ブックキュレーターHONZ代表・元日本マイクロソフト社長 成毛眞
破天荒すぎて・・・学べない生き方
金に糸目もつけず、女房子どもも放っぽりだし、もちろん仕事もほったらかし。自分だけの世界に突き進む姿を、男はロマンと呼ぶ。そして、ロマンを追いかける人物は、えてして派天荒な人生を送る。そんな・・・真似もできない、学べない人生を描いた本を紹介する。
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ザ・ビッグイヤー 世界最大のバードウォッチング競技会に挑む男と鳥の狂詩曲
マーク・オブマシック(著) , 朝倉 和子(訳) , 日本野鳥の会(鳥名監修)
全北米大陸で見つけた鳥の種類を申告し、数の多さを競う競技に集う、熱狂的な参加者たち。インターネット駆使して珍種を見つけると、飛行機やチャーター船で1000万円以上をかけ、飛び回って駆けつける。「そんなことがおもしろいのか?」と皮肉っているうちに、鳥がここまで人生を狂わせ、熱狂させるさまに、気づけば虜になっているはず。
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解剖医の知られざる奇異な生涯を描いた伝記。「病気は体液の不均衡により起きる」と信じられ、瀉血が代表的な治療法だった18世紀。現代医学から見れば非常に実証主義的なハンターだが、当時の彼の治療や研究は神への冒瀆以外の何ものでもなかった。当時の人々から見てもかなりの奇人だったが、現代の我々の目から見ても十分に奇人である。
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「李香蘭」を生きて
山口 淑子(著)
かつて李香蘭の名で知られた著書の自叙伝。映画やドラマにもなったが、本書を読むと「山口淑子」としての人生もまた波乱万丈でじつにおもしろい。日本の敗戦により死刑になりそうになった著者は、窮地を脱し日本に帰り着く。本名で銀幕に返り咲き、結婚、そして政治の世界でも活躍。戦前・戦後をたくましく生き抜いた数奇な生涯に引き込まれる。
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マリス博士の奇想天外な人生
キャリー・マリス(著) , 福岡 伸一(訳)
マウス博士は、DNAを大量に増幅する技術・PCR法でノーベル化学賞を受賞。本書で語られるのはそのPCR法のすごさではなく、彼の破天荒な私生活。趣味はサーフィン、そしてドラッグ。おまけに大の女好き。化学者のイメージとは真逆のパーソナリティが、結果として世界に貢献する技術を生み出したのだから、非常識も悪くないと思えてくる。
ブックキュレーター
HONZ代表・元日本マイクロソフト社長 成毛眞1955年北海道生まれ。元日本マイクロソフト代表取締役社長。1986年マイクロソフト株式会社入社。1991年、同社代表取締役社長に就任。2000年に退社後、投資コンサルティング会社「インスパイア」を設立。現在は、書評サイトHONZ代表も務める。『2040年の未来予測』(日経BP)など著書多数。
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