家族愛より恋愛関係に近い？師弟関係の妙が楽しめる本

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立川談志の弟子・談春のエッセイ集です。無理難題を吹っ掛ける師匠、それに何とか応えようと右往左往する兄弟子たち。入門したての談春が目撃した、当時のやり取りが生き生きと描かれています。修業とは理不尽なことの繰り返し、それでも続けられるのは師匠に惚れているから。そんな談春の師匠愛と、落語への真摯な気持ちが詰まった一冊です。

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『一生弟子は取らねぇ』と豪語していた八雲師匠が初めて取った弟子は、何とムショ帰りの青年。与太郎と呼ばれる彼は、どんなドジを踏んでも憎めない愛嬌たっぷりのお調子者です。記憶力がよく、落語を覚えるのがめっぽう早い。しかし、演じてこその落語です。彼の成長を通して寄席の楽しみ方、落語の厳しさ、楽しさが伝わってくる人情漫画です。

『赤めだか』の談春が熱い男なら、立川志らくはドライな男。そんな彼が愛してやまない師匠・談志の得意な噺を各章のタイトルに付した、師匠への愛が綴られた一冊です。立川ボーイズ時代の人気者で、兄弟子より先に真打に昇進した志らく。入門以来、談志からも高い評価を受けていた彼の人生も、順風満帆ではなかったことなどが明かされています。

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同名アニメ映画の原作本です。一人ぼっちの少年が迷い込んだバケモノの世界。彼はその世界のはみ出し者・熊徹に「久太」と名付けられ、この世界で強く生きるために修業を始めます。映像では表せなかった親子にも似た師弟関係における心の葛藤が、小説ならではの表現によって感動的に描かれています。

新解釈で描かれている、とても美しい「西遊記」です。天上界での悟空の悪行を知らない三蔵の視点で旅が始まります。心を閉ざしていた悟空が苦難を通して師匠の三蔵と心を通わせ、世渡り上手な猪八戒や愚直な沙悟浄などの仲間とともに成長する物語です。三蔵を「坊さん」と呼んでいた悟空が「お師匠様」と呼ぶくだりに、グッときます。