ブックキュレーターブック・マーチャンダイザー 矢部潤子
最近本を読まないなと思ったあなた!読む楽しさを思い出させる本
本を読みたい気分を盛り上げてくれる本を紹介します。つまらなかった、忙しい、おもしろい本がわからないなどと読まない理由はいろいろありますが、本当は誰もがどんどん楽しい本を読みたいと思っているはずです。そんな、すでに読書モードから遠ざかっている人の切替のために、本が影の主人公になっている写真集や小説、エッセイを紹介します。
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読む時間
アンドレ・ケルテス(撮影) , 渡辺 滋人(訳)
タイトルそのままに、写真家アンドレ・ケルテスがいろいろな場面で読書中の人を撮った写真集です。室内、公園のベンチや屋根の上、どんなところでも読まずにはいられない、おかしくも愛らしい人たちを撮っていて、読書家の方へのプレゼントにも最適です。長らく品切れでしたが、発行元を変えて2013年に復刊されました。
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やんごとなき読者
アラン・ベネット(著) , 市川 恵里(訳)
英国エリザベス女王2世が主人公の、おとぎ話のような小説。宮殿の裏庭で移動図書館を見つけた女王は、司書兼任の運転手や厨房で働く読書好きの少年と知り合って読書の愉しみに目覚めます。中断できずに公務をサボったり、「最近なにを読みましたか」と質問攻めにしたりと周囲を混乱させる女王の変身が嬉しい一冊です。
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ヘッセの読書術
ヘルマン・ヘッセ(著) , フォルカー・ミヒェルス(編) , 岡田 朝雄(訳)
書店員、出版社社員でもあり、またたいへんな読書家でもあったヘッセが、ドイツの古典レクラム文庫のために書いた平易でとても具体的な読書論をまとめた一冊です。新聞よりは本を読むように力説し、また同じ本を何度も読むことを勧めています。1929年の刊行ですが、本を読むことの効能は普遍なのだと思わされます。
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ルリユールおじさん
いせ ひでこ(作)
バラバラになってしまった大切な図鑑を持って、少女がルリユールおじさんのところにやってきます。そうするとおじさんが「よく読んだね」と言いながら、丁寧に直してくれます。ページに広がる大きな木がすてきなこの絵本は、その本とこれから過ごす時間を感じさせて、ゆったりと魅力的です。
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本が崩れる 随筆
草森紳一(著)
随筆の名手、草森紳一の本にまつわるエッセイ。部屋に増殖する本の山にどう立ち向かったらよいかという、本好きな人なら誰もが悩む最大の問題について語っています。困った状況のなかにも嬉しさのにじみ出る文章は、かえってこうなりたいという本好きの希望にも思えます。
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ブックキュレーター
ブック・マーチャンダイザー 矢部潤子1980年芳林堂書店入社、池袋本店の理工書担当として書店員をスタート。3年後パルコブックセンターに転職、新所沢店、吉祥寺店を経て、93年渋谷店へ。2000年、渋谷店店長のときにリブロと統合があり、リブロ池袋本店へ異動。売場と仕入を走りまわりながら2015年の閉店を見届ける。現在は、ハイブリッド型総合書店hontoのコンテンツ作成に携わり、書店のように“本との出会い”を創造するキュレーションサービス、ブックツリーを担当、日々オススメの本を探す。著書に「本を売る技術」(本の雑誌社)。いつか、世の中の新刊が全て入荷する本屋のバックヤードで日がな一日検品して暮らしたい!
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