1. hontoトップ
  2. 電子書籍ストア
  3. honto+
  4. クリエイターズ・ファイル
  5. Creative Works Interview 48 R&Bシンガー UMBRELLA(アンブレラ)

書店 通販 電子書籍のハイブリッド総合書店 honto official magazine『hotno+plus』 ホントプラスweb版

連続インタビュー<クリエイターズ・ファイル>

Creative Works Interview 48 佐賀が生んだ −(マイナス)7オクターブの歌姫
R&Bシンガー

UMBRELLA(アンブレラ)(35)

気鋭のクリエイターに密着するシリーズ、今回は、“-7オクターブの歌姫”“佐賀生まれのアレサ・フランクリン”と言われ、地を這うような低音の魅力で、若者に絶大な人気を誇る女性R&Bシンガーの里帰りに密着!

撮影=浅田政志

第1章 Rhythm(リズム)

「無理してるつもりはなかった。ただ限界までがんばろうと思ってただけ。でも、身体は悲鳴を上げてたんだね」

〝アンブ〟ことR&BシンガーのUMBRELLA(アンブレラ)は、23都市を回った全国ツアーの最終日・東京公演のアンコールを終え、舞台袖へ下がったとたん、膝から崩れ落ちた。楽屋に担ぎ込まれ、そのまま検査入院した。

 大事に至らず、すぐに退院できたのは幸いだった。

 数日後、彼女の姿は佐賀県にあった。

「ここ生まれ育った佐賀はね、アンブにR&Bの精神を教えてくれた土地なのね。あらゆる意味で私の原点だからさ。R&BシンガーUMBRELLAと一人の女性・笠井留衣をシンクロさせて見つめ直す、自分アップデートする場所なのかもしれないな」

 幼少期を過ごした佐賀市内をあてどなく歩いていると、知らず足は思い出の場所へと向いた。

「ここはね、シューズツルヤっていう靴屋さんなんです。アンブのアルバムに『ショーケースボーイ』という曲があるんだけど、実はここが歌詞の題材になった場所なの。これはじめて言ったかもしんない。ここの店主が目を疑うほど微動だにせず、ショーケースにたたずんでいるの。私が幼稚園の頃からね」

♪ SHOWCASE BOY SHOWCASEBOY SHOWCASE BOY さ。目を疑うほどのSHOWCASE BOY……

 この名曲の起源が地元佐賀の靴屋さんにあったとは本誌も驚いた。

 続いてUMBRELLAは、鳥栖(トス)市に案内してくれた。

代表曲“SHOWCASE BOY”のヒントになった佐賀市呉服元町の靴店のご主人は、私たちの想像を上回る動かなさだ

第2章 &(アンド)

R&Bも自由。ケーキも自由。

「父が帽子屋だったから、佐賀県内での引っ越しがとにかく多くって。ここ鳥栖では中学時代の1年間を過ごしたの。かなり好きだったかも、鳥栖」

 鳥栖市にある人気洋菓子店「Ange Coco」も思い出の場所だ。

「ここのケーキ屋さんでバイトしてたの。ケーキって完全にR&Bなのね。スポンジと生クリームが合わさるでしょ、何層も。歌と魂が何層も混じって境界線がなくなる。ケーキは自由。歌も自由。R&Bも自由。つながるよね。わかるよね?」

 ここでは、なんとUMBRELLA(アンブレラ)、いや笠井留衣の同級生が待っていた。

「私ね、当時はとにかく孤独だったの。先生や大人たちに反発しまくってる不良だった。でもこの4人はいつも助けてくれた。R&Bとこの4人だけが助けてくれたの」

 当時、UMBRELLAさんは孤独に見えましたか?

友人一同「いや、そんなことないです。めちゃくちゃ優等生でしたよ。歌手になった時は驚きました」

鳥栖時代の親友との再会では雑誌・メディアでは滅多に見せないアンブ、いや笠井留衣の笑顔を撮影することができた

鳥栖の和菓子店矢壁餅屋の店主との再会

第3章 Blues(ブルース)

 翌日、彼女は唐津市にいた。高校時代を過ごした地だ。名勝・虹の松原から連なる海岸線を、しみじみとした表情で歩く。

「デートでよく来た場所なの。この虹の松原の浜辺を当時付き合っていたカンタ君とよく歩いたの。恋愛ってR&Bなのかも。R&Bは、リズムとブルースの相乗効果でしょ。恋も寄せては返す気持ちの連鎖。わかるよね? アンブにとって、本当に唐津は甘酸っぱい場所なの」

虹の松原で当時の恋人カンタからの手紙に涙するUMBRELLA

そびえたつ唐津城。どんと構える姿はR&Bシンガーだという

 母校の県立唐津商業高校へも立ち寄った。校門をくぐると生徒たちが駆け寄ってきて、たちまち人の輪ができた。

「私が卒業生だってこと、知ってくれていて本当に感動!」

「もちろんです!」「私も将来、アンブみたいになりたいです」「唐津、いや佐賀の誇りです」と、生徒たちが一斉に歌い始めたのは、3rdシングル『別の会社に勤めた娘』だった。

♪別の会社に勤めた娘 別の会社に勤めた娘……

 アンブは泣いていた。彼女の顔に表れていた疲れの色は、いつしかすっかり消え果てていた。これからもあの地を這うような「奇跡のマイナス7オクターブ」を、たっぷり聴かせてくれることだろう。

突然の母校訪問に歓喜する唐津商業高校の後輩たち。UMBRELLAに対し「綺麗!」「見習いたい~」「顔小さい!」のコメントが多数飛び交う現場となった

全校生徒が、“SHOWCASE BOY”“別の会社に勤めた娘”を歌うサプライズもあった

他のバックナンバーを読みたい方はこちら

honto+(ホントプラス)トップページへ

honto+とは

毎月第1木曜日に発行しているhontoのオフィシャルマガジンです。

ハイブリッド型書店サービスhontoの便利な利用方法や、honto提携書店である丸善、ジュンク堂書店、文教堂の書店員がオススメする書籍の紹介、阿部和重、伊藤比呂美など人気作家のコラムなど、書き下ろし作品を多数収録しています。

紙版はhontoポイントサービス実施店舗で配布、電子版はhonto電子書籍ストアで配信しています。

中川翔子のポップカルチャーラボ

  • 中川翔子のポップカルチャーラボ

スマホ壁紙プレゼント

クリエイターズ・ファイル祭

×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。