ブックキュレーター作家のエージェント 栂井理恵
「尋常ではない」少女たちが生きる、「尋常ではない」世界を描いたミステリ
子どもの頃は「普通ではないこと」に憧れていても、大人になると「普通であること」に安堵するようになるものです。では、子どもの頃にその願望を実現させるきっかけに出会っていれば、何が起きていたんだろう・・・?そんな「もしも」を想像させる、尋常ではない病や性癖、事情を抱える少女たちによる風変りな世界観のミステリをご紹介します。
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がらくた集めが生きがいの<強迫性貯蔵症>の少女・陶子は、<窃視症>というのぞき癖を持つ心理カウンセラー・桜木と訪れた狗島で、首なし殺人事件に遭遇します。「普通ではないこと」を武器に謎を追う2人が見つけた真実とは?斬新なトリックを用いた本格ミステリであると同時に、心に響く少女の成長譚でもあります。
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学校ではひょうきん者を装いつつ、家庭問題で傷ついている13歳の少女・葵は、同級生の静香から「ぜったい見つからない人の殺し方、教えてあげようか」と持ちかけられます。殺人という罪を犯してまで、「普通ではない」過酷な運命に抗おうとする少女たち。戦いの末に2人が選んだ道が切ない青春ミステリの傑作です。
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読書サークル「バベルの会」に集うお嬢様やその使用人を巡る事件を描いた短編集。毎年、身内が殺されるお嬢様の「身内に不幸がありまして」、兄が監禁される屋敷に住むお嬢様の「北の館の罪人」、宴専門の料理人に羊を注文したお嬢様の表題作など、邪悪さを心に秘めた少女たちの顛末には、冷たくも甘美な味わいがあります。
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両親や弟が殺された屋敷で、大好きな姉と暮らす<あたし>。姉を犯人と噂する意地悪な村人たちに背を向け、空想に満ちた世界に閉じこもっています。従兄の来訪によってその世界が壊されたときに、あたしが取った行動とは?善悪という価値観がパラダイムシフトするような驚きに襲われる、美しくて恐ろしい幻想小説です。
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ブックキュレーター
作家のエージェント 栂井理恵出版社勤務、舞台芸術ライター、翻訳者などを経て、2005年にアップルシード・エージェンシー(http://www.appleseed.co.jp/)入社。新しい才能やアイデア、埋もれてしまいそうな作品を発掘し、作家のエージェント(代理人)として出版社への売り込みや交渉を行う日々を送っている。この仕事の醍醐味は、自分の興味関心、新しい発見や学びを、作家や本を通じて読者と共有できること。そうして関わった書籍は、文芸・ノンフィクションからビジネス・実用まで、約200冊に上る。これからも個性溢れる作家たちの創作活動の現場を支え、知的好奇心をかき立てられる面白い本を世に送り出していきたい。
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