ブックキュレーターhonto編集員
食べたくなるか、ならないかは読んでからのお楽しみ。ユニークなグルメ本
無性においしいものが食べたいときって、誰にでもあるものです。珍獣、怪魚など珍味に挑戦してみるのも冒険ですが、子どもの頃に親しんだ味も懐かしいもの。幕末の武士の好物にマリー・アントワネットが食べた料理、グロテスクな珍料理や隠れたソウルフード、そしてなじみ深い定番メニューなど、さまざまな料理を題材にした本を選びました。
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幕末の剣豪・伊庭八郎は、1864年、将軍・家茂の京都上洛に帯同し、その様子を日記に残しました。本書は日記を現代文に訳し、当時の世相や八郎の京都での暮らしぶりを解説したものです。うなぎやしるこを堪能し、赤貝で食あたりをする一方、仲間と天ぷらパーティを開くなど、豊かで楽しげな武士の意外な一面が窺えます。
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珍獣、怪魚、不気味な昆虫など、食用への向き不向きを問わず、著者が興味をもった生き物を捕獲・調理し、味わうプロセスを紹介した本です。見た目からは想像もできないほど美味なものから、捕るのも食べるのも命がけの生き物まで27種が登場します。荒唐無稽に見えて、著者の生き物に対する慈しみと敬意があふれています。
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同和地区、北方少数民族、アイヌ、沖縄の島々、在日韓国・朝鮮人など、歴史的に日陰の存在であった集落の食と文化が紹介されています。さらに、市民権を得たホルモン料理、失われつつあるソテツ料理など、それぞれのソウルフードにもフィーチャー。差別されてきた人たちの食とそこに込められた精神性から、日本文化の多様性をあぶり出した一冊です。
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「週刊文春」に連載された食にまつわるエッセイを単行本化した本です。一つひとつは短文ながら、和食から洋食、お菓子から飲み物まで幅広いメニューが縦横無尽に紹介されています。著者の食に対するキレキレの感性と百戦錬磨の表現力に、安西水丸氏のゆるいイラストがからみます。読んでいるうちに、まったりとした味覚が口中に広がるようです。
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