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「バブル」とはなんだったのか?その光と影が見えてくる本
80年代後半から90年代のバブル時代の本が話題を呼んでいます。ここではバブルに関する啓蒙書ではなく、資産をもてば将来は明るいという軽いノリ(バブルの光)と、資産バブルの崩壊などに対するどんよりとした不安(バブルの影)が見てとれる本をセレクトしました。これらの本を通じて、ぜひバブル時代の雰囲気を味わってみてください。
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気まぐれコンセプトクロニクル BIG COMIC SPIRITS PRESENTS
ホイチョイ・プロダクションズ(著)
1981年から「ビッグコミックスピリッツ」で連載がスタートしたコミックです。その時々の時事を背景に広告マンの日常が描かれており、バブル時代の背景を読むにはこの本は欠かせません。本書には1984年から2006年までの23年分の連載が精選されています。2016年に刊行された『気まぐれコンセプト完全版 35年分』もオススメです。
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バブル時代、街にはわたせせいぞうが手掛けたポスターが張りめぐらされていました。本書は1983年に「モーニング」で連載が開始された、わたせせいぞうの代表作ともいえるコミックです。トレンディ・ドラマのようなお話で、当時の若者たちの憧れを洗練されたタッチの絵やセリフ、モノローグで見事に表現しています。
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1970年代から90年代にかけてハイペースで小説を発表し続け、多くの読者を得てきた片岡義男。彼の小説は、当時ならではの「軽いノリ」がうまく落とし込まれているのが特徴です。本書はバブル前夜の1975年に発表されたものなのですが、片岡義男のエッセンスが詰まっていて、当時の雰囲気を知るにはうってつけの一冊といえるでしょう。
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完全自殺マニュアル
鶴見 済(著)
1993年に発売され100万部を超える大ベストセラーとなり、バブルが生んだ「影」を象徴した一冊といえるでしょう。バブル崩壊&世紀末前夜、華やかな業界や人々が目立つ一方で、漠然とした閉塞感に覆われていた時代でもありました。本書は自殺自体を勧めるというより、そんな時代を生きる精神安定剤のような本として、多くの人に受け入れられたのです。
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