ブックキュレーターhonto編集員
一緒に食べるともっとおいしい。大切な人とご飯を食べたくなる本
本を読んでいて物語の中に出てきたものを食べたくなった経験は、誰もが思い当たる節があるでしょう。静かに1人で本を読んでいるときの空気感をそのままに、自分のために料理をしたくなるような本もいいもの。だけどここでは、大切な人のためにごはんを作りたくなったり、食卓を囲みたくなったりする。そんな気持ちになる本を集めました。
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卵の緒
瀬尾 まいこ(著)
多感な小学生・育生の少しへんてこな日常を描いた中編「7’s blood」。育生のお母さんが気の抜けた名言をときどき言うのですが、ハンバーグを作っているときには『大好きな人の見分け方は、本当に美味しいものを食べたときに浮かんだ人』という言葉もその一つ。食事シーンにも注目したい、親子の愛情がたっぷり詰まったお話です。
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たべるしゃべる
高山 なおみ(著)
料理研究家の高山なおみが、食材を手に著名な9人の友人たちのキッチンを渡り歩いて料理し、食事をしながら語り合うエッセイ集です。かぶりついている顔や食後のテーブルなど、写真からも文章からもお互いに信頼している空気が伝わってきて、素材を活かしたシンプルな料理を自分でも作って、大切な人とおしゃべりをしたくなってきます。
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認知症の祖母に届けたかき氷、恋人と食べる最高の豚バラ飯、亡き母に仕込まれた父のためのお味噌汁など、さまざまな愛情と食事の思い出が詰まった7つの物語を収録した短編集です。食卓で大切な人と食事のことだけ考えながら、何気ない会話ができるのが一番幸せ。そんなことが実感できる一冊です。
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