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月のキレイな夜に読みたい!人と月との深い関わりが感じられる本
信仰の対象になったり、暦の基準になったりと、月は古来から人々の生活の身近にありました。そんな月と人の関係に思いを馳せながら、月夜の晩に読んでみたい古今東西の月にまつわる物語を紹介します。場所や時代によってその関係性は変化しているものの、人間の生活に欠かせないものとして月が存在し続けていることがわかるでしょう。
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日本の古代神話『古事記』では最高神アマテラスの弟とされる月の神「ツクヨミ」。その高い地位にも関わらず、神話の記述はほとんどありません。そんなツクヨミが何のために生まれ、どうして神話の表舞台から姿を消したのか?記紀が作られた奈良時代の天皇家と政治の関係から、これらの問いに迫ります。
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『源氏物語』では源氏を取り巻くさまざまな女性が登場しますが、特に華がある美人と称されるのが8帖「花宴」に登場する朧月夜君です。霧に包まれて淡い光を放つ朧月(おぼろづき)が出ている夜に源氏と出会ったことから、「朧月夜君」と呼ばれます。その幻想的な出会いと刺激的なやり取りのギャップに、ワクワクさせられることでしょう。
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書物の王国 4 月
『書物の王国』編纂委員会(編) , グリム兄弟(ほか著) , グリム兄弟(ほか著)
古今東西の月をテーマにした31の物語を収録した短編集です。月を平安な社会の象徴としてとらえたグリム兄弟の「お月さま」、月を恐怖の対象として描いたペルッツの「月は笑う」、中秋の名月に生まれた姪との関わりを綴った川端康成の「明月」など、この一冊でさまざまに解釈された月のストーリーを堪能することができます。
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月 人との豊かなかかわりの歴史
ベアント・ブルンナー(著) , 山川 純子(訳)
人類がその地に降り立った現代においても、月は神秘的なイメージを保ち続けているといえるでしょう。その理由は月が人類の想像の象徴で居続けたからである、と本書では説かれています。月がいかにして人間の想像力を刺激してきたのか、ドイツのノンフィクション作家がさまざまな観点から検証した一冊です。
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図説月の文化史 神話・伝説・イメージ 上
ジュールズ・キャシュフォード(著) , 別宮 貞徳(監訳) , 片柳 佐智子(訳)
月の満ち欠けと女性の月経の周期が関係しているなど、月は人の生活に密接に関係しているといわれています。そういった感覚は古来からあったようです。この本では、満ち欠けする、太陽の光を受けて輝く、という月の特徴から古代人が何を思い、どんな月の神話を作り上げていったのかを検証しています。
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