ブックキュレーター港の人 編集者 井上有紀
山へ、野へ、森へ。木や鳥や風が教えてくれるさまざまなこと。
都会っ子でも、インドア派でも、日常を離れて野山に出かけた時、自分がいつもと違う考え方や感じ方をしているのに気づいた経験があると思います。自然とは遠い生活をする私たちの心に静かに語りかけてくれる本を選びました。自然のなかに身を置き、自然から教わりながら生まれた言葉は、なんて澄んだ響きをもっているのでしょうか。
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街と山のあいだ
若菜 晃子(著)
山の本を多く手がける女性編集者のエッセイ集。実際の山登りの話ももちろんありますが、山に行くまでの話、都会で仕事をしながら山を思う話もたくさん含まれていて、だからこそ登山の経験のない私たちにも、山で過ごす時間の喜びが静かに穏やかに伝わってきます。
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山の文学の神様のような存在、串田孫一。『山のパンセ』などでその真骨頂を味わえますが、山に親しみ始めた中学生の頃のことを書いたエッセイを含むこの本は、山登りのことをよく知らなくてもすっと入っていけます。装飾がないのにこんなにも美しい、串田孫一の文章を堪能してください。
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山の家クヌルプ
エクリ(編著) , 野川 かさね(写真)
霧ヶ峰高原にある創業60年の山小屋「クヌルプ・ヒュッテ」を営む主人夫妻の物語。語り手は30年前からここに通い続ける、版元エクリの社主兼編集者という、親密な思いのこもった特別な成り立ちの本です。客を招き入れ、送り出し、自然と人間を結び直し続ける山小屋を流れる豊かで静かな時間が、ページに満ちています。
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冒険図鑑 野外で生活するために
さとうち 藍(文) , 松岡 達英(絵)
1985年に出てロングセラーとなっている本。持ち物の準備から野外での料理、キャンプの方法や動植物の観察など細かいノウハウを、イラストとともに子どもにもわかるよう丁寧に説明しています。思慮深く行動し、自然を慈しみ、そして楽しむ心を忘れない──野外生活のルールは、そのまま生き方の基本原則でもあります。
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ヘンリー・ソロー野生の学舎
今福 龍太(著)
森で自給自足の生活をし、その思索を著した「ウォールデン」で有名なナチュラリスト、ソロー。森を歩き、全身を使って自然を感じ、ひとりきりで文章を紡ぎ続けたというソロー。彼の足跡を辿るこの本は、森の奥へと誘うように優しく、ゆっくりと、私たちが自然から学べることの豊かさへとガイドしてくれます。
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ブックキュレーター
港の人 編集者 井上有紀鎌倉の由比ガ浜にある出版社「港の人」勤務の編集者。手がけた本は、『目であるく、かたちをきく、さわってみる。』(マーシャ・ブラウン)、『きのこ文学名作選』(飯沢耕太郎編)、『胞子文学名作選』(田中美穂編)、『世界 ポエマ・ナイヴネ』(チェスワフ・ミウォシュ)、『90度のまなざし』(合田佐和子)など。海を見ながら自転車で通勤する時間が、毎日のいちばんの贅沢です。本棚の隅っこにあるような本もふくめて、一冊一冊大切に紹介します。ホームページhttps://www.minatonohito.jp
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