したけど、できたと思う」
―涙まで流していたね。どうやって泣いたの?
みち「んー、悲しいこととか考えたりしてた」
―どんなこと?
みち「パパやママが死んじゃったこととか、ぼくの飼ってるゴールデンレトリバーの「元気」が死んじゃったらいやだとか」
―みちくんは、なんでお芝居をやろうと思ったの?
みち「パパが、お遊戯会で活躍したいんだったら、演技をちゃんと先生に習いなさいって言って、いまのトリビュート・ブルー・アカデミーていう事務所に連れて行ってもらったから」
―それから「劇団えんきんほう」に入ったの?
みち「うん。学校の友だちも入ってたし。ボクも入りたいって思った」

↑今では「劇団えんきんほう」の看板子役となったみちくん。ハンバーグの話で笑顔がこぼれる。

―演技はどう? うまくなった?
みち「わかんない。でもね、ボク、あんまり演技の練習、好きじゃないんだ。だって先生厳しいから」
―(一同)ハハハハハ。そうなんだ。
みち「ねえ、みゆきさんはお芝居好きなの?」
佐藤「好きだよ」
みち「なんで?」
佐藤「観てくれる人が泣いたり笑ったりしてくれるからかな」
みち「じゃあボクも、もっと好きにならなきゃ」
―(一同)ハハハハハ。吸収が早いね(笑)。世の中にはみちくんみたい
に子役と呼ばれる人がたくさんいるけど、ライバルはいる?
みち「あんまりいない。だけど、『九官鳥リリーの倦怠期』の撮影でいっしょにがんばった田中道徳くんや、本田りゅうせいくん。あと、『神様がくれた4カ条』で妹役をやってくれた石森ヘブンちゃんとかは負けたくないです」
―(一同)ハハハハハ。けっこういるんだね。おもしろいね(笑)。
 子どもらしい表情を見せたかと思えば、すぐに次のシーンの準備を始めるみちくん。母・綾子さんとセリフのチェックをするがうまくいかず、泣き出す一面もあったが、そんなと
きもお母さんの表情は愛と厳しさに満ちている。

SCENE 2

 すぐにまた、次のシーンの撮影が始まった。
みち「ママ、ぼくね、ママが焼いたクッキーも、ママのハヤシライスも、メメのドーナツも、メメのゼリーもぜんぶ食べたいのさ」
佐藤「うん、つくってあげるよ」
 みごとに一発オーケーを出した。ほんの1分ほど前は泣きじゃくっていたみちくんも、カメラの前では完璧に演技をこなす。共演の女優・佐藤みゆきさんに聞いてみると、
「天才子役って言われていますが、ごくふつうですよ。すごく素直で、イタズラ好きなやんちゃな子(笑)。ジグソーパズルが好きで、こないだも合間に3千ピースのパズルをひとりで作っていましたよ」
―(一同・爆笑)すごいですね!
―みちくん、学校で好きな科目は?
みち「理科です。大きくなったら科学者になりたいんだ」
佐藤「俳優さんじゃないんだね(笑)」
―(一同、カメラマン、スタッフ大爆笑)取材をしてみると、オンとオフの切り替えがうまく、力の抜けているところが、みちくんの魅力なのかもしれないと感じられた。
―では最後に、読者へ向けて、ひとことお願いします。
みち「途中でボクのほんとうのおもちゃも出てくるんだよ。三竹監督が、持ったままでいいって。『ライオンのキャラメル』、観てください」
 毎週木曜日午前2時40分からの放送を、楽しみに待ちたい。

↑ドラマ『ライオンのキャラメル』のクライマックスシーン。

↑撮影の合間、ママ役の佐藤みゆきさんとじゃれ合うのが、みちくんの楽しみ。その様子は、ほんとうの親子のよう。

↑撮影の合間に、大好きなジャンプ!

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