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いっしょに書店、歩きませんか?

vol.18漫画家 鳥飼茜

『先生の白い噓』など人間心理をえぐるような作品で知られ、日常を包み隠さず日記体で書ききった『漫画みたいな恋ください』(筑摩書房)も話題の漫画家・鳥飼茜さんが、ジュンク堂書店吉祥寺店を巡ってくださいました!

プロフィール
鳥飼茜(とりかい・あかね)

著書に『おんなのいえ』(講談社)、『前略、前進の君』(小学館)、『ロマンス暴風域』(扶桑社)、『マンダリン・ジプシーキャットの籠城』(KADOKAWA)など。『先生の白い噓』(講談社)では、男女の性の不平等と不自由をえぐり出し反響を呼んだ。また2018年には、当時恋人だった浅野いにお(現在、夫)との私生活や漫画家としての苦悩を赤裸々につづった日記をまとめた書籍『漫画みたいな恋ください』(筑摩書房)が大きな話題に。

創作と自己は本来、一体化しているものだと思っています。

 書店へ足を運ぶと鳥飼さんは、どんな新刊が出ているのか、まずはひと通りチェックするのが習慣になっているのだそう。

「たいてい店頭の目立つところに、『新刊あります!』って感じでズラリと並べてありますよね。本屋さんのねらい通り、その棚の前でけっこう長い時間を使っちゃいます」

 この日、新刊・注目本の棚で出逢ったのは、先日亡くなった俳優・樹木希林さんの本。

「この方の生き方は、だれも真似することができないでしょう。亡くなったあとも、行動や発した言葉を皆がたどりたくなる気持ちはよくわかります。それでこんなにいろいろ、ご本人にまつわる本が出ているんですね。その中から『樹木希林120の遺言』(宝島社)を読んでみたいと思います」

 新刊・注目本の棚には、ほかにも目を惹くものがあれこれあります。

「真藤順丈『宝島』(講談社)は、沖縄のことが気になっているのでいま読んでいるところ。物語が起伏に富んでいておもしろいです。女性の生き方について強く問いかけている韓国の小説チョ・ナムジュ『82年生まれ、キム・ジヨン』(筑摩書房)も読みました。これも気になりますね、シェリー・ケーガン『「死」とは何か イェール大学で23年連続の人気講義』(文響社)。死っていうのはだれもが避けて通れないし、わたしも漫画でそれを描いています。

 自分がいちばん不安なこととか、考えてもうまく解消できないことを、いつも描くことになるんですよ。自分がよく知っていることはそんなに突き詰めて考えられないし、興味を保てないので。わからなくて、本気で考えたくなることこそ、描いていきたいと思っています」

 歩を進めて、文芸コーナーへと向かいました。

「内田春菊『ダンシング・マザー』(文藝春秋)のように、自分の生き方がはっきり反映されているものは読みたくなります。わたしも今回、日記をそのまま公開した本を出しましたけど、赤裸々に何かを書くことに抵抗はありませんでした。創作と自己が一体化しているのが、本来のありようだと思います。

 坂口恭平『現実宿り』(河出書房新社)もすごかった。文章が音楽的で、寝る前に読みたくなります。村上春樹も10代のころからよく読んできました。たくさんの作品があるなかで、『アフターダーク』(講談社)がとくに印象に残っています。語りの視点が変わっていて、すごく実験的なところがいいんですよ。この語り方を漫画でやるとしたらどうなるんだろう、そんなことを考えさせられます」

 続いて社会学、そして芸術書の棚へと移動していきました。

「岸政彦『マンゴーと手榴弾 生活史の理論』(勁草書房)も、沖縄を扱っているんですよね。表紙をめくるとマンゴー色のページが出てきて、おしゃれ心にあふれていてすてきです。

 荒木陽子『荒木陽子全愛情集』(港の人)は、アラーキーこと荒木経惟の妻がつづったエッセイなんですね。いろんな見方・受けとり方ができる写真集は好きでよく手に取りますけど、有名な写真家の被写体になってきた人が何を思い、感じてきたのかは、すごく興味深いです。ぜひ読んでみたい」

 いい本との出逢いに満ちた、充実のひとときとなりました。

鳥飼茜さんがお買い求めになった本

鳥飼茜さんと巡った書店

ジュンク堂書店 吉祥寺店

JR中央線 / 京王井の頭線 吉祥寺駅 徒歩5分
〒180-0004
東京都武蔵野市吉祥寺本町1-11-5 コピス吉祥寺B館6階~7階
営業時間
10:00~21:00

『吉祥寺を愛し、楽しむ人々の生活に寄り添う"憩いの空間"』、コピス吉祥寺。
 ジュンク堂書店吉祥寺店は、そのB館6・7階に店舗を構えております。駅徒歩5分、商店街の中心部という恵まれた立地を活かし、地域に根差した本格派の専門書店を志向します。
店舗情報詳細

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