ブックキュレーター春秋社 編集者 篠田里香
家族って何?その答えが見つかるかも知れない5冊
時代とともに、家族の定義も変わります。さまざまなあり方が模索されている今だからこそ、家族について考えてみませんか?ノンフィクションから小説まで、いろいろなジャンルからセレクトしてみました。
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無職の子供と親の同居から、依存症、経済的DVまで、ひとつ屋根の下には問題が山積している。臨床心理士の著者は、解決の鍵を握るのは「お金」だと大胆にも明言。お金にまつわる様々な事例をとおして、家族を動かすパワーバランスを明るみにしていく。打開策を模索するヒントにもなるが、現代家族論としても秀逸です。
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誓います 結婚できない僕と彼氏が学んだ結婚の意味
ダン・サヴェージ(著) , 大沢 章子(訳)
ゲイのカップルが結婚についてとことん考えた。「自分たちには向いてない」と言いつつも態度を決めない二人に、「旧世代」の母親、養子である息子、結婚しない主義の兄が、よってたかって持論をぶつける。おかげでますます彼らは逡巡するはめに・・・。結婚の理想と現実について考えたい向きには、ぜひこの本を。ユーモラスな語り口が魅力。
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老いの荷風
川本三郎(著)
『濹東綺譚』以降、戦後という時代性とともに、あまり語られなかった荷風の姿に光を当てた一冊。荷風は孤独を愛したが、わびしくはなかった。空襲で焼けだされた荷風に手を差しのべた人がいた。新しい視点で作品世界に迫る女性研究者がいた・・・。荷風をめぐる「ひそやかな交流」に注目した視点がキラリと光る。家族なき人生もまたよし。
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カフカはなぜ自殺しなかったのか? 弱いからこそわかること
頭木弘樹(著)
カフカにとって、父親は苦悩の源であり、超えられない壁でもあった。マッチョな父親に苦しめられたカフカは、今ならさしずめアダルトチルドレン!?だが、その反発心が創造のエネルギーとなっていたとしたら・・・。日記と手紙をもとに“大いなる矛盾の人”カフカの実像に迫った本書は、親子関係を考える上でも参考になる。
ブックキュレーター
春秋社 編集者 篠田里香美術や映画の専門誌編集をへて、現在は、春秋社編集部にて単行本の企画編集。ノンフィクションや人文社会学系の書籍をつくっています。個人的で身近な出来事が、じつは社会の動きとつながっていた!とわかるような本に出会うと、いたく興奮します。意外性のある本、味わい深い本を中心に、ジャンル問わず紹介します。春秋社サイトhttp://www.shunjusha.co.jp/
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