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時代によってモラルも変化?ひと昔前の不倫関係が描かれた本
既婚男性が妻とは別の女性と関係をもつことは、今では社会通念上で許されないこととされています。ところで、この考え方は昔からあったものなのでしょうか。実はひと昔前の近代(明治・大正・昭和初期)には、今とは違う様子が見受けられました。そんな当時の男女関係が垣間見ることができる本を紹介します。
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明治天皇には皇后美子様がいらっしゃいましたが、大正天皇を産んだ母は側室の柳原愛子(なるこ)氏です。やんごとなき世界の「奥」が、どのようなものであったのか。本書は皇居の中を、その年中行事を中心に紹介しています。まさしく明治の「宮廷絵巻」のような一冊です。
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華族家の女性たち
小田部 雄次(著)
天皇家に側室があった時代、華族家には妾がいました。『皇后が忍耐している以上、妻が忍耐するのは当然』という時代に生きる女性の目線で、近代日本の歴史や変遷をたどった一冊です。彼女たちは何を考え、どう生きたのか。現代とはまったく異なる常識とつらさを抱えていた時代の記録から、男女のあり方について考えさせられます。
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遠いうた 七十五年覚え書
徳川 元子(著)
譜代大名の戸田家から徳川御三卿の筆頭・田安徳川家へと嫁いだ戸田元子。本書は、彼女の半生を記録した手記をまとめたものです。関東大震災、第一次世界大戦、戦後と、明治・大正・昭和の時代を生きた徳川元子の半生を、垣間見ることができます。『華族家の女性たち』で描かれた世界が、ひとりの女性の目線から知ることができる一冊です。
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大村益次郎は、維新の十傑に数えられた長州藩の医師・学者です。妻がいる身でありながら、ドイツ人医師シーボルトの娘イネと禁断の恋に落ちる大村。本書ではそんな2人のロマンスを話の中心に据えながら、幕末の革命史などが描かれています。激動の時代で不器用に心を通わせる2人の姿に、現代とはひと味違う恋愛模様が見て取れるでしょう。
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英雄色を好む 小説伊藤博文
南条 範夫(著)
初代総理大臣・伊藤博文を主人公にした小説です。伊藤には妻・梅子のほかに、掃いて捨てるほどの関係をもった女性がいたため「ほうき」と、あだ名をつけられていました。小説なのですべてが事実とはかぎりませんが、女性が大好きだった伊藤の雰囲気が感じられます。総理大臣でも奔放な女性関係を許されていた、そんな時代があったのです。
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