ブックキュレーターアルク 出版営業部 市ヶ谷次郎
「メディアは大した、たまげた!」か?
90年代初頭に出会ったウィルソン・ブライアン・キイの『メディア・セックス』は衝撃的であった。大衆心理の操作を具体的な事例で解説した本書でサブリミナルという言葉を知り、無意識に訴えかける手法を広告はじめ、映画・音楽・雑誌など多くのメディアが採用していることに愕然とした。本書に負けず劣らずの扇情的でたまげた本を集めました。
- 1
- お気に入り
- 971
- 閲覧数
-
プロパガンダと聞くとナチス・ドイツなどの大衆扇動が思い浮かぶが、本書では『「楽しいプロパガンダ」とは「楽しさ」を通じて民衆をコントロールしようとするタイプのプロパガンダを指す』と定義し、アニメ、アイドル、音楽などでの宣伝活動を数多くの事例で解説。身近での「宣伝戦」がみえてくる?
-
「ハゲワシと少女」「ナパーム弾から逃げる少女」など時代の象徴になり世界に配信されたピュリツァー賞受賞写真の数々を収録。山口二矢の浅沼稲次郎暗殺の写真もあり、これがアメリカ人以外の受賞者および日本人受賞者1号と本書で始めて知った。
-
「噂の眞相」トップ屋稼業 スキャンダルを追え!
西岡 研介(著)
「タブーなき雑誌」を標榜し芸能界・政界などの様々なスキャンダルをこれでもかと毎月報道していた『噂の真相』。その記者であった西岡研介の奮闘記。東京高検検事長の女性スキャンダルを追うところから始まり首相の買春検挙報道まで一挙に読ませる。
-
怒れ!憤れ!
ステファン・エセル(著) , 村井 章子(訳)
元レジスタント活動家のステファン・エセルの「若者よ、無関心はいけない。怒りを持って行動せよ」と呼びかけたパンフレット。2011年のウォール街選挙運動[Ocuuupy Wall Street]などのに代表される欧米の怒れる人々に影響をあたえたとされる。内容もさることながら造本にノックアウトされた。
-
時事ネタ嫌い
菊地 成孔(著)
ジャズミュージシャンの菊地成孔の社会時評エッセイ。氏のラジオのリスナーならご存知の通り独特な視点と語り口は扇情的。文庫本には巻末に書き下ろし「SNSってファシズム用だっけ?逆だっけ?どっちでもいいか」が収録されているので断然こちらがおすすめ。
ブックキュレーター
アルク 出版営業部 市ヶ谷次郎出版社のアルクで営業部に所属しています。もともとは本が好きで出版社に入りましたが、本を読者へ届けるいまの仕事が楽しくなりました。現在は、書店へ訪問しその本の良さを説明し展開していただくこと(所謂営業)の他に、編集部と「この内容は、表紙は、タイトルは・・・」と侃々諤々しながらよりよき出版物をうみだす一助となるような仕事もしています。仕事柄年がら年中本にふれているので、その中から自分の琴線に触れた刺激的な本を紹介します。 https://www.alc.co.jp/
ブックツリーとは?
ブックツリーは、本に精通したブックキュレーターが独自のテーマで集めた数千の本を、あなたの"関心・興味"や"気分"に沿って紹介するサービスです。
会員登録を行い、丸善・ジュンク堂・文教堂を含む提携書店やhontoでの購入、ほしい本・Myブックツリーに追加等を行うことで、思いがけない本が次々と提案されます。
Facebook、Twitterから人気・話題のブックツリーをチェックしませんか?
テーマ募集中!
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを募集中です。あなたのリクエスト通りのブックツリーが現れるかも?
テーマ応募フォーム
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを入力してください。
ご応募ありがとうございました。
このテーマにおける、あなたの”6冊目の本”は?
※投稿された内容は、このページの「みんなのコメント」に掲載されます。
コメントを入力するにはログインが必要です