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楽しいだけじゃない!?巨匠レイ・ブラッドベリが描くハロウィーンの物語
10月31日はハロウィーンです。日本でもコスプレやハロウィーンにちなんだスイーツなどが、大きな話題を呼ぶようになってきました。そんなハロウィーンものの小説を数多く手掛けているのが、SFとファンタジーの巨匠レイ・ブラッドベリなのです。コスプレのお祭り騒ぎとはひと味もふた味も違う、楽しいだけではないハロウィーンをご堪能ください。
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ハロウィーンがやってきた ベスト版
レイ・ブラッドベリ(著) , 伊藤 典夫(訳)
毎年ハロウィーンに集まる9人の少年たち。リーダーであるピプキンがいないため、自宅に探しに行くと真っ青な顔の彼が・・・。どうして仮装するのか、どんなふうに始まったのか、ハロウィーンのすべてが埋もれている「未知の国」への冒険へ出かけようとする8人の目前で、ピプキンがさらわれてしまいます。ハロウィーンの歴史を知るにも最適な一冊です。
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十月の旅人
レイ・ブラッドベリ(著) , 伊藤 典夫(訳)
ブラッドベリ初期の短編集です。そのうちの「十月のゲーム」では、ハロウィーンパーティーに招かれた子どもたちが行うゲームの描写でジワジワと恐怖が・・・。そして、ラストには戦慄が走ります。ブラッドベリの物語はメランコリーとアイロニー、ユーモアとファンタジーの融合が特色ですが、この短編はアイロニーの極めつきに恐怖が味付けされています。
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10月はたそがれの国
レイ・ブラッドベリ(著) , 宇野 利泰(訳)
19もの短編がちりばめられた一冊です。収録作の「集会」は魔力をもつ一族のなかでただ1人力をもたない普通の、しかも身体が弱いティモシーが主人公です。一族がハロウィーンの夜に集まってさまざまな魔力を見せますが、それができないはずのティモシーがなぜか・・・。母親がティモシーにかける温かくも哀切な言葉が印象的です。
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塵よりよみがえり
R.ブラッドベリ(著) , 中村 融(訳)
『10月はたそがれの国』の日本での初版は1965年。そしてその37年後となる2002年に日本で上梓されたのが本書で、短編「集会」が長編となって帰ってきました。まずは「集会」以前の一族の歴史が語られ、ハロウィーンの夜に恒例の「集会」が開かれます。その後、一族に訪れた大きな変遷とは・・・。長い歳月を掛けて完成に至った、特別な物語です。
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筋肉男のハロウィーン
レイ・ブラッドベリ(ほか著) , 吉野 美恵子(訳)
13人の作家によるアンソロジーです。ブラッドベリの「筋肉男のハロウィーン」は、ひたすら肉体を鍛え続ける息子と、彼にゆがんだ愛情を注ぐ母の物語。自ら企画したハロウィーンパーティーから帰宅した息子と母は・・・。本書のサブタイトル「13の恐怖とエロスの物語」に相応しい一編で、恐ろしさと切なさが同居するブラッドベリらしいお話です。
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