ときめきから遠ざかっている方へ！恋する気持ちを思い出させてくれる本

舞台となるのは2019年の日本で、「好きな本を自由に読めなくなった時代」です。そんな横暴を許すじまいと奮闘する図書隊員たちの奮闘と恋愛模様が、本書ではイキイキと描き出されています。憧れの「王子様」に近づきたいと頑張る新入隊員の女の子・笠原郁がかわいくて、好きな先輩を追いかけた学生時代を思い出すことができるでしょう。

ある秘密を抱えた女性が、偶然再会したかつての同級生と繰り広げるラブストーリー。さらさらと読めるのに心が揺さぶられて、つい何度も読み返してしまいます。『たとえあなたに言えない秘密があっても、私はずっとそばにいたい』そんな健気な乙女心に共感して、思わず恋がしたくなってくる王道の恋愛小説です。

見た目が陰気なせいで周りから「暗い子」だと誤解されてしまう爽子。しかし、そんな彼女をちゃんと理解してくれる男の子が現れ、彼のおかげで爽子の世界が少しずつ広がっていきます。初めての恋に戸惑ったり、照れたりする2人の姿に、自分の初恋を思い出すこと必至です。誰かを純粋に想うこと、その大切さを思い出させてくれます。

家の前に倒れていた素性不明のイケメンの青年・樹と出会ったOLのさやかは、『お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか』という彼の誘いのままに同居生活を始めます。始まりはちょっと変わっていますが、樹が作ってくれるおいしそうな山菜料理や、ささいなできごとがケンカに発展したり、恋愛の真っ最中のときの雰囲気を堪能できるでしょう。

19世紀半ばにイギリスで書かれ、長きに渡って読み継がれている名作です。少女ジェーンは幼い頃に両親を亡くし、冷たい叔母に虐げられる毎日。その後、必死に勉強して家庭教師として雇われた彼女は、その屋敷の主人であるロチェスターと出会います。過酷な運命に引き裂かれながらもお互いを想う熱い情熱に、ページをめくる手が止まらなくなります。