ブックキュレーターhonto編集員
将来も安心?これからの日本の医療制度を考える本
「日本の医療システムに限界がきている」ニュースなどでよく耳にしますが、それは本当なのでしょうか?将来、自分が病気になったとき、安心して治療を受けることができるか心配な人も多いでしょう。そこで、医療を受ける立場からでは見えてこない現場の声や、医療を支える制度を深く知り、これからの日本の医療制度を考えさせられる本を紹介します。
- 8
- お気に入り
- 824
- 閲覧数
-
産婦人科は過酷な現場です。産婦人科医の数が減る一方で、出産には万全を求められる。世界に誇るべき高度な周産期医療をもつ日本を支えているのは、現場の人材です。本書は、その現状と改善を産婦人科医の視点から描いています。著者が状況改善のために東京都知事と面談する場面は、読んでいて感嘆の吐息があふれるでしょう。
-
命とお金はどちらが大切でしょうか?本書は命を支える医療と、その医療を支える国民皆保険制度を題材としています。たとえば血液系のガンの治療には、1回446万円もする薬を用いることがあります。簡単に個人に負える負担ではありません。その負担を支える国民皆保険制度の現状を、本書は赤裸々に伝えています。
-
日本の医療を支えている国民皆保険制度。これが資本主義理念の防波堤となっているため、我々は貧富の差別なく安心して医療を受けられます。アメリカという大国と比較することで、国民皆保険制度の利点と欠点が一層浮き彫りになる、と本書では述べます。医療の利益と公益の境、我々の医療の未来を考えるための良書です。
-
本書には、医療を支える公衆衛生の現場のフロントランナーに立つイチロー・カワチによる健康格差に関する知見が盛り込まれています。格差が是正された社会はストレスも減り健康寿命も伸びていく。そしてそれは病院に受診する人を減らす、と著者はいいます。研究の最前線から、よりよい未来への力強い提言が感じられる一冊です。
ブックキュレーター
honto編集員ブックツリーとは?
ブックツリーは、本に精通したブックキュレーターが独自のテーマで集めた数千の本を、あなたの"関心・興味"や"気分"に沿って紹介するサービスです。
会員登録を行い、丸善・ジュンク堂・文教堂を含む提携書店やhontoでの購入、ほしい本・Myブックツリーに追加等を行うことで、思いがけない本が次々と提案されます。
Facebook、Twitterから人気・話題のブックツリーをチェックしませんか?
テーマ募集中!
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを募集中です。あなたのリクエスト通りのブックツリーが現れるかも?
テーマ応募フォーム
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを入力してください。
ご応募ありがとうございました。
このテーマにおける、あなたの”6冊目の本”は?
※投稿された内容は、このページの「みんなのコメント」に掲載されます。
コメントを入力するにはログインが必要です