ブックキュレーターhonto編集員
こんな本読んだことない!個性的で奇妙な世界に迷い込む小説
文体や内容が斬新かつ個性的な、奇妙としかいいようのない本を読んだとき、人はうろたえるものです。そしてその混乱のなかで、その物語が一体何を表していたのか考えていきます。はたしてこれらは不条理文学なのか?単なるホラーなのか?あるいは今まさに現実で起こりつつある話なのか・・・。ぜひ読んで考えてみてください。
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りすん
諏訪 哲史(著)
「文学的テロリスト」とも称される諏訪哲史の長編小説です。本編では、病気で入院している妹とその兄の珍妙な会話が延々と続いていきます。しかし、ただの会話劇と侮るなかれ。後半にいくにつれて内容はより複雑に、哲学的になり、小説という媒体そのものに挑戦するかのような、著者の実験意欲に圧倒されることでしょう。
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図書館奇譚
村上 春樹(著) , カット・メンシック(イラストレーション)
図書館の地下室に閉じ込められ老人に脳髄を吸われそうになった主人公が、美しい少女と「羊男」に導かれてそこから脱出を図る、という設定の短編です。この本にはカラーの挿絵が添えられており、その絵と物語の奇妙な世界観の融合によって、読者はより深く物語世界へと誘い込まれます。長編とはまた違った、村上春樹の謎めいた世界を堪能することができます。
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インザ・ミソスープ
村上 龍(著)
夜の性風俗ガイドの依頼者であるアメリカ人のフランク。夜の歌舞伎町を舞台に、彼は理不尽で凄惨な殺戮を繰り広げます。一見ただの残酷な物語にしか思えませんが、この本には現代日本にはびこる闇のようなものがありありと描かれています。また、村上龍にしか書けないような印象的なラストは、一読の価値ありです。
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