ブックキュレーター新将命
企業の原理原則とは
私が本を選び人に奨める時の基準は3つある。ひとつめは「理念(哲学)とハウツー(実践)」のバランスが取れていること、二番目は「分かり易く役に立つ」という点、そして、最も重要視しているのは、その時その時の流行や、奇をてらった極論に溺れず、1.時代、2.国籍・国境、3.業種、業界、4.企業規模を超越して、すべての会社の経営に普遍性高く当てはまる「原理原則」に基づいているということである。お奨めの5冊はこの3つの条件をクリアーしていると考えられる。
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本書の最大の特徴は、平易平明さにある。ガバナンスに関して書かれた本は、難解な法理論を展開しているものが多いが、この本は、「なぜ今ガバナンスなのか」という問いかけから始まり、ガバナンスの本質や活用法、限界などについて極めて分かり易く説いている。読んで「理解度と腑に落ち度」の高い好著である。
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マッキンゼー経営の本質 意思と仕組み
マービン・バウワー(著) , 平野 正雄(監訳) , 村井 章子(訳)
「THE WILL TO MANAGE」という原題の本書は、経営に関する私にとってのバイブルである。経営の原点にはWILL(意志)が肝要であると主張する、1966年に出版された本書は、「右手に理念、左手に実践」のバランスを見事なまでに凝縮した、優れた経営に関するビジネスマン必読の古典の一冊である。
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「エクセレント・カンパニー」になるためには戦略、システム、プロセス等の「ハードエッジ」に加えて、信頼、知性、チーム、テイスト、ストリーの「ソフトエッジ」が必要である、という主張の本作。企業経営の土台には、戦略というハードエッジが必要だが、ほかにも信頼を初めとした5つのソフトエッジの両建てが肝要である、という考え方には説得性がある。時々見かける 「数字志向」の経営者に対する警鐘の書である。
ブックキュレーター
新将命1936年東京生まれ。早稲田大学卒。株式会社国際ビジネスブレイン代表取締役社長。「経営のプロフェッショナル」として日本、ヨーロッパ、アメリカの企業の第一線に携わり、企業アドバイザーや経営者のメンターを務める。講演や企業研修等を通じて国内外で「リーダー人財育成」の使命に取り組んでいる。
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