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西洋とは異なる「ニッポンの哲学」が紹介された本
「哲学」という学問は、ギリシャ生まれヨーロッパ育ちです。そんな「西洋の哲学」を極東の日本で研究して、いったい何の役に立つのか?「哲学」を単に輸入するだけでなく、自分たち独自の哲学を作れないものだろうか?かつてそう考え、実践した哲学者たちがいました。そんな「ニッポンの哲学」を模索した、日本の哲学者たちの本を紹介します。
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フィロソフィア・ヤポニカ
中沢 新一(著)
本書では、西田幾多郎に並ぶ「元祖ニッポンの哲学」の中心人物である田辺元の視点から、日本独自の哲学が練り上げられてゆく過程を追った一冊です。また著者の中沢新一は、西田と比べるといくぶん影の薄い田辺の方にスポットライトを当てることで、彼の哲学がはらむ現代性をも明らかにしています。
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タイトルにある「いき」というのは、「あの人、粋だねぇ!」の「粋」のことです。その概念は「遊郭」という場所において育まれてきました。本書ではそんな日本独自の美意識を、西洋哲学にも言及しながら分析しています。着物の柄や色における粋とは、あるいは恋愛における粋とは何かなど、具体例も豊富で読み応えがあります。
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日本人は何を捨ててきたのか 思想家・鶴見俊輔の肉声
鶴見 俊輔(著) , 関川 夏央(著)
16歳よりハーバード大学で哲学を学び、帰国後には戦争を体験し、その後さまざまな社会活動に携わってきた哲学者の鶴見俊輔。彼がその人生で考えてきたことを、自身の言葉で語った肉声を記録した本です。決して既製の思想や慣習、同調圧力に屈してこなかった強靭な思考の軌跡を俯瞰できる贅沢な一冊になっています。
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