ブックキュレーターhonto編集員
どん底にいて何かにすがりたい・・・そう思ったときに開きたい本
「禍福(かふく)は糾える縄の如し」とはよく言ったもので、幸福と不幸は表裏一体で、その二つはつねに交互にやってくるものです。しかし、どん底に落ちてしまったときには、そのことを忘れてしまいます。どん底にいるときは、あとは上がるばかりなのです。何かにすがりたいと思ったときに、あなたの助けになる本を紹介します。
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幸田文しつけ帖
幸田 文(著) , 青木 玉(編)
幸田露伴の娘・文(あや)は、幼くして母と姉を亡くします。そして、父に生活技術を授けられるのです。父親のしつけは娘に贈る「一生もの」。生活者としてするべきことを、その意味から伝えており、それを忠実に記しています。かつての女性の日常を知る貴重な描写から、身が引き締まり、落ち込んでいる場合ではない。そんな気持ちになる一冊です。
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ユキは十七歳特攻で死んだ 子犬よさらば、愛しきいのち
毛利 恒之(著)
表紙は「特攻出撃前に子犬を抱いてほほ笑む少年飛行兵」の写真です。あどけない少年兵の自然な表情は、現代の少年とまったく変わりません。子犬を抱いて白い歯を見せて笑うその少年が、戦闘機に乗って沖縄周辺の洋上で突撃したのです。本人の無念、母の悲しみを思うと、今の自分の悩みなど小さなことに思えてくるでしょう。
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武器より一冊の本をください 少女マララ・ユスフザイの祈り
ヴィヴィアナ・マッツァ(著) , 横山 千里(訳)
パキスタンには「女子に教育を受ける権利を認めない」、と考える人たちがいます。そして勉強がしたいと願う15歳のマララは、通学途中に銃撃にあってしまいました。それでも彼女は、『すべての人に平和と教育を。教育こそただ一つの解決策』と訴えます。勇気をふりしぼり不平等と戦う彼女の姿から、日常を戦い抜く勇気が得られる一冊です。
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15歳が聞いた東京大空襲 女子学院中学生が受け継ぐ戦争体験
早乙女 勝元(編著)
女子学院中学の生徒による、戦争体験の聞き書き学習による記録です。一夜にして10万人もの人々が焼き殺された東京大空襲。取材者が女子中学生だからこそ語られた苦しい記憶の数々が、作家・早乙女勝元の編集でよみがえります。今のつらさがささいなことに思える一方、人はこんなつらさでも糧にできると教えられる本です。
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