ブックキュレーター堀江貴文
想像力は観察力だ。
存在すらしないものを、あたかも体験してきたかのように描くこと。訪れたことのない世界を読者が追体験できるように描くこと、そんなことができる天才的なマンガ家が想像力とともに持ち合わせているものがある。それは観察力だ。天才的なマンガ家が、思いつきや気分だけで描いているというのは大間違いだ。彼らは人の何倍も努力して、人の何倍も観察して、物語を生み出しているのだ。そんな作家の観察力のすごさを堪能できるマンガを紹介しよう。
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奇襲に成功した真珠湾攻撃の時代、連合艦隊司令長官・山本五十六の航空戦力重視の戦略は当たっていた。しかし実際は戦艦大和がつくられ日本海軍は消滅してしまった。そんな歴史の“if”を、東京帝大出身のスーパーエリート若手数学者が海軍に乗り込んで改革を主導していくという驚きの展開で描くという、面白くないはずのないマンガが本書だ。相当の資料を読み込むリサーチャーが起用されているのだろう。リアリティいっぱいに描かれる歴史の“if”が壮大なストーリーとなって眼前に広がるのだ。
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『闇金ウシジマくん』を初めて読んだ時の衝撃が今でも忘れられない。その衝撃は本作で描かれている社会における「闇」の実像の数々、そしてそれらの多くが、徹底した取材に基づいているということだ。とにかく凄まじい観察眼と取材力が、このマンガで描かれている登場人物と自分との距離に表れてくる。登場する舞台に自分の友達がいたり、自分も少し間違ったら・・・とすら妄想してしまう、登場人物とのリアルな“近さ”が、この作品を読むべきマンガにしているのだと思う。
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ブックキュレーター
堀江貴文1972年、福岡県生まれ。SNS media&consulting株式会社ファウンダー。現在は宇宙ロケット開発や、スマホアプリ「TERIYAKI」「755」「マンガ新聞」のプロデュース、また予防医療普及協会としても活動するなど幅広い活躍をみせる。有料メールマガジン「堀江貴文のブログでは言えない話」の読者は1万数千人の規模に。2014年8月には会員制のコミュニケーションサロン「堀江貴文イノベーション大学校」をスタートした。近著に『多動力』『むだ死にしない技術』など。その他、詳細はHORIEMON.COM へ。
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