ブックキュレーター中国古典研究家 守屋淳
読解力を磨くための古典
AIが東大入試にチャレンジする試みのなかで、AIが最も苦手とした教科が国語であった。つまり「読解力」と「解釈力」こそ、人の数少ない強みとしてあるのだ。第一人者たちが古典を読み解く道筋は、そうした我々の「国語力」を鍛えるのに、うってつけの教材としてある。
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「渋沢栄一×論語」日本資本主義の父である渋沢栄一は「論語とそろばん」というモットーでも知られるように、『論語』を重視し、また活用した偉人でもあった。では、実際に経営の実践に活かす『論語』とは果たしてどのようなものなのか――その見事な答えがここにある。
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「塩野七生×マキアヴェッリ」この本は、マキアヴェッリの著作の抜粋でしかない。しかし塩野七生は記す。賛否両論の染みついた解説文のフィルターを通してではなく、マキアヴェッリの素の文章の力を感じて欲しい、と。だから注釈の必要な例証をとってしまった、と。まさしく読解力の試される本質むき出しの一書。
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「安岡正篤×重職心得箇条」佐藤一斎は、幕末に昌平坂学問所の責任者として山田方谷や佐久間象山、横井小楠などを育てた大儒者。著書としては『言志四録』が有名だが、本書では戦前戦後の政財界の指南番であった安岡正篤が、『重職心得箇条』を読み解いていく。時代を超えた二人の「師」の邂逅がここにある。
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「酒巻久×ドラッカー」現代日本を代表する経営者であり、技術者である酒巻久キヤノン電子社長が、キヤノンでの初任給の記念に買ったのがドラッカーの『経営の適格者』であった――。名経営者は何を本から学び、それをどう実践し、そして規格外の成果をあげていくのか、その問いの得難い答えがここにはある。
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「渋沢栄一×論語」日本資本主義の父である渋沢栄一は「論語とそろばん」というモットーでも知られるように、『論語』を重視し、また活用した偉人でもあった。では、実際に経営の実践に活かす『論語』とは果たしてどのようなものなのか――その見事な答えがここにある。
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最後に選者の著書を。古典の教えの強みと弱み、そして現代的な意義を知るための最良の方法は、「比較」にあると選者は考えている。ある会社の強みと弱みを知るには、ライバルとの比較が一番わかりやすいのと同じこと。「人の弱さ」を前にして『論語』と『韓非子』は何を汲み出そうとしたのか――。
ブックキュレーター
中国古典研究家 守屋淳作家、中国古典研究家。1965年、東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒。大手書店勤務を経て、現在は中国古典、主に『孫子』『論語』『老子』『荘子』などの知恵を現代にどのように活かすかをテーマとした執筆や、企業での研修・講演を行う。主な著・訳書に、『最高の戦略教科書 孫子』(ともに日本経済新聞出版社)、『孫子・戦略・クラウゼヴィッツ』(日経ビジネス人文庫)など。
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