ブックキュレーター柴田書店 営業部 鍋倉由記子
「仕事にはロマンがある」。第一線に立ち続ける人の共通点です。
柴田書店は「プロによるプロのための料理本」を作っています。レシピも大事ですが、伝えたいのはそこに至るまでのシェフたちの思いや試行錯誤。長く活躍する人は皆さん熱く、ロマンチストで、取材をするとこちらが元気をもらいます。読んだあと、同じような気持ちになった5冊を紹介します。
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現地修業がまだ珍しかった時代にフランスで12年過ごし、共同でお店まで持った斉須シェフは、当時から料理人の憧れ。現地での喜びや苦い思いを率直に語った本書の十皿を、シェフは今も作り続けています。この時の気持ちのまま今も厨房に立っているのだ、と読み返すたびにグッときます。
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手塚治虫と彼のスタッフ、編集者たちの記憶をていねいにたどる。今ならブラックと一蹴されそうなハードワークにも、「彼らのこの真剣勝負が現在のマンガを作ったのだ」と思いを馳せずにいられません。地道な仕事の積み重ねはどの世界も同じ。料理人さんに薦めたことも。
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福岡で書店「ブックスキューブリック」を経営する大井さんの開業までの道のりは、長年修業を重ねて独立する料理人たちを見てきた身には、ときに無謀にも映ります。でも、熱い。読み終えてまず思ったのは「大井さんはロマンチストだなぁ」。ご本人にも伝えました。
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「イデミスギノ」進化する菓子
杉野英実(著)
トップに立ち続けるシェフの共通点は「今が一番おいしい」。変化を厭わず、もっとおいしくするには?と日々考え、手を動かし、進化させ続けるのです。「レシピは楽譜。すべて公開することでこの通りに作ったり、アレンジしてもらえたら。でも、もうレシピを変えたお菓子もあるよ」。さすがです。
ブックキュレーター
柴田書店 営業部 鍋倉由記子「食」に特化した出版社「柴田書店」勤務。入社時は営業部、『月刊専門料理』編集部を経て書籍編集部へ。手がけた本は『ソース フランス料理のソースのすべて』『ブランジュリ タケウチ どこにもないパンの考え方』『北島素幸のフランス料理』『田代和久のフランス料理』『ル・マンジュ・トゥーの全仕事』など。今年『南インド料理とミールス』を刊行した後18年ぶりに営業部に戻り、いろいろ勉強中です。プロフィール写真は、お魚のカレーを盛り込んだ南インド料理のプレート。www.shibatashoten.co.jp
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