ブックキュレーターhonto編集員
奇想天外で挑発的!ボリス・ヴィアンのエスプリが堪能できる本
「人生で大切なのは、恋愛と、ニューオリンズかデューク・エリントンの音楽だけ」。そう言い切り、作家やジャズトランぺッターなど20の肩書きをもちながら、戦後のパリを舞台に39年の短い生を駆け抜けたボリス・ヴィアン。杓子定規で頭の固い世間を手玉にとるような、奇想天外で挑発的なエスプリが堪能できる彼の小説とエッセイ集を集めました。
- 9
- お気に入り
- 1693
- 閲覧数
-
パーティで出会って結ばれた、金持ち青年 コランとクロエ。優雅な2人の生活を彩るのは、曲にあわせてカクテルを調合してくれるピアノや、勝手に人の体を締めるネクタイなど。しかし突然、クロエが肺にスイレンの花が咲くという奇病におかされる悲劇が訪れます。美しさとグロテスクが同居した、幻想的で悲しい純愛小説です。
-
ボリス・ヴィアン全集 7 人狼
ボリス・ヴィアン(著) , 長島 良三(訳)
臆病で覇気のない兵士を主人公に、戦争のバカバカしさを徹底的に描いた「蟻」。優秀な警官を目指す若者が、警察学校で貧民街の子どもたちを殴り倒す訓練をする「良い生徒たち」。人間たちと下水道に落ちた黒猫の交流を描くドタバタ喜劇「黒猫のためのブルース」など。黒い笑いに満ちたヴィアンの魅力が、手軽に楽しめる短篇集です。
-
心臓抜き
ボリス・ヴィアン(著) , 滝田 文彦(訳)
成人の状態で生まれた精神科医 ジャックモール。内面が空っぽの彼は、他人の感情や欲望で自分を満たすため、精神分析の相手を求めてある村を訪れます。しかしそこで目にしたのは、市場で奴隷のように売り飛ばされる老人たちや、親方に死ぬまで働かされる幼い子どもの姿でした。人間に対するペシミズムが横溢した幻想小説です。
-
夢かもしれない娯楽の技術
ボリス・ヴィアン(著) , 原野 葉子(編訳)
健康習慣としてディープキスをすすめたり、想像力のカケラもない億万長者をコケにしたり、平和のために戦争をおこす政治家をバカにしたり。生活のために新聞や雑誌に書き飛ばされたコラムにも、決してエスプリを忘れないヴィアン。どんな権威も常識も、ものともせずに立ち向かってゆく、彼の舌鋒の鋭さが堪能できるエッセイ集です。
ブックキュレーター
honto編集員ブックツリーとは?
ブックツリーは、本に精通したブックキュレーターが独自のテーマで集めた数千の本を、あなたの"関心・興味"や"気分"に沿って紹介するサービスです。
会員登録を行い、丸善・ジュンク堂・文教堂を含む提携書店やhontoでの購入、ほしい本・Myブックツリーに追加等を行うことで、思いがけない本が次々と提案されます。
Facebook、Twitterから人気・話題のブックツリーをチェックしませんか?
テーマ募集中!
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを募集中です。あなたのリクエスト通りのブックツリーが現れるかも?
テーマ応募フォーム
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを入力してください。
ご応募ありがとうございました。
このテーマにおける、あなたの”6冊目の本”は?
※投稿された内容は、このページの「みんなのコメント」に掲載されます。
コメントを入力するにはログインが必要です