ブックキュレーターhonto編集員
現実世界からちょっぴり逃避できる大人のためのファンタジー
非現実を楽しめるというのは、読書の大きな醍醐味の一つ。思いがけない設定や展開に驚いたり、振り回されたりするのもおもしろいものです。近未来を舞台にしたSF小説や、子ども向けのおとぎ話とは一味違った、大人の「空想話」を紹介します。現実世界から少しズレたところで繰り広げられる、ちょっと変わった物語をお楽しみください。
- 95
- お気に入り
- 20485
- 閲覧数
-
なつのひかり
江国 香織(著)
隣に住む男の子とやどかりを探した栞の一夏の物語、電話ができるキャラメルの箱、いつも5時の街、フランスに繋がるラブホテルなど、非日常がさらりと語られる物語が進むうちに、栞と兄をめぐる複雑な人間関係や、登場人物が抱える確執がひも解かれていきます。柔らかくて切なくてノスタルジックな、大人のためのシュールな物語をご堪能ください。
-
うろんな客
エドワード・ゴーリー(著) , 柴田 元幸(訳)
「うろんな」とは胡散臭いという意味。ヴィクトリア朝の屋敷に住む一家のもとにふらりと現れた珍客は皿ごと食事をしたり、本のページを破いたりとやりたい放題なのですが、読み進めるうちに愛しく思えてくる珍妙な生き物たちが登場します。韻を踏んだ英語の原文と、歌人とともに作り上げられた訳者・柴田元幸の短歌も魅力的な大人のための絵本です。
-
舞い落ちる村
谷崎 由依(著)
年が明けると全員がいっせいに年を取る、しかもその数は一つであったり三つであったり・・・。そんな時間の概念の歪んだ村で生まれ育った主人公が、大学という現実と、村という非現実を行き来して葛藤する物語です。幻想的な描写が続きますが、特に真っ青な曼珠沙華(ひがんばな)が咲き乱れる村の情景は読後も強く心に残ります。
-
おはなしして子ちゃん
藤野 可織(著)
ブラックユーモアに満ちた10編が収録された短編集。物語はどれもシュールで、なおかつ大人向けの毒が最高に効いています。理科室のホルマリン漬けの子猿や、猿と鮭をくっつけて作られた人魚など、登場人物はちょっぴりグロテスク。ただ不気味なだけでなく、毒のなかには哀愁もあり、読み応えのある一冊になっています。
![]()
ブックキュレーター
honto編集員ブックツリーとは?
ブックツリーは、本に精通したブックキュレーターが独自のテーマで集めた数千の本を、あなたの"関心・興味"や"気分"に沿って紹介するサービスです。
会員登録を行い、丸善・ジュンク堂・文教堂を含む提携書店やhontoでの購入、ほしい本・Myブックツリーに追加等を行うことで、思いがけない本が次々と提案されます。
Facebook、Twitterから人気・話題のブックツリーをチェックしませんか?
テーマ募集中!
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを募集中です。あなたのリクエスト通りのブックツリーが現れるかも?
テーマ応募フォーム
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを入力してください。
ご応募ありがとうございました。
このテーマにおける、あなたの”6冊目の本”は?
※投稿された内容は、このページの「みんなのコメント」に掲載されます。
コメントを入力するにはログインが必要です

