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ときには忙しさを忘れてみませんか?悠久の昔、縄文時代に思いを馳せる本
変化の激しい現代社会は、普通に生活しているだけで息切れしそうな毎日の連続です。そんな目が回る忙しさのなか、ときには過去を振り返ってみることをオススメします。1万年以上もの間、変わらぬ緩やかな生活を送っていた時代、われわれ日本人の心のルーツである縄文の時代まで思いを馳せることができる本を集めました。
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縄文人からの伝言
岡村 道雄(著)
縄文人は狩猟生活を送りつつ定住し、各家庭には水も引かれていたといいます。さらに、畑を作り栗も栽培していたとか。集落を囲むような施設はなし。ほかの集落と平和的に共存していたのです。1万年以上も前の人々が平穏に理知的に暮らしていたという事実。忙しなく生きることが進歩なのか、と気づかせてくれる一冊です。
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月と蛇と縄文人 シンボリズムとレトリックで読み解く神話的世界観
大島 直行(著)
本書では縄文土器などをただの遺物とは見ず、そこから縄文人の精神性を解き明かそうとしています。生と死が大きな課題だった縄文人にとって、土器に残る縄文は蛇を象徴。脱皮や冬眠をする蛇は、不死と再生を表すのだといいます。1万年のときを超えて縄文人の精神に触れれば、現代の加速する時の流れも束の間、緩やかになるでしょう。
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縄文美術館
小川 忠博(写真) , 小野 正文(監修) , 堤 隆(監修)
写真から縄文の文明に触れてみる。本書を手にすれば、映像としてダイレクトに縄文時代に入り込むことができます。掲載されている写真も素晴らしいのですが、解説も詳細で縄文を知る格好の資料となります。美しく、大らかな縄文土器の数々を眺めていると、ゆっくりとした縄文のリズムに心がシンクロしてくるかもしれません。
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縄文人になる! 縄文式生活技術教本
関根 秀樹(著)
縄文人の生活を実際に体験してしまおう、というのが本書の趣旨です。火の起こし方から、石刃や弓矢の作り方、本格的な縄文土器まで、説明は本格的で現代のサバイバル時にも役立つ内容になっています。縄文人はクッキーやワインさえ作る豊かな食生活を送っていました。彼らを習い縄文の緩やかな生活を体験すれば、忙しない心にも平穏が戻るでしょう。
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日本では、3万8千年前に人類遺跡が爆発的に現れました。そこから、1万6千年前頃から始まる縄文時代へとつながります。はるか昔、対馬、沖縄、北海道の三つのルートから来たという彼らは、いったい何を思って日本を目指したのか。縄文の旅路に思いを寄せれば、忙しい日常をほんのひととき忘れることができるでしょう。
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