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誰もが他人事ではいられない!「家」を舞台にしたゾクっとする物語
古今東西、多くの小説家が摩訶不思議で怖さを感じる「家」についての物語を描いてきました。いわくつきの家、呪われた家、お化け屋敷などを舞台にしたお話は、身近な題材なだけにたくさんの読者を魅了してきました。生活に不可欠な「家」という場を舞台にした、誰もが他人事ではいられないゾクっとする怖さがある物語を紹介します。
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怪奇小説日和 黄金時代傑作選
西崎 憲(編訳)
古典的怪談からモダンホラーまで18の短編を収録したアンソロジーです。ロバート・エイクマンの「列車」に登場する家は、異様な数の列車が通過する音が響く人里離れた屋敷です。道に迷った女性がその家にたどり着くのですが、そこで驚くべき展開が待っています。エイクマンの異様で奇妙な世界がたっぷり味わえる一編です。
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日影丈吉傑作館
日影 丈吉(著)
幻想的な 作風で知られる日影丈吉の短編集です。「ひこばえ」は不意に街角に現れる奇妙な顔をもった家についての物語。家をまるで生きているかのように形容していくさまがゾクゾクとした怖さを誘います。「消えた家」は戦後の台湾を舞台に一編で、一夜にして商店街の一軒が消失してしまう軽妙な味わいを堪能することができます。
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20世紀イギリス短篇選 上
小野寺 健(編訳)
ラドヤード・キップリングの「船路の果て」はイギリス植民地時代のインドを舞台に、灼熱の暑さのなか、バンガロー式住宅に現れる幽霊に取り憑かれた男の姿が描かれています。エリザベス・ボウエンの「幽鬼の恋人」は、戦時中のロンドンの屋敷で起こるゴーストのお話です。いずれも屋敷の描写と幽霊の怖さに圧倒されてしまいます。
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幻の屋敷
マージェリー・アリンガム(著) , 猪俣 美江子(訳)
冒険好きの紳士アルバート・キャンピオンを主人公にした短編集です。表題作は「灰色小孔雀荘」という屋敷をめぐる物語です。その屋敷を探して一人の女が現れるのですが、村の男が案内した場所は草むらに石柱が立っているだけの場所でした。屋敷は本当に実在するのか?キャンピオン氏の推理が冴えわたる一編です。
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