ブックキュレーターhonto編集員
着想のきっかけは麻薬かお酒か妄想か?逸脱した現実が描かれる感覚派小説
お酒や麻薬の中毒者、また現実から遊離した妄想に生きる人々が見える世界がどんなものなのか、普通の人が知る機会は少ないでしょう。でも小説のなかで、実際はこんな感じなのかも、とその感覚を疑似体験できることはあります。頭で理解するのではなく感じることで楽しめる、そんな世界観を克明に見せてくれる小説を紹介します。
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著者自身や知人のドラッグ体験談を通じ、快楽を求める人の本質を語ったエッセイです。著者はどんな善人でも人間である以上、快楽を欲すると断じます。著者は幻覚サボテンを育てたりと、あらゆるドラッグ経験の果てにうつとなりますが、それでも生きてまたドラッグを使う。倫理抜きで読者の脳を震わす、まさに麻薬のような一冊です。
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若い男女がドラッグ、セックス、酒、そして暴力行為に満ちた退廃した日々を過ごすさまを描いた小説です。無機質に周囲を眺める主人公・リュウの姿もまるで自意識が欠けた空虚そのもの。そんな猥雑で荒廃した日常描写に読者は嫌悪感を抱きつつも、一線を越えた先の世界に目が離せなくなってしまうでしょう。
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友人の自殺を機に麻薬漬けとなり遂には狂人となった主人公・ファットの生活の様子が綴られています。著者の神秘体験を基にしたというこの小説において主人公は神に出会ったといい、ピンクの光線や脳に根付く情報生命の存在を主張します。妄想が宇宙のように広がっては読み手の脳を揺らしてくる、狂気あふれる小説です。
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