ブックキュレーターブック・マーチャンダイザー 矢部潤子
地形散歩―いつもの景色が違って見える驚き!
NHKの番組『ブラタモリ』が話題になってから、いつもの坂道や段差が急に気になってきました。この湾曲した狭い道は線路の痕跡ではないかしら、この高低差は河岸段丘に違いない・・・。通勤風景が愉しみになり、旅先でも思わぬ場所で足を止めることになり、誰かと語りあいたくなり、暗渠に気付ける人になるための本を紹介します。
- 53
- お気に入り
- 3257
- 閲覧数
-
ブラタモリ 2 富士山 東京駅 真田丸スペシャル(上田・沼田)
NHK「ブラタモリ」制作班(監修)
人気番組の書籍化。この巻では、大河ドラマ『真田丸』ゆかりの長野県上田市、沼田市ほか東京駅、富士山を取り上げています。徳川に破壊されたはずの上田城に残る真田の痕跡を見つけたり、真田が沼田の河岸段丘の上にまちを作った理由を探ったり、番組を復習します。記載のQRコードで地図にもアクセスでき、旅行ガイドも兼ねる便利な一冊。
-
「富士見」の謎 一番遠くから富士山が見えるのはどこか?
田代 博(著)
関東に限らず見かける地名、富士見。富士山は、高い建物がなく、空も澄んでいた昔であれば相当遠くからでも見えたでしょう。さて、現代で富士山が見える一番遠い地点はどこでしょう?それに執念を燃やして探り続ける著者のマニアックなリポート。橋桁の間や、建物の隙間という希少な富士見ポイントも報告。明日には見えなくなっちゃうかも。
-
坂道や高低差など地形の凸凹を楽しむブームは、この「アースダイバー」から始まったのかもしれません。著者の独特の語り口は、縄文時代から現代までをしなやかに行き来して、重層的な東京を立ち上げてみせてくれます。豊富なカラー写真やアースダイビングマップと呼ばれる地図を手がかりに、地層と歴史の新しい見方を啓く散策に出たくなる一冊。
-
東京の地霊
鈴木 博之(著)
東京の近代の歴史を、その土地に潜む地霊という考え方を持ち込んで語る本書は、既に古典と言ってもよく、定番となっています。宮家や財閥と密接にかかわりながら様々な人物を巻き込んで、江戸を脱していく東京を綴ります。今の中央区日本橋は明治時代には駿河町と呼ばれていたそうですが、それは富士山が見えたからついた地名とか!
ブックキュレーター
ブック・マーチャンダイザー 矢部潤子1980年芳林堂書店入社、池袋本店の理工書担当として書店員をスタート。3年後パルコブックセンターに転職、新所沢店、吉祥寺店を経て、93年渋谷店へ。2000年、渋谷店店長のときにリブロと統合があり、リブロ池袋本店へ異動。売場と仕入を走りまわりながら2015年の閉店を見届ける。現在は、ハイブリッド型総合書店hontoのコンテンツ作成に携わり、書店のように“本との出会い”を創造するキュレーションサービス、ブックツリーを担当、日々オススメの本を探す。著書に「本を売る技術」(本の雑誌社)。いつか、世の中の新刊が全て入荷する本屋のバックヤードで日がな一日検品して暮らしたい!
ブックツリーとは?
ブックツリーは、本に精通したブックキュレーターが独自のテーマで集めた数千の本を、あなたの"関心・興味"や"気分"に沿って紹介するサービスです。
会員登録を行い、丸善・ジュンク堂・文教堂を含む提携書店やhontoでの購入、ほしい本・Myブックツリーに追加等を行うことで、思いがけない本が次々と提案されます。
Facebook、Twitterから人気・話題のブックツリーをチェックしませんか?
テーマ募集中!
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを募集中です。あなたのリクエスト通りのブックツリーが現れるかも?
テーマ応募フォーム
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを入力してください。
ご応募ありがとうございました。
このテーマにおける、あなたの”6冊目の本”は?
※投稿された内容は、このページの「みんなのコメント」に掲載されます。
コメントを入力するにはログインが必要です