ブックキュレーターhonto編集員
ぐっと胸に迫り心ゆさぶられる・・・戦争の理不尽さを強く感じる本
戦争体験者に話を聞く機会が今までになかった、という人も多いのではないでしょうか。しかし本なら、著者をとおして戦争を追体験することができます。そこで戦争で戦った人・当時子どもだった人・戦争孤児を救った人など、いろいろな面から戦争について考えることができる本を集めました。どれも戦争の理不尽さが感じられて、心ゆさぶられるものばかりです。
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生きる
小野田 寛郎(著)
著者は上官によって任務を解かれなかったため、すべてを敵の謀略と考え、第二次世界大戦後30年間、フィリピンのルパング島で戦い続けてきました。敵に捕まるくらいならば最後の最後まで戦い尽くす、そのような精神を持ち、戦友を失いながらも最後は1人で戦い続けた著者。業務遂行が第一目的の戦争の理不尽さを感じます。
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著者の父親は中国残留孤児。その父親を含め、1945年の時点で中国にいた6人が日本に戻るまでにどのような経過をたどったのかが描かれています。終戦後も当時の感情を引きずらなければならず、心のなかの戦争がなかなか終わることはない。それが戦争の悲劇の一因だと知ることができる一冊です。
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私のシベリヤ
香月 泰男(著)
自身のシベリヤ抑留体験をもとに描いた連作「シベリヤ・シリーズ」で有名な画家による戦争体験記です。終戦後、無理やり連れてこられたシベリヤで、人間扱いされず、消耗品のような労働力として扱われる日々。本書から、常に餓えと戦う過酷な環境のなかで、人間性もなくしかけてしまう戦争の恐ろしさがうかがえます。
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第二次世界大戦後、大磯で混血児の孤児院・エリザベスサンダースホームを開いた沢田美喜の生涯を描いたドキュメンタリーです。東海道線に乗車中、混血の赤ちゃんの遺体を発見し、孤児院を造る啓示をうけた彼女。戦争が終わっても残る進駐軍や偏見との戦いを描かれ、読めば「終戦は戦争の終わりを意味しない」ことを実感できるでしょう。
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